第39章:運命を断ち切る夜明けの曙光
——だが! 命が潰えようとするまさにその千鈞一髪、生死わずか一紙の隔たりにすぎぬ極限の瞬息!
『吭 ———— !!』
澄んだ甲高い音が耳を貫き、まるで煉獄の城の空間そのものを粉々に砕くかのような金属性の衝撃音が、突如として爆ぜた!
火花が四方に飛び散る! 恐るべき衝撃波は肉眼で見える気圧の波となって吹き荒れ、周囲のあらゆる砕石と塵土を一瞬にして粉末へと変えた!
本来ならば無情にも大小姐の命を刈り取るはずだった致命の聖劍は、今や眩い真龍の金芒と深遠なる漆黒の魔炎を滾らせる古朴たる大剣——「天魔斷罪之劍」によって、半空にて死に物狂いに受け止められ、もはや寸分たりとも振り下ろすことすら叶わなくなっていた!
背筋を真っ直ぐに伸ばした見慣れた若き影が、いつの間にか山嶽の如き存在感を放ってディアブラの前に立ちはだかっていた。
少年は周身に灼熱の黄金真龍の気炎を纏わせ、本来ならば瀕死の重傷であった身を、エメラルド色の治癒の微光と真龍の涅槃の力の二重の交織によって急速に修復させていた。彼はわずかに首を傾げ、燦然と輝く真龍の金瞳を燃やしたその双眸には恐怖の欠片もなく、ただ千年の氷河の如く泰然自若とした冷徹な確信だけが宿っていた。
メシアは片手でルシファーの振り下ろす裁決聖劍を力任せに押し留め、その低く掠れつつも、この上なく深い安心感をもたらす聞き馴染んだ声で、静かに言葉を紡いだ。
「遅くなってごめん、大小姐……」
地に崩れ落ちていたディアブラは呆然と顔を上げ、涙に霞む目で、絶体絶命の淵で再びその身を挺し、己の前に立ちはだかる専属護衛の後ろ姿をじっと見つめた。この瞬間、大小姐の胸中にくすぶっていたすべての悔しさと心が千千に砕ける思いはもはや抑えきれなくなり、目元が一気に熱くなると、押し込めていた熱い涙がついに堰を切ったようにこぼれ落ちた……
『鏘!鏘!轟隆隆——!!』
惨状を極める煉獄の城の関所において、戦闘は最も凄絶な頂点へと達していた!
ルシファーは聖剣を振り回し、全身から絶望の神聖なる金光を放つ。対するメシアは天魔断罪剣を携え、周身に漆黒の魔炎と燦然たる真龍の金芒を滾らせていた。二人の影は電光石火の如く疾駆し、天地の間で決して途切れることのない二条の光の軌跡へと姿を変えた!
金光と黒芒が衝突を繰り返すたび、耳を聾するほどの轟音が巻き起こり、足元の大地を完膚なきまでに引き裂いていく!
しかし、メシアの肉体はとうに限界の臨界点を超えていた。全身の筋肉は悲鳴を上げ、骨は重圧に耐えかねてギシギシと悲痛な音を立て、鮮血が黒衣を伝って絶えず滲み出ている。
——だが、少年の眼光は、過去のいかなる瞬間よりも清らかで、確固たる決意に満ちていた。
剣鋒が再び激しく交錯した瞬間、メシアは肉体の激痛と疲弊のすべてをかなぐり捨て、三度目となる決意のもと、ゆっくりと両目を閉じた!
この瞬間、彼はもはや肉体の力だけに頼ることをやめ、全身の最も純粋な魔力、真龍の血脈の灼熱、そして仲間たち——ディアへ、リヴァイアサンへ、あらゆる者たちへの最も深き誓いたる守護の意志のすべてを、手に握る古剣へと注ぎ込んだ!
精神と魔力が、この瞬間において完璧無比なる共鳴を果たした!
「今だ……!!」
闇に閉ざされた瞳の奥で、魂を照らす一閃の光が混沌を引き裂いた! メシアの双眸から眩い真龍の神芒が爆ぜ、極限まで燃え上がらせた天魔断罪の剣を高々と掲げると、運命を超越した絶殺の一撃を振り抜いた——
「奥義——天魔断罪・気刃斬——!!」
『吭噹 ———— !!』
この上なく澄み渡る金属の破断音が、死に沈んだ天地に響き渡った!
ルシファーが千年もの間共に戦場を駆け抜けてきた裁決聖剣は、天魔断罪剣の絶対の破魔を帯びた刃の前に、音を立てて二つに折れ曲がり、その破片は流星のごとく飛び散った!
だが、この一閃の威勢は止まらない!
遮るもののない金黒の剣気が虚空を切り裂くと共に——
『噗嗤——!!』
凄絶なる気刃が、そのままルシファーの喉元を鋭く掻き切った!
「ぐっ……おあ……!?」
ルシファーの双眸から光が一瞬にして失われ、その瞳孔は信じがたい動揺と茫然自失の色で満たされた。彼は溢れ出る大量の鮮血を手で虚しく押さえ込もうとし、口元から濁った泡を漏らすと、その大きな身躯はついにすべての力と均衡を失った。
『噗通!!』
傲慢なる反乱軍の首魁にして、新世界の神を自称したルシファーは、血の海の中に重々しく崩れ落ち、二度と立ち上がることはなかった!
硝煙が静かに晴れ渡り、天空を覆っていた黒雲が一刀のもとに切り拓かれ、久しく見ることのなかった黄金の曙光が差し込んできた。メシアは天魔断罪剣を大地へと突き立て、片膝をついて荒い息を何度も深々と吐き出しながら、背後にいるすべての人々を最後まで護り抜いたのだった。




