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魔王は転生して令嬢となり、雇われた勇者護衛  作者: 星野翔


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第31章:大小姐の決断

同じ頃、万里離れた黄金の異空間の中。

周囲のすべては黄金の符文と流れる金貨で構成された果てしない虚空であった。

ルシファーの両足と羽翼をしっかりと絡め取っていた無数の黄金の封魔鎖は、今やマモンの魔力の極度の枯渇に伴い、耐えきれないほどの「ギシギシ」という軋み声を上げ、その光は次第に薄れ、寸分ずつ緩んでいった!

宙空に浮かぶルシファーは、縛られて少し硬直した首をゆっくりと回し、背中の六枚の翼をわずかに震わせると、神聖かつ冷徹な黄金の瞳で足元で重傷を負って倒れているマモンを見下ろし、その口元に残酷でからかうような笑みを浮かべた。

「束縛が解けた……マモン、今となっては、言い残すことはあるかい?」

このときのマモンといえば、胸元には依然として一本の黄金の裁決の剣が突き刺さったまま、金色の燕尾服はすでに鮮血に染み渡っていた。だが彼は黄金の符文の破片の中に横たわり、命乞いも恐怖もせず、むしろ商人のような余裕と平然さを湛え、口元をひきつらせて笑った。

「ふっ……ルシファーちゃん、こう見えてもね……僕は数え切れないほどの大きな商売をしてきたんだ……賭けてもいい……お前は、絶対にディヤちゃんには勝てないさ……」

ルシファーの黄金の瞳に、極度にいら立った殺意が一瞬だけ宿った。

「本当に、意味がなく愚かな遺言だね」

言い終わるか終わらないかのうちに! ルシファーは手にした裁決の聖剣を高々と掲げ、すべてを滅ぼす黄金の神聖なる光を纏わせ、マモンの胸元めがけて容赦なく突き刺した!

——まさにその一刻を争う、剣先がマモンの心臓からわずか一センチに迫った生死の瞬間!

『嗡————!!』

光速を超えるエメラルド色の跨界の空間の閃光が、何の前触れもなくルシファーの目の前で激しく爆発した!

息が詰まるほどの圧倒的な空間の引っ張り力が瞬く間に全場を包み込んだ。

見れば、全身血まみれのマモンが、その傍らの砕けた黄金の鎖の破片と共に、ルシファーの驚愕してわずかに縮こまった黄金の瞳が見つめる中……なんと驚くべきことに、生身のままルシファーの剣先の下からプツリと姿を消したのだ!


「バキン、よくやった!」

エメラルド色の流光が閃くのを目撃すると、ディアブラは、茅草屋の床の上に突如として現れた、全身血まみれで気息えんえんのマモンを一瞥し、その瞳には一秒の躊躇すらなかった。彼女は瞬時に左手に嵌められた眩い金色の光を放つ「所羅門の指環」を高々と掲げ、気高く威厳のある声を部屋中に響き渡らせた。

「マルバス、早く出てきなさい! 今すぐ全力で、この一刻を争うクソ商人の命を救うんだ!」

『轟——!』

翠緑色の治癒魔法陣が再び狂ったように回転し、大統領マルバスの巨影がエメラルドの光華の中から空中に現れた。彼は無駄口を一切叩かず、その両手をマモンの破れ凹んだ胸元へと正確かつ素早く押し当て、巨大かつ温かな神聖治癒魔力を休むことなく注ぎ込み、鬼門に足を踏みかけていたマモンの命を無理やり引き戻した。

大小姐は、息を落ち着かせ、一時的に命の危機を脱したマモンを冷ややかに一瞥すると、続けて表情を引き締め、一同へと視線を向け、譲れない決断力と殺伐とした果断さを漂わせた。

「マモンの黄金の結界は強力だが、ルシファーというあの化け物を長くは足止めできない! 煉獄の城は本王の最後の要塞であり、サマエルがいまだにあそこで生死の境をさまよっている。本王は今すぐ自ら赴いて守らなければならない! ルシファーごときの傲慢な男にすべてを踏み荒らさせるわけにはいかない!」

