アナタはいったい、、、
「サンドの村にたどり着くと村長の家へと案内されます」
『村長。盗賊と戦ってくれる人を連れてきました』
『おやそうかい。ご苦労だったねエリィ。どうもこんな村まで来てくれてありがとう』
「家の中にいた高齢の女性はそう言いました」
「えっ、そんなおばあさんの声まで出せるんですか?」
「えっ? えぇ。まぁ」
「すごいですよ。なんでそんな色々な声を? 以前何かやってたんですか?」
「べっ別に。大したことはしてないですよ」
藤崎先輩はちょっと恥ずかしそうにうつむく。
「そういうこと言われるとやりづらいですよ」
「すみません。でもホントにすごくて。まるで声優さんか何かみたいで、、、」
そこで先ほど廊下ですれ違った男子生徒の会話を思い出す。
まさか、、、
「上月いろはさんですか?」
「えっ?」
「あっ、いやぁなんてね。そんなワケないですよね。あははぁ」
「実はそうなんです」
「えっ!」
「冗談です。そんなワケないじゃないですか」
「でっ、ですよねぇ」
「ほら、続きやりますよ」
「はい、お願いします」
ひょっとしたら本当なのか?
でも、もし本当だとして俺みたいな初対面の人間に正体を明かすわけがない。とりあえずこの話は無しだ。今は藤崎先輩とのTRPGを楽しもう。
『今日はここでゆっくりしておいき。盗賊のアジトはこの村のすぐ近くだが今はまだ襲ってくる気配はない。村も男手で見張りも立てているし』
「わかりました。ではお言葉にあまえて」
「こうしてカイトはエリィの作った食事を頂いて、村長の家の一室で眠ることにしました。そして朝です」
『ではカイトさん。盗賊退治に向かいましょう』
「とエリィは元気よく言います」
「えっ? エリィも付いてくるんですか?」
『実は私、回復魔法が少し使えるんです。少しでもカイトさんのお役に立てればと思いまして』
「と言って、樫の木で出来た杖を見せます」
「マジか、それは心強いです」
「では二人は盗賊退治に向かいます」
「ちょっと待って下さい」
「なんですか?」
「何か武器とかなんか貸してもらえないか村長に聞くって出来ないですか?」
「まぁいいでしょう。村にも武器くらいはあるでしょうし。じゃあどうしようかな。魅力にしましょうか、魅力で振って成功したら村長が何かくれることにしましょう。魅力高いですね、66以下で成功です」
「えい! うわっ67です」
「残念、失敗ですね。何も無しです」
「マジかぁ」
『何やってるんですかカイトさん。さぁ行きますよ』
「はい、、、」
「こうして二人は村の近くにあるという盗賊のアジトにやってきます」




