幕間3・シャルに関する彼の考え
僕は、ただただ彼女のことを愛していた。
自分でも気持ち悪いと思うくらい、おかしいと感じるくらい、狂っていると考えてしまうくらい、君のことを愛していた。
僕の愛は罪だ。
僕は人を愛してはいけない。
僕は特別をつくってはいけない。
だから、僕はまた後悔する。
君を愛したことを。
僕はシャルに愛そうと思っている。だけど、なかなか上手くいかない。シャルに君の面影を重ねてしまうから。
シャルの黄金色の髪は君と同じ美しい輝きを放ち、どうしてか光の加減で金色に見えるヘーゼルの瞳は優しい心と譲れない心の中にある芯を感じさせる。
なんて似ているんだろう。僕はいつもおかしくて、笑ってしまう。心はキリキリと痛むのにどうしてか優しくて温かい気持ちがこみ上げて、微笑んでしまう。だからシャルの声を聞きたくて、話には耳を傾けてしまう。
変な人間だと、自分のことを思う。呆れてしまう。
君を愛したことは、やっぱり間違いだったのだろうか。君のことを、僕はどう思っているのだろうか。君にそっくりなシャルを僕はどう愛すればいいのだろう。
僕がシャルを愛していることは本当だし、大切にしている。けれど、ふとした瞬間によぎる君への思いとシャルへの思いが妙に重なって倫理観でむせかえりそうになる。
あいつと彼女とあの子と、僕と君とシャル。違うはずなのに、あの日の記憶が蘇って懐かしいやら嬉しいやら悲しいやら、気持ち悪いやらの感情で僕の中がごちゃまぜになっていく。考えるのをやめてしまう。
それと気になることが一つ。
オーディンが示していた「あの」可能性だ。
〈シャルはアリアが転生した姿かもしれない〉
それは僕にとって重要な問題となってくることだ。僕の手蔓でできるだけ探ってみるつもりではいるけれど、どうなるのだろうか。
アリアとシャルが同じだったら。
考えただけでも僕は目眩でぶっ倒れそうだね。
今でも思うよ。僕の判断は正しかったのだろうか、ってね。本当に後悔してばかりだ。
とりあえず、シャルが幸せに暮らしてくれればいい。と、思っているよ。
「片想いセンチメンタル」と併読していただいたら面白くなるかな?、と思います。
これが誰の一人称か、考えながら続きを読んでほしいです。




