第二十話『陽太vsテラ①』
天津猫です。本当にお待たせしました。
それではどうぞ!!
第二十話『陽太vsテラ①』
お互いに硬直状態が続く。陽太はテラを見つめ、テラは陽太を見つめる。そんな時間が流れていった。
その硬直状態を破ったのは、陽太の一言であった。
「なぁ…? このまま突っ立てちゃ、時間が勿体ないぜ?」
「……それもそうだが、どうやって一騎打ちを始める?」
「俺に考えがある」
陽太はそう言って、自身のリボルバーから弾丸を一発取り出した。そして、その弾丸を右手の指で挟む。
テラは家の屋根から降り、近づく。
「この弾丸を今から上に弾く、弾いた弾丸が地面に落ちた瞬間が、始まりの合図だ。どうだ、これなら良いだろ?」
「……ああ。分かった」
「そんじゃ、行くぞ!」
ピンッ!
陽太の提案をテラは飲んだ。了承の言葉を貰った陽太はそのまま強く、弾丸を真上に弾いた。
お互いに背を向け、歩く。
そして————。
カキン。
バッ! 弾丸が地面に着いた瞬間、お互いに勢いよく振り向いた。そして、何の躊躇いもなく、陽太は自身のリボルバーを、テラは弓を引いた。
「「!」」
お互いに、弾丸が、矢が、顔を掠めた。体制を少し崩してしまった、陽太とテラ。しかし、その体制を逆手に取り、お互いに射撃不可能とも思われる体制から、弾丸を、矢を放った。
「<巨大な力となる一つの弾丸>」
「クッ!」
陽太の一つの弾丸は百の弾となるから出せる技である、<巨大な力となる一つの弾丸>、技名の通り、一発の弾丸が巨大になる技である。
それをもろに受けたテラは、飛ばされマンションに穴をあけた。
「この程度でやらせる訳は……無いか…」
「…………」
テラがやられてくらないか、と少し期待した。が、現実はそんなに甘くはなかった。
「なぁ…? お前。さっきまでそんなに、髪色が黄色だったか?」
「……能力の作用だ」
マンションに衝突した勢いで、煙が出て、姿が確認出来なかったテラだが、煙から姿を現す。
しかし、その姿はさっきまでの姿とは異なり、髪色は雷を連想させる黄色に、弓も髪色と同じで黄色く染まり。小さい稲妻を纏っていた。
「それがお前の能力か?」
「まぁな」
陽太は思う。アレは自分と同じで、技の種類が多くあり、しかもそれを大量に使ってくるタイプの能力だと。
テラは思う。不意打ちとはいえ、自分の能力を一発で発動させる程の攻撃を喰らったこのに、警戒度を引き上げるべきだと。
「能力『惑星の放浪者』<雷の惑星>」
「……っと! いきなり攻撃か…っよ!」
自身の能力を明かしたテアは、そのまま弓矢を引き、稲妻を纏った矢を陽太へと撃つ。それを避け、リボルバーの引き金を躊躇なく引く。
引き金を引いた後。陽太はリボルバーをホルスターへと納す。そしてそのままテラの居るマンションへと駆け込む。同じマンションに居ることにより、的を見失ったテラは場所を移動しようとする。
ドーンッ!
突然、テラの背後にあった部屋の壁が壊れる音がした。後ろを振り向いたテラだが、その瞬間、テラの顔は手で掴まれた。そして————。
ドガーンッッ!
そのまま地面に叩きつけらた。地面に叩きつけられた衝撃により、ボロかった地面が抜けた。
テラが元々居た場所は五階、地面が抜けたことにより四階に落ちた訳だ。
「いつまで……人の顔を掴んでおくつもり……っだ!」
「お前……体術もいける口かよ」
顔を掴まれていたテラが、陽太の腹を思いっきり蹴り上げる。そいて、多少の格闘をしたのち、お互いに距離を取った。
「弓使いなのに、体術も出来るっておかしいんじゃねえのか?」
「それは、お前が言えることではないだろ」
「それもそうだな」
お互いに軽口をたたきながらも、激しい攻防一体の戦いが繰り広げられていた。
「! まじか!」
「どうした、これではお前の弾丸もまともに当たらないだろ?」
テラは手を地面につけ、自身の雷の惑星状態を使い、四階にある、全ての金属を操った。
テラの周りには雷で集めた金属があり、それが盾のようにテラの周りに在り、陽太の射撃がさらに難しくなった。さらに陽太の行動を制限しているのが。
「(例え弾丸が当たろうとしても、俺の弾丸も金属だから操られちまう)」
つまり、陽太の一つの弾丸は百の弾となるとテラの、惑星の放浪者<雷の惑星>では相性が最悪に悪いのである。
だが、相性が悪い相手が目の前に居ようと、陽太は————。
「?」
「……は…はは…ははは…はははは!」
————笑っている。
「本気で行くぞ!」
陽太はリボルバーをテラに向けると、引き金を引く。
しかし、陽太が狙ったのはテラではなく、テラの後ろにある、木製の扉の金具であった。
金具を撃ち、完全に扉が取れると、陽太は瞬間移動でもしたかのようにテラの背後に移動した。そして金具が取れ、不安定になっていた木製の扉をテラへと蹴り向けた。それも数個もである。
「!?」
「そうだよなぁ! 大量の扉がいきなり迫ってきたら、防御を取るだろ! 俺はその一瞬の隙を見逃さない、この至近距離なら、雷何て意味ないよな?」
陽太がやった事は、まず、テラの後ろにあった扉の金具を全て撃ち抜き、その全てをテラへと蹴り、扉の全てを囮にしてテラの気をそらし、テラの背後に移動しリボルバーを向けた。というわけだ。
「Endだ」
「…………」
バンッ!
一発の銃声が響く。
「お前硬すぎだろ。……まぁでも、ノーダメージって訳じゃなさそうだな」
「…………」
ポタ、ポタ
お互いに背を向け合う陽太とテラ。
背を向けていたテラからは、血が流れていた。
◇
一方その頃、エレクトゥス学園側の席では。
「おいおい、テラが血を流してるぞ」
「やっぱりあの男、……強いわね」
「テラさん! 負けないで!」
仲間の勝利を待っていた。
今回も最後まで読んでくれてありがとうございます。この第二章が終われば、この小説の設定集を出しますので、それでよりこの小説を分かってもらえると幸いです。
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