餃子の大将
「まっちゃんの新企画に影響されて、餃子を作ってるんだよ」
新味覚もお忘れなく。
「松本さんのいないお笑いなんて、餡種の無い餃子だわ」
餡子と餅の関係も同じだ。
「どこのお店か思い出せないんだけど、ミニフライパンに載って出て来る餃子が絶品だったんだよ」
車に乗せられていたので、子供の地理感覚はあやふやだ。
「そのスタイルは結構見るんだけどね」
味に惹かれたのだろう。子供の舌は、侮れない。
「冷凍しとけば食べたいときに使えるし」
「作りたてには敵わないわよ」
炊飯器の保温機能はともかく、解凍ごはんを受け付けない沙羅。
「めったにやるわけじゃないし、多目に作っときたいんだよ。水餃子にも出来るしさ」
「あっちゃ~」
挽肉の付いた手で、思わず顔を覆うところだった。
「あんたね、焼き餃子と水餃子って似て非なるモノなのよ」
煮ているモノと、火なるモノ。
「えっ、そうなの?」
ながらトークは、話しやすくなる効果がある。
「まず皮の厚さが使うわ。市販の冷凍餃子を鍋で煮込んだら、中身が飛び出すはずよ」
光道、破れたり。
「それ前にやったことあるけど、煮込みすぎたかなくらいにしか思わなかった!」
水餃子用をちゃんと使うことだ。
「中の具も違うんだからね」
焼き餃子の野菜は主にニンニクとニラを使うが、水餃子はキャベツや白菜を使う。
「ちゃんと調理法に適した食材が使われてるんだなあ」
焼き餃子のほうが人気があるのは、食べ応えの違いだろう。
「おでんの時に餃子をほりこむ人がいるけど、ちゃんと水餃子を入れることね」
「皮を厚くすれば問題ないかな」
理論的にはそうなる。
「よし、皮厚の餃子に変更だ」
皮も自作している。
「焼き餃子としては使えないかもよ」
光道と沙羅の関係は、水餃子の交わりと呼び習わす。
「ラーメンに餃子を入れたら、最高じゃないかな?」
ラーメン・餃子セットを頼んでこれが出てきたら、さすがに麺食らう。




