緊急連絡
いつもの任務帰り。俺はショウタさんと一緒にハマ爺の店に向かっていた。
「リク君も、もう俺より強くなったかな?」
「いやいや、まだ全然ですよー」
「そうかな? まあ俺の守護獣が戦闘に向いてない能力っていうのもあるんだろうけどさ……それでも、初めて食堂で会った時よりも断然強くなってるよ」
「だと良いですけどね……」
「シンジも……きっと喜んでるはず」
「そうですね〜」
俺はそう言うと、胸ポケットからタバコを一本取り出した。
「ん? なんで一本だけ?」
「コレ……シンジさんが最期に俺に渡そうとしてくれてたやつなんですよ。ずっとお守りとして取ってます。吸うべきなんでしょうけどね」
「そっか……」
すると、俺達のスマホに通知が届いた。
「お、なんだ……『緊急連絡』!?」
「あ、ホントだ。何か届いてますね」
「読み上げるぞ。[翌日、7/4より、高潔の紅華とアマシロ・レストレード製作所の活性化に対する抑止として零眼及び零眼直営隊員の和舞 袂河が敷地を出ての警備にあたります。尚、必ず片方だけが出るようにしておりますので用事がある際はいつでもお声がけください]だってよ……」
「マジっすか!? あの二人っていつも敷地内を守ってましたよね?」
「そうだね……拠点が潰されたらかなり困るらしいから、よほどの緊急時以外は基本出ない」
「まあ……確かに最近はアッチの動きも活発になって来ましたからね」
「そうだね……」
━━━━━━━━━━━━━━一方その頃、レスパリ本拠点━━━━━━━━━━━━━━━━
私が十契との因縁を作って約六百年……ついに決着へと進む時が来た。
「ハナ様、アイツから報告が入りましたよ。明日はマイカっつーガキの方が警備に出るみたいですぜ」
「……そっかー。じゃ、とりあえず始末しとく方が良いかな??」
「そうっすね。もうそろそろ本格的に戦力を削っておくべきかと」
「私のバジリスクで仕留めましょうか?」
「いや、アンタのヘビは集団戦だと強いけど一対一だと出力不足でしょ……ここはジェイキーに頼むとするよ」
「頼って頂けて光栄……数多の敵を屠って進化した俺の固有術。『情動再生』がマイカをキッチリ始末致します」
「うん。任せたよ」
「それにしても……上手く内通者を送り込めましたね」
「そうだね〜、情報が筒抜けとは……アイツも想像してないだろうさ」
「私はあの内通者も信用していませんよ。胡散臭いし態度も悪い」
「まあ……キザミンとは相性悪そうよねー」
「やめてくださいよ……そのあだ名」
「えぇ? 可愛くて良いじゃん」
「……はぁ」
すると、部屋のドアが開いて三人が入ってきた。
「うわヤニ臭……換気くらいしたらどうですか?」
「まあ、良いんじゃない? レストっちもヤニ吸ってたじゃん」
「そうだけどさぁ……ジェーンも辛いんじゃない? 私たちより敏感でしょう?」
「…………はい……」
アマシロ・レストレード製作所の三名だ。利害関係の一致で組んでいるが、かなり使える。ジェーンとかいう盲目の人は、最近なんだか勢いが無いが……何かあったのかな? まあ、関係なく働いてもらうが。
「で、今日はなんで呼んだの? ハナちゃん」
「そっちの組織に頼みたい事がある」
「何よ?」
「もうじき十契と全面戦争する。だから、そっち側にも協力して欲しい。報酬は弾む」
「……ウチのサイボーグ兵を貸そう。あと、俺達も直接戦おうか」
「助かる」
「それと……アレを出すのには丁度いいタイミングなんじゃない? レストっち」
「あぁ……そうだね。アタシがついこの前開発したアレの事でしょ?」
「何の事?」
「アタシ、ついこの前に脳以外は人体を使用しないサイボーグを開発したんです。だから、それを戦いの場に置いて実験したくて」
「あぁ、そういう事ね。全然良いよ、むしろありがたい」
「分かりました。では、こちらで手配しておきましょう」
「とりあえずは、明日ですねぇ。固有術進化後始めての強敵だ……楽しみだぜ」
薄暗い部屋の中に、ジェイキーの嗜む紫煙がゆらりと漂う。登る煙は私たちの勝利を暗示しているようで非常に気分が良い。
昨日はサボってすみません!
ネタというか繋ぎの展開を思いつきませんでした!!




