刃物と金運
「「あともう少しで日曜ね」
篁学園は週休一日制である。
「週に2日も休んでたら、躰がおかしくなるよ」
もう取り戻せないくらいに週休二日が定着してしまった。じっくり考えてみて欲しい。休みが増えたといっても、生活は決して豊かにはなっていないはずだ。
「お給料が増えるわけじゃないしね」
これらを補填するために、様々な組織の帳面が悪化している。
「人手不足の原因も、結局ここに行き着くんだよね」
遊びたい人間はともかく、働きたい人間の労働時間も制限しようとしている。遊びほうけている人間に金が流れるシステムは、全力で阻止しなければならない。
「働かなくてもあぶく銭がもらえる抜け穴があるのなら、国家が沈没するまでだわ」
今年は馬車馬のように働くにはもって来いの年だ。
「でもさ。金運って不思議なもので、一筋縄じゃ行かないんだよ」
光道の両手は、はっきりとしたマス掛け線だ。
「そうなのよねえ。商売上手な人って、勉強は苦手って人も割といるのよねえ」
金曜日に相応しいテーマだ。
「あの人ばかり贔屓して、不公平だ!ってのも違うんだよね」
僕はわたしは、あの人に頼みたいんだという、選択の自由があるはずだ。
「能力だけで選ぶわけじゃなくて、その人にお願いするとなにか良い結果に結びつくってことが、あるんだと思うわ」
沙羅の人を見る目は確かだ。
「ジャンプの主役たちを見てれば、分かるんじゃないかな」
ずる賢くなく、直情径行。愛嬌は最強だ。
「悟空はもうちょっと働いて欲しいけど」
地球を何度も救っているので、金額に換算できない。
「小銭入れを見ていて感じたんだけど,硬化って金属じゃん? 金物との関わり方が金運を生むんじゃないかって閃いたんだよ」
トンチを働かすには、トンカチを使う。
「あ~、刃物とかね!」
よく切れる刃物を使えば、断然仕事は速くなる。
「雁字搦めの荒縄を断ち切る!的なね」
ゴルディアスの結び目だ。
「刀鍛冶が火を使うけど、金とマグマの関係みたいね」
「だからゴールドと深紅のレッドは、よく似合うんだよ」




