指折りのラビオリ
「パスタ好きはいまに始まったことじゃないんだけどさ」
光道は麺食いだ。
「ラビオリはもっと食卓にのぼっていいと思うんだ」
ローマのラビオリ トレビアン。
「日本人なら本場もビックリするような物を作るわよ」
丸い地球 ひとっ飛び。
「構造的にはイタリア餃子と称しても過言では無いかな」
二枚のパスタに様々な具を挟んで作る。
「このあいだ水餃子を作ったばかりだけど、遠い親戚みたいなものね」
食は、万里を超える。
「この色んな具を挟めるってところが、料理の楽しみだよね」
不人気メニューも用意する懐の深い店舗もある。メニュー表の椅子取りゲームになるのが、世の常だ。
「挽肉は真っ先にやるわよね」
どうも三重野作品には、ベジタリアンが登場しない。
「ミートソースをそのまま入れるのは、安牌だね」
あんこを入れても餡パイだ。
「ウチによく来るお客さんが言ってたけど、中華料理は具ネタとしてとても優秀なのよ」
ヒロシだろうか。
「この時期ならチンジャオロースを入れたいかな」
急にアイランドキッチンがあらわれた。
「エビチリも負ける気がしないわ!」
蟹も向かうところ敵無しだが、甲殻類は高価格類だ。
「イタリアンと日本料理って周りが海に囲まれてるからか、似てる部分も多いんだよね」
世界三大料理は、とっくに置き換わっていてもおかしくない。
「北伊勢なんだから、貝類を使わないとね」
その手は喰らおう、焼き蛤。
「あさりや貝柱やイカもね」
フィッシュバーガーを開拓するのは魚市場に任せたいが、魚と合わせるのは米になりやすい。
「小間切れなんかも相性バッチリよね。ラビオリのサイズを大きくしたいところだけど」
食欲旺盛でなにより。トランプサイズでどうだろう。
「包むってのが、プレゼント感があるんだよなあ」
閉じ込めていたドキドキが、もう止まらない。




