第四話『最古の楽器と豹変のマレナ』
天津猫です、予告通りに投稿できたので一安心しました。
ではどうぞ!!
第四話『最古の楽器と豹変のマレナ』
音の塔リルギナを死に掛けになりながらも上り切ったなぬい達(男軍)と、水の塔ラナを殆どが水流エレベーターで昇ったレイナ達(女軍)の前にある、ピアノとオルゴールが混ざったような楽器があった。
「これはですね、今年の音水祭でも鳴らすオルガネです」
「オルガネ?」
「ウィーチアの初代塔管理人であるルナメル・アステレアスが作ったとされる、現存する世界最古の超大型楽器です」
「滅茶苦茶デカいな」
マレナのご先祖様でありウィーチアの始まりの10人の一人であるルナメル・アステレアスが作ったオルガネは、とても大きく180cm以上を持つなぬいの何十倍もの大きさであった、そしてマレナはオルガネの方に歩き出した。
「こちらをご覧ください」
「凄い数の円盤とボタンですね?」
「このオルガネを鳴らすには何百個もある円盤とボタンの中から、正しい円盤とボタンを見つけて決められて順番に操作しないと音楽が流れないようになってるんです」
マレナの目線の先には何百も超える円盤とボタンがあり、正しい順番での操作でなくては音楽が流れない設計になっており、もし間違えた場合には塔にある防衛システムが動き出し間違えた者を排除するとか。
「正解の音楽を流せるのはウィーチアにはたった二人だけだよ」
「二人だけってなると?……マレナちゃんは確定としてもう一人は誰なんでしょう?」
「俺だ……」
「「「「「「え……」」」」」」
レイナがこのオルガネを流せる人物が二人いると言われ、最初の一人はマレナだと確信していたが最後の一人が誰か分からずにいたが、そこで菊が自分だと言い出したのである。
「だから俺がこのオルガネを流せるもう一人だ」
「え!どうしてですか!?」
「子供の頃にマレナの爺さんがこの塔でマレナに順番を教えてたんだが、それを見学してたんだが……その……見てたのを一発で俺が順番を全部覚えちまったんだよな……」
「あの時は悔しかったですね……私が何百回も練習して覚えたのを一発で覚えるんですもの、しかも見てただけで……フン!」
「あだぁ!蹴る事無いだろ!」
菊が子供の頃にマレナが練習していた順番を見ただけで覚えたことに当時のマレナは怒っていた、自分が何百回もお爺様に教えてもらっていたのを見てただけで覚えた菊には怒りを何回ぶつけたことか、今も当時このことを思い出して腹が立ったので菊の脛を蹴ったのである、なぬい達は菊の記憶力にすこし引いていた。
「でも今更何ですが何でウィーチアの音水祭では塔のオルガネを鳴らすんですか?」
「レイナはそこが気になるの?私はただ祭りだからって理由だと思ってるけど?」
「…………レイナちゃん、凄いよ!」
「へ?」
「殆どの観光客はオルガネがあるのをサヤカちゃんんみたいな考えばっかだけど!レイナちゃんは違う理由があるって考えたんだよね!」
「あ、はい……」
レイナは純粋な気持ちで質問したはずなのに、マレナがその質問に嬉しそうに食いついてきたのだる、そのマレナの姿を見た菊はため息を吐、きやれやれと言わんばかりに首を横に振ったのである。
「実はですね!この塔にあるオルガネには秘密があって、なんとウィーチアの昔話に登場する音の神リルギナと水の女神ラナの恋物語にも、オルガネは登場するんです!」
「でもオルガネってマレナのご先祖様が作ったものじゃないの?」
「そう!そこなんです!この昔話は五百年前の事実をもとにしてるんですが!このオルガネが出来たのは四百五十年前なんです!この五十年にはウィーチアの塔もおろか都さえも出来ていないのに昔話に登場してるんです!」
「それは単純にその昔話を読んだご先祖様が想像して作ったんじゃないのか?」
「違うんですよ!実はです「マレナ……」……何です菊?今とてもいい所なんですが?」
マレナのさっきまでの冷静な感じの雰囲気から一転して、自分の夢を語る子供の様になぬい達に聞かせるマレナの姿を止めた菊、演説を止められてマレナは少し機嫌が悪そうにして菊に聞き返した、すると菊はニカっと笑いながらマレナにアドバイスの様なものを言った。
「マレナの演説はもう少し分かりやすく説明するために、お前の家に行って説明してやればいいだろう?大量の研究資料もあるんだから」
「…………確かにそうですね……では皆さん!今から私の家に行きましょう!!」
「「「「「「え……」」」」」」
「拒否権は無し!はいポチッとな!」
マレナの横暴すぎる提案になぬい達が意見する前に、マレナはオルガネに取り付けられているボタンの内に一つを適当に押した、するとなぬい達が立っていた場所に突如穴が開き、なぬい達は真っ逆さまに落ちていった。
「ちょっとマレナちゃん!?」
「成程なこれが防衛システムの内の一つか……」
「なに感心してるんだよ!」
「大丈夫ですよ皆さん!これは菊と私が子供の時によく通っていた場所ですから!」
「それでも私達にとっては初めての場所!!」
「これほぼ水無しウォータースライダーでしょ!」
「サヤカ、水が無かったらウォータースライダーじゃなくてただのスライダーだよ」
穴の中ではウォータースライダーの様に中央無人に流れるなぬい達である、そんな中でなぬい達の落ちている穴の横にあるもう一つの穴から二つの人影が現れた。
「どわぁああああ!!」
「きゃあぁああ!!」
陽太と有馬であった。
「なんで陽太と有馬も落ちて来てんだよ!下で待ってるはずだろ!」
「しるか!下で待ってたら突然足元に穴が開いたんだよ!」
「え!ちょ、ちょっと待ってよ!それってつまり……僕たちは今地下を滑ってるの!」
「マレナ、菊これ何処まで続くんだ?」
「私の家までだけど?」
当然の様に答えるマレナと既に諦めている顔の菊、さらに周りを見て見るとだいぶカオスであった、持っていた袋に吐いているアルメルト、気絶しているサヤカとそれをおんぶしている晴明、さっきからずっとなぬいに抱き着いているレイナ、顔を両手で恥ずかしそうに隠している有馬、そして有馬をお姫様抱っこしている陽太の姿、まさにカオスであった。
「おい見ろよ春明、申し訳なさそうにビート板が空中にあるぞ」
「ビート板が空中にあるのもおかしいけど!ここだからウォータースライダーじゃねぇええええ!!!」
カオス空間の中でおかしくなってしまった春明の怒りの叫びが穴の中でただ響いていた。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございます。次回はマレナの家での話と■■■■■の話です。
次回の更新は明日のどこかになります。
それではバイバイ!!




