詳しく話しましょう
「じゃあまず1番上の方に会いに行きましょうか」
リストを広げ少し悩むような素振りをした後に久遠くんは提案する。
まぁ、どのみち右も左もわからない私はついていくほかないんだけどね。
こっちです。と言って歩き始める久遠くんについていく。
どうやら最初に会いに行く人の家は学校の裏にあるらしい。
「七草さんは転入してきたんですよね。」
どうしてこんな島に?と久遠くんは不思議そうに聞いてきた。
「いや~実はお母さんに憧れて魔導士目指したんですが、どうしたら魔導士になれるのか全然わからなくて、ある日家にここの学院の入学案内がきたからそのまま何も考えずに・・・・あはは・・・はぁ」
そうなんです。実は学院のことをよく調べもしないまま必要最低限の荷物だけ持って家を飛び出し
今現在に至っております。
「すごいですね。えっ家族の人たちは」
「お母さんは、どこかで魔導士として働いていると思います。私、お父さんと2人暮らしなんですが、反対はされてないにしろあまりよく思っていないみたいで、心変わりして本格的に反対される前に3年で帰ってくるからって出てきちゃいました。」
クラーク学院は3年制の学院なんだけど、廃校寸前だったとは誰が予測できようか。
私の話を聞いている久遠くんは驚いたり、苦笑したりと表情をくるくると変えている。
確かに何も考えなさすぎだよなぁ。と今更ながら自分の行為を振り返り反省する。
「出てきたはいいものの、廃校寸前だったとは2、3年生とかもいなかったし・・・」
「もともと人数が少ないのはありますが、2、3年生になると校外実習とか色々ありますからね。」
そんな話をしながら久遠くんについていく。
最初に歩き始めた時よりも雑草が生い茂り整備された道から砂利道へと続いていく。
心なしか空も曇り出してきてきているような。
「・・・・・ここですね。」
着いた先は・・・・洋館とよぶのだろうか。
古びた洋館、見方によっては廃墟とも言えるのではないか。錆びついた太く高さのある柵が洋館を覆い
今から入る私たちを拒んでいるようだ。
つづく




