天の龍VS影の龍
全ての片玉魂を吸収すると、俺はシンタロウの死体の横に座り込んだ。もうすっかり冷たくなってしまっているが、他の死体と同じとは思わない。俺の茜力と生命力が回復した所で、下の方にある屋外訓練場……俺とカイセイさんが訓練で一度戦った場所から大きな音が聞こえた。
(なんだ……!? っていうか、他の人達は皆どうなったんだろ……)
俺は中庭を出て少し拠点内の様子を伺った。すると、サユさんが矛を地面に突き立ててぐったりしていた。
「サユさん! 大丈夫ですか!?」
「あぁ、リク君……なんとか勝てたみたい。だけど……六眼は、殺られた…………」
「誰にですか!?」
「敵の……龍……アイツ、カイセイさんの術も取り込んでた」
「え、それってつまり……」
「そう……三眼も殺られた可能性が高い」
「今その龍はどこにいるんです!?」
「音、聞こえるでしょう。アレは、その龍とボスと……あと紅蜘蛛華が戦ってる音」
「分かりました! 俺、行ってきます!」
「待ってッ!」
「なんですか??」
「加勢しようなんて思っちゃダメだよ、リク君……」
「なぜです?」
「あの三人……三匹? の戦い振りを見ればきっと分かるよ。私は疲れたから少し休む……もう立つ力も無い」
「……分かりました」
そうは言っても、託された命をこのまま傍観に使うつもりは毛頭無い。俺は下のグラウンド跡まで走って行くと、そこで立ち止まる。
(サユさんが言ってた事の意味……なんとなく分かったぜ。こりゃあヤベェ)
拠点の瓦礫があちこちに散らばる広大なグラウンドには、ヒロと敵将の一人であるカナイ。そして、黒い龍と煌びやかなデカい龍が戦っていた。煌びやかな龍の方は東洋の昔話に出てくるような外見で、かなり太く長い。軽く六十メートルはあるだろう。ハナはヒロに負けたのか、隅の方でぐったりしているが……恐らく死んではいないんだろう。立ち尽くして見ていると、敵の方の龍が見覚えのある属性球をヒロに向けて放った。
(……ッ!? アレって……カイセイさんの凶星!? 見た目はかなりそっくりだが……いや、アレが敵の守護獣が持ってる固有術って可能性もあるか……でも、それにしても似すぎている。カイセイさんは本当に殺られたのか……!? というか……カナイの守護獣って、衰鱗鳥とかいう鳥だったよな……?? なんであんなデカい龍になってんだ? 他の守護獣を取り込んだのか……? それなら説明がつく。持ってる守護獣と同等の強さの守護獣を取り込んだら、合成して進化するっていうのは聞いたことがある。飛んでるのと頭の形状は衰鱗鳥から引き継いでるとして……この威圧感やサイズと蛇のようなフォルムは何を取り込んだんだ……?? 思い当たるのは…………あ、もしかしてバジリスクか!? いや、でもレスパリと製作所は仲間なんじゃないのか? なんでバジリスクを取り込んでいるんだ……とりあえず、俺一人じゃ話にならないから拠点の無線使って散らばってる契約者を集めるか……)
俺は旧放送室へと向かった。
すみません!
先日、交通事故にあってしまいマトモに書けませんでした……
普段から鍛えてたんで重症ではありませんからご安心を




