プロローグ『始まりの列車』
天津猫です今回から番外編を一旦書こうと思います。勿論この番外編を終わればストーリーを必ず進めますので番外編を楽しんでください。
ではどうぞ!!
プロローグ『始まりの列車』
青い空、輝ける太陽、そして空を反射する水、現在なぬいは駅に来ていた。
「そろそろ時間だな」
なぬいは自分の右手につけている腕時計を見ていた、時刻は十時にあと五分ほどでなる時間であった、何故なぬいがこの駅に居るのかと言うと、皇王との一騎戦を終えて一週間休みがあるのだが、浩介が四泊五日の旅行に行かないかと提案してきた、運が良かったのか全員が一週間の休みに特に予定が無かったので、浩介の提案に乗る事にした。
「お~い!なぬい、待たせな!」
「すまない、なぬい少し遅れてしまった」
駅の入り口から声が聞こえて来たと思い後ろを向くとそこには、陽太と有馬の姿があり、二人ともキャリーケースを持っている。
「いや、大丈夫だ」
「良かった良かった!」
「この様子から見るとなぬいが一番乗りかい?」
「まぁそうだな」
すると、陽太と有馬と喋っていたなぬいが陽太と有馬の後ろから誰か来るのが見えた、レイナ達だった、だがレイナを除くアルメルトと春明とサヤカは放心状態で歩いてきた。
「やっと到着しましたね!」
「あ、うん、そうだね……」
「う、うん、着いたね……」
「…………」
それぞれ、レイナは元気に喋り、アルメルトと春明は一応反応しサヤカは目から光が無くなっていた。
「何があったんだサヤカに……」
「あ~えっと、色々ありまして……」
「あ、うん、分かった」
サヤカの変わり様に驚きながらも、なぬいは春明に聞いてみると、レイナが三人の家にそれぞれ迎えに行き、その中で色々とあったようだ。
「み、皆~お待たせ!」
「浩介先輩!遅いですよ!」
「ごめんごめん」
続々と集まってくる旅行メンバーに最後の一人である浩介がやって来て、揃ったのであった、ついでに牛丸は家の手伝いで今回の旅行に行けないのであった、すると駅の放送が鳴った。
〚本日はキリガキ駅に足をお運びありがとうございます。間もなく右側にウィーチア行きの列車が参ります、お足もとにご注意ください〛
「そろそろだな」
「はい!……それにしても凄いですねこの駅!線路の部分や駅の色んな所が水に浸かっていますね、どうしてですか?」
「それはなこの駅がアレセルト王国にある唯一のウィーチア駅であり、元々は廃駅だったんだが時代が進んで整備されたんだが……詳しくは知らないんだが廃駅に浸かって水が綺麗だったとかで、駅としての機能を最低限の設備しか整備されてないらしいとか」
「なるほど!なぬいさんは物知りですね!」
「お二人さん、話してるところ悪いけど来たみたいだよ」
浩介の言葉になぬいとレイナが右を向くと、一両が駅に向かって来ていた、ガタン・ゴトン、ガタン・ゴトン、シュッシュッー!、キキー!その列車は古そうに見えるが最新型の列車であり、最近では古い形をした列車が人気だったりする。
「ほな乗ろか!」
「はいそうですね!」
浩介の言葉に各々が列車に乗り込むがなぬいだけは、列車の前で止まっていた、不思議に思ったレイナが声を掛けた。
「なぬいさん!早くしないと扉が閉まっちゃいますよ!」
「……あっ!ごめんごめん直ぐ乗るよ」
レイナの声に気づきすぐさま列車に乗り込んだなぬいは閉まっていく扉を見ながら、頭の中で考え事をした。
「(…………嫌な予感がする)」
そんな事を考えながらなぬいは列車の座席に付くと、隣にはレイナが座っており、そして列車が出発をしてから数分したころには窓の外は綺麗な海が広がっていた。
「綺麗ですね、まるで海の上を走ってるみたい」
「みたい、じゃなくて実際にこの列車は海の上を走ってるんだ」
「え!そうなんですか!」
「あぁ、この列車には能力の力を溜めた石炭を燃料として走っていて、能力の効果はどんな所でも走れる能力らしい、だから今の列車は透明な線路の上を走っているようなものなんだ」
「へぇ~そうなんですね」
レイナの疑問になぬいは平然と答え、列車の中は賑やかであった、浩介は今回の旅行のスケジュールを書いたノートを読み直しをして、アルメルトは持参した本を読み、春明の肩に頭を乗せ寝落ちしているサヤカの姿があったり、陽太と有馬はこれから行くウィーチアのパンフレットを広げ二人で見ていた、陽太の距離が近いのか有馬は少し頬を赤めていたが、そんな事を気にせず陽太はパンフレットを見ていた。
「…………よし、はい全員注目!」
浩介がノートを閉じ席から立ち上がりなぬい達に声を掛けた、本来なら他の乗客に迷惑が掛かるのだがこの日に限り、なぬい達しか乗っておらずある程度の大きい声は許されていた。
「今日から行く四泊五日の旅行の行先は!音楽と水の都ウィーチア!五百年前から存在する世界に残る数少ない都で、まさに音楽と水に愛されている都やねん!そして今年は十年に一度の音水祭が開かれる時期でな、この祭りは四日間の祭りなんや」
「だから四泊五日なんですね」
「そやで!一日目はウィーチアの昔話が劇として見れて、二日目と三日目は朝昼晩ずっとお祭り騒ぎ!四日目は音水祭の時のみ鳴る、音楽の塔と水の塔の鐘が夜に聴けるねん」
「なんだか楽しみになってきましたね!」
「そうだな」
浩介からウィーチアの事を軽く説明されレイナはなぬいの顔を見て、笑顔で楽しみなことを伝え、なぬいは少し笑いながら頷いた、ポッポー!列車の汽笛が鳴りながらなぬい達は音楽と水の都ウィーチアに向うのだった。
————音楽と水の都ウィーチアの大広場
「いそげお前ら!夜までに終わらせるぞ!」
「「「「「「はい!」」」」」」
音楽と水の都ウィーチアの大広場では音水祭の準備を都中の人たちが行っていた、都中には水路が流れておりウィーチアの移動方法は歩きかゴンドラや水上バスなどであり都中が賑やかであった。そんな中で誰も通らない裏道の木箱の上に何かが居た。
「 」
それはスライムの様なものなのだが何も音がしない無音であった。
「 」
スライムが木箱に触ると、たちまち木箱が崩れていきスライムと一体化してしまった。
「 」
本来なら楽しい音水祭の筈があのような大惨事になるとはまだ誰も知らない。これは昔話に隠された真実とウィーチアの消滅の危機を掛けた四日間が始まる。
今回も最後まで読んでくれてありがとうございます。自分の番外編はちょっとした物語があるようにします。では次回でお会いしましょう。
じゃあバイバイ!!




