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放課後、彼女とTRPG  作者: おしぼり
11/14

二人の危険な旅

「ではカイトとエリィの二人は盗賊のアジトまでやってきました。どうしますか?」

「どうするか。扉をノックするわけにもいかないし。辺りを調べるとか?」

「そうですね。盗賊のアジトは大きめの洞窟になってます。盗賊の姿は見えません」

「さらに調べられないですか?」

「じゃあ洞察力で振ってみて下さい。56以下で成功です」

「えい!」

「91、失敗です。アナタは何もわかりませんでした」

「仕方ない。正面突破するしかないか」

『気をつけてくださいね』

「そう言いながらエリィが後ろから付いてきます」

「洞窟の中に入ります」

「洞窟の中に入ったカイトでしたが、盗賊の姿はありません」

「盗賊がいない? とりあえず洞窟の中を調べるって出来ますか?」

「いいですよ。もう一度、洞察力で振ってください」

「はい」

「67、失敗です。失敗が続きますね」

「56が低いんですよ」

「レベルが上がるとステータスも上がりますよ」

「そういうのあるんですね」

「それもTRPGの醍醐味ですから。ただし死んだらキャラロスト、1から作り直しですけどね」

「マジっすか。絶対に死なないようにしよ。でも今なら死んで作り直すのもアリか?」

「まぁそこは、おいおい。今回はお試しプレイですから」

「そうですね」

「では進めますね。洞窟内で何も情報を得られなかったカイトくん。さぁどうしますか?」

「どうするも何も洞窟出るしかないですよね」

「なんでちょっと怒ってるんですか。サイコロに失敗したのは高良君ですよ」

「はい、すみません」

「まぁTRPGとはそういうものです。では洞窟を出たアナタ、そこには複数人の人影がありました」

「まさか盗賊が帰ってきた?」

「それは盗賊ではなくサンドの村の住人でした」

「サンド村の住人? なんでこんなところに? まさか加勢に来てくれたとか?」

「いえ。彼らはカマやクワなどを構えて明らかな敵意をアナタに向けています」

「どういうこと?」

「そばにいたエリィが話し始めます」

『ごめんなさいカイトさん。実はこういうことだったんです』

「そう言って彼女も持っていた樫の木で出来た杖をこちらに向けてきます」

「いやいやいや、意味わかんない」

『意味がわからないなら説明してやろう』

「と一人のカマを構えた男性が話しはじめます」

「カマをカマえた?」

「繰り返さなくていいです」

『ここ最近天候不順でな。不作続きなんだ。生活に困窮していた我々は盗賊がいると話を作り、盗賊退治を傭兵さんに依頼する。その傭兵さんを襲っていたんだ』

「そんなひどいことを」

『ごめんねカイトさん。村の生活の為なの』

『謝るなエリィ。どうせこの島にくる傭兵なんて国からの報奨金目当てでやってくるならず者ばかりなんだ。死んだところで誰も悲しまない』

「ならず者かどうかわからないけど、死んだところで悲しまないってのは当たってるか。異世界人だし。トラックではねられて死んだところだし」

「そんな会話をしていると、村の男たちが慌てはじめます」

「えっ今度は何?」

『アイツ等は何だ?』

「村の男性の一人が指差す方に3人の男たちの姿がありました」

「今度こそ加勢か?」

『おう、アンタら盗賊狩りにやってきたんだろ? 探す手間を省く為に俺たちの方からやってきてやったぜ』

『俺たちのこと騙って楽しいことしてるじゃねぇか。混ぜてくれよ』

『まさか俺たちの為にアジトまで作ってくれたのか。村の住人ってのは優しいね。優しい村人さんたちに甘えて、村の食料や女たちも頂こうか』

「そんな感じのことを3人は言っています」

「本物の盗賊キター」

『うわー本物の盗賊だぁ。逃げろー』

「そう言って、村の男性たちは逃げ出しました」

「うわぁダセェ」

『お前らは逃げなくていいのか? 逃げてもいいが、そこのおねぇちゃんは頂くぜ』

「そんなことを言っています。どうしますか?」

「逃げてもいいんですか?」

「ひどっ!」

「わかってます。逃げませんよ。というか敏捷めっちゃ低いんでたぶん逃げられないでしょ」

「あっバレました? もし逃げるって言っていたら敏捷でサイコロ振って貰うつもりでした」

「大丈夫です。戦いますよ」

「はい、では戦闘パートスタートです」


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