前へ目次 次へ PR 59/125 20世紀シーン3 吉永帰還 滞在していたと言うのは、彼は元々両親を早くから亡くして、身内が居ない天涯孤独の身、ニューギニア戦線に送られたのも、非常に混沌としている様々な理由があって、非常に不可思議な雰囲気を持つ男だった。しかし、明確に分っているのは、一時期石橋の部下であったと言う事である。だが、その彼は、一番身元、所在がしっかり分っている石橋の所へは、帰国後一度も足を向けて居ない。 その吉永が、現在姿を現したのが、四国の香川県観音寺市の老舗料亭、吉良亭であった。