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村づくりは、麦を数えるところから――ハルヴェ村のミラ  作者: 竜太郎


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麦粉の値

冬の市で麦粉の値が上がった。郡都の一部の粉屋が水不足で止まり、遠い村からの買い付けが増えたためだ。フェルンはハルヴェの粉を高く売れば修理費が貯まると勧めたが、サラは村の食事が心配だと言った。


村会議では、売る麦の量と挽く粉の量を別々に確かめた。保管している粒を全部粉にすれば長く置けなくなる場合もある。ミラは今冬に食べる分、種に残す分、商いへ出せる分を再計算した。


高く買うという商人は、まとまった量でなければ来ないと言った。村に余裕がないと伝えると、相手は別の売り手を探した。ベルクは機会を逃したと悔しがったが、ハロルドは春の畑を守れたと答えた。


それでも現金の不足は続く。レアの袋やセランの修理を少しずつ売り、必要な塩や油を買うしかない。ミラは麦を売らない代わりに誰かの仕事が増えすぎないか気にした。


売る量を限定すると決めた後、フェルンは別の品の運賃も上がると告げた。山道が悪いため、銅貨を多く出しても運び手が見つからない場合がある。ミラは値段の問題だけではないと知り、冬のうちに必要な品を少量ずつ確かめた。塩、油、繕い糸、工具の金具。全部を抱え込めば使わないまま傷む物もある。エダは優先順位を付け、手元にある代用品を職人に尋ねた。商いも備蓄も際限なくは増やせない。高値で売れば今月の支払いは楽になる。それでも春に播く種が足りなくなれば、村はもっと大きな金を失う。


市場から帰ったフェルンは、値の高い粉を買えずに帰る親子を見たと話した。ミラは胸を痛めたが、村の袋を無制限に開くこともできない。守る範囲を広げたいなら、まず続けられる道を探さなければならなかった。

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