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わがまま王女に婚約破棄された旦那様、悪女の私が必ず幸せにしてみせます!  作者: 矢間カオル


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15/21

15話 責任と義務

私の唇を奪ったラディーは、私の唇をこじ開けて舌を忍ばせてきた。


そして私の舌を絡め取ると、まるで別の生き物のように動いて、私の口腔内を蹂躙し始めた。


私も彼の舌の動きに合わせて舌を絡ませる。


初めての濃厚なキスに夢中になって、何も考えられなくなって……

私の頭の中は真っ白になっていく……。


キスをしながら、ラディーは私のバスタオルをはぎ取り、そっとベッドに押し倒した。


赤いシーツの上で、私たちは身体を絡め合い、初めての夫婦生活、私は初夜を迎えたのだ。




目が覚めた時は、まだ夜は明けていなかった


終わった後、私は眠ってしまったのね……。


隣を見たら、裸のラディーが無防備な寝顔で、気持ちよさそうに眠っている。


すごく頑張ってくれたから、きっと疲れたのだわ。


私も緊張していたからか、身体のあちこちが痛い……。


赤いシーツの乱れ方が激しくて、どれだけ二人の営みが熱烈だったのかを物語っている。


ああ、やっぱり赤いシーツに替えて良かったわ。

きっと初めてだってばれないわよね。


それから、もう一つ、ケントルムで買ってきたものがある。

それは子どもができないようにする薬。


ラディーには、嘘を突き通す覚悟はできたけど、もしも子どもができたら、その子にまで嘘を突き通さないといけなくなる。


私には、まだそこまでの覚悟ができていない。

だから、ごめんなさい。ラディーには内緒で、薬を飲み続けるつもりです。




それにしても……


私はラディーとの愛の営みを思い出して、顔が熱く火照った。


ラディーがあんなに上手だったなんて……。


女遊びなんてしたことがなくて、きっとラディーも初めてだと思ったから、テクニックのことは期待していなかった。


でも……、指の動きも舌の使い方も、どれもこれも、私を翻弄し、私は彼の前戯だけで、何度も絶頂を迎えてしまった。


初めての私でもわかったわ。

ラディーのテクニックは、上級者並みだと。


彼自身を私の中に迎えたときは、さすがに痛くて、大きな声を出してしまったけど、それよりも、それまでの快感に酔いしれてしまって、終わった後の満足感の方が大きかった。


ラディーがどうしてあんなに上手いのか、私は知ってる。


メリーとしてアスラス様専属のメイドであったとき、彼が読んだ本の話をよく聞かせてもらったけど、聞いても教えてくれない本もあった。


その本は、外国語で書かれていたから、私には題名もわからず、中身なんてまったく読めなかった。


「アスラス様、その本には何が書かれているのですか?」


「ん? この本は……、レディにはちょっと難しいかな?」


よほど、難しい内容なのだろう。外国の学術論文なのかしら? 

なんて思っていたけど、きっとあれは性技について書かれた本だったのだろう。


読みながら、指をクイッと動かしていたのを見たもの……。


当時の私が無知だったから、その意味がわからなかっただけで……。


王配には王女を支えて公務を行う義務があるけど、もう一つ、もっと大きな責任と義務がある。


それは王女との間に子を成すこと。


だから、夜の営みを王女が悦んで求めるようにするために、性技のテクニックを磨かなければならないのだ。


きっと真面目な彼だから、ありとあらゆる本を読み、天才だから、読んだだけで、自分のものにできたのだろう。


はあ……、彼が、わがまま王女キャロル様と身体の関係を持つ前で良かった。


もし、こんなに上手だとわかっていたら、彼女は彼を手離さなかったかもしれないもの……。


私がじっとラディーの寝顔を見ていたら、彼が目を覚ました。


赤い炎のような瞳が、宝石のようにキラリと光って美しい。




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