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星を掴む少年  作者: 三重野 創


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20/24

A4を3分で!

「もう喋る内容考えた?」

 学園内で、少年の主張・少女の主張コンクールがある。先んじて、クラス内での発表が行われる。


「テーマはフリーだったね」

 自由なようでいて、そのほうがやりにくいという生徒もいる。


「肩肘を張らずに、気軽な話でOKってことらしいけど」

 沙羅は話すのも好きだし、聞くのも好きである。


「この前さ、政治家さんがテレビで持論を述べてたんだけど、持ち時間を大幅に超えちゃったんだよ。話の内容も大事だけど、こう、決められた枠の中で上手くまとめる力ってすごく大事だと思うな」

 自分のチャンネルならともかく、制限時間があるし、出演者はあなただけでは無いのだ。


「これ、ホントにそう。アナウンサーさんは、何分って枠と話す文字量との対応が、的確なのよ」

 そのあたりのトレーニングがまったくされてない方も見受けられるが。


「1分間に話すスピードの目安は、300文字が理想って言われてるね」

 原稿用紙一枚分を1分でこなそうとすると、早口になるか。


「A4を10.5ptで書くと1440文字だったわね」

 沙羅は隠し事でもしてるのだろうか。


「まともに行くと5分掛かっちゃうけど、改行や余白も残したとして、3分でまとめられるといいんじゃないかな」

 ptを0.5大きくするだけで、大胆なページの使い方になる。フォントでも差が出る。光道と沙羅はググって調べているのではなく、文書作成ソフトで実際に書いて見ているので、この辺の数字に明るい。


 クラス全員が発表するのに、3コマ分は見ておいたほうがいいだろう。


「時間オーバーする人を見てると、そういう計画性も無しにダラダラ喋ってる印象を受けるわ」

 雑談はこの限りでは無い。


「テーマは自由だけど、発表する体だから、フリートークって訳ではないもんね」

 三重野作品はひとつのエピソードが、だいたい原稿用紙2枚分である。


「こういう癖付けって、時間と空間の使い方が上手くなる気がするわ」

 A4の紙1枚目にびっしりと書かれ、2枚目に署名と連絡先だけがはみ出ていたりすると、もったいなく感じる。


「全体の持ち時間から、これぐらいのことは出来るって見定めだね」

 講釈を垂れているが。


「ただ、あんたも人のこと言えないわよ。ひとつやると次から次へとやりたいことが沸き起こって、アップアップになってるもの」


「ゲームも強制終了する仕組みが必要かも!」

 プツン・・・・






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