第十三話『騎士vs侍②』
天津猫です。どうやら何かの不具合でこの話が投稿出来ていたなかったようでした。
第十三話『騎士vs侍②』
なんとも言えない空気になった。お互いある意味一歩も動けない状態が続いた。それを破ったのは女武士の生徒の方であった。
「 我の名は宮「自己紹介より先に胸元をしめて!」……はい」
女武士の生徒は名乗りを上げようとするがアルメルトの気迫に押され、シュン、となりながら空いていた胸元のボタンを留めた。ボタンを留めた女武士の生徒は今度こそ名乗りを上げた。
「我の名は宮本桜! エレクトゥス学園一年である!!」
「僕の名前はアルメルト・ペンドラゴン。ソムニウム学園一年生だよ」
「我は今日の連合祭でこの剣王への道を優勝するためにきた!」
「そうか。僕も同じくこの剣王への道に勝つためにいる」
宮本桜。彼女は伝説の剣豪、宮本武蔵の血を引いている。そして、アルメルトもまた、伝説の騎士王、アーサー・ペンドラゴンの血を引いている。
神の気まぐれか、ここに剣の伝説を持つ者同士の血を引く子孫どうしが対面していた。2人はお互いの顔を見ると、不敵な笑み浮かべた。
騎士と侍。伝説の騎士王と伝説の剣豪。この2人には言葉は要らない、ただどっちが強いかを決めるだけだ。
「いざ! 勝負!!」
最初に動いたのは桜であった。桜は自身の右手と左手に持つ刀の名を解放させた。
それは、伝説の剣豪が最も愛刀とした刀の名前であった。桜もまたアルメルト同様、刀の名を能力としたタイプである。
「行くぞ! 能力『伝説の剣豪が持った刀』、能力『伝説の剣豪が拵えた刀』!!」
二振りの刀の能力を解放した桜はアルメルトへと斬りかかる。それを避けるのではなく、伝説の王が振るいし希望の聖剣を盾として受け止めた。
ギギギ…! 剣と刀の火花の散る鍔迫り合い。ガキンッ! アルメルトは桜の刀を上へと薙ぎ払い、追撃を仕掛ける。だが、それを予測していた桜は体を勢いよく後ろへと回し、追撃しようとしたアルメルトの伝説の王が振るいし希望の聖剣を蹴り上げた。
「やるね!」
「そちらもな!」
今の一瞬で下手な騎士よりも高度な戦いをしたアルメルトと桜。しかし、2人の戦いはこの程度では終わらなかった。
桜は伝説の王が振るいし希望の聖剣を蹴り上げた、と同時にそのまま後ろへバク転をしなが距離をとった。桜の身体能力に少し驚きながらアルメルトは距離を取らせまいと、地面を蹴り接近した。だが、バッキン!————
「なっ!?」
「其方の言うかうんたー、と言うやつだ!」
————カウンター。アルメルトは桜のカウンターにより一瞬頭が追い付かなくなった。そのせいで桜の重い一撃をお見舞いされそうになるが。しかしそこはアルメルトなのですぐさま桜の攻撃を出来るだけ軽減するように、後ろへと体を飛ばした。
「今のを避けるか!」
「あっぶない……!(今のカウンターの構えは何の構えでもなかった。つまり、普通の構えとカウンターの構えを極限まで同じにした型)」
アルメルトは心の中で桜のさっきの構えがほぼ普段の構え。つまり、最初にアルメルトへと攻撃した体制が同じだと気付いた。普段とカウンターの両方の構えがほぼ同じなのは随分厄介と考える半分、その年でとんでもない技術力だとアルメルトは思った(※アルメルトが言えた事ではありません)。
「(これは少し我も本気を出さねばならぬか……全開を)」
「(相手は中々の強者だ……全開を視野に入れないと)」
お互いが同じ考えを持ちながら戦いは激しさを増す。桜は刀を振り飛ぶ斬撃を何十個も作り出す。
それを伝説の王が振るいし希望の聖剣などで弾き返したり、体を軽く動かし斬撃を避ける。
そして、アルメルトは伝説の王が振るいし希望の聖剣を空へと向けると、目を閉じ呟く。
「<円卓の13の騎士><ドラゴン殺しの狩人>」
アルメルトはそう呟くと伝説の王が振るいし希望の聖剣の周りに矢が作り出された。その数は千を超えた。
「面白い! こちらも技として返そう!!<二天一流><阿修羅六輪>」
それに対して桜は刀の両方を地面に向けると、目を閉じ芸術の様に刀を振った。
今回も最後まで読んでくれてありがとうございます。次回は全開を遂に解禁します。
それではバイバイ