言い終えると、ディアブラはガバッと身を翻し、その血赤色の瞳を、病床から無理に立ち上がった少年に向けて、深く切なく、そして固く据えた。

「メシア……君は私達と一緒に来てはならない。ここで、一刻も早く小ベリと共に『天魔断罪の剣』の完全な覚醒をマスターしなさい! 覚醒した魔剣だけが、真にルシファーの天啓の加護を打ち破ることができるのだから!」

メシアは、目の前で小柄な身でありながら、今まさに魔界全体の希望を一身に背負おうとしている大小姐を見つめ、その黒い瞳に耐えきれない名残惜しさと深い懸念を滲ませた。

「大小姐……ルシファーは危険すぎます。あなたの今の魔力はまだ完全に回復していないのに、どうしてあなた一人を冒険に行かせるなんてことができるものですか……」

「馬鹿を言うな! 本王は万魔之尊ディアブロなのだぞ! まだ剣すら完全に使いこなせていないお前ごときのバカ護衛に心配される筋合いはない!」ディアブラは両腕を組み、傲慢にツンとそっぽを向いて鼻を鳴らしたが、その瞳の奥にある少年への信頼と情愛はどうしても隠しきれなかった。

メシアは凍てついた空気を深く吸い込んだ。彼は、今のこの一分一秒が仲間たちの血と命によって勝ち取られたかけがえのない時間であることを理解していた。少年は瞬く間にすべての迷いを断ち切り、その両眸からかつてないほどに熱い黄金の光を爆発させると、ガバッと身を翻し、傍らで退屈そうに目をこすっているベルフェゴールへと決然とした視線を向けた。

「ベルフェゴール様……時間がありません! すぐに特訓を続けてください! 今度こそ……『天魔断罪の剣』の力を完全に覚醒させてみせます!」

少年の瞳に宿る、死地をくぐり抜けてでも成し遂げるという強い決意を目の当たりにし、それまで眠たそうにしていたベルフェゴールはふっと口元を釣り上げ、細められた目の奥に称賛の光をちらりと閃かせながら、気だるげに大きく伸びをした。

「ふん……実にいい目をしているじゃないか、ボクちゃん。それなら、粉々に砕け散り、魂すら引き裂かれる覚悟をしておくことだね!」

「大小姐! 私も一緒に行きます!」オフィーリアは一切の迷いもなく「シャキッ」と腰の七色虹光の西洋剣を引き抜き、銀灰色の狼耳をピンと立て、主君を護る一心でディアブラの傍らに立ち、その氷のように冷たい眼光を煌めかせた:「私の剣が、あなた様の行く手を阻むすべての障害を切り開いてみせます!」

そのとき——

普段から大小姐と犬猿の仲である深海魔神リヴァイアサンは、メシアの溢れる懸念と決意に満ちたまなざしをじっと見つめた後、深く息を吸い込み、深藍色のレースのスカートの裾を持ち上げながら、ゆっくりとディアブラの傍らへと歩み寄った。

リヴァイアサンは両腕を組み、麗しい小さなお顔をぷうっと膨らませながら、幽藍色の美しい瞳に一抹の不器用さと恥じらいを帯ばせながらも、相変わらず負け惜しみを含んだ傲慢な宣戦布告を放った。

「ふん! 私も一緒に行ってあげるわよ! 正妻として……夫のお妾さんをちゃんと守ってあげる責任があるんだからね! あなたは安心してここで修練でもしていなさい、メシア! あのムカつく小娘の一本たりとも髪の毛を傷つけさせたりしないんだから!」

「なっ———?! 誰がお妾さんだ、この見栄っ張りな臭いクラゲーーッ!」ディアブラはたちまち顔を真っ赤に爆発させ、リヴァイアサンを指さしてキーッと叫び返した。

この一刻を争う緊迫した状況だというのに、言い争いをやめない二人の女性を見て、メシアの張り詰めていた心はむしろふっと解きほぐされ、思わず安心したような笑みをこぼした。彼は力強く頷き、低い声で告げた。

「大小姐、リヴァイアサン、オフィーリア……待っていてくれ! すぐに覚醒した魔剣を持って、君たちに追いつくから!」

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