25.結婚をしてみたかった
「私はご主人様、いえ、祐一様の事が好きです」
ティオの言葉を聞いて祐一は考えを巡らせた。
ティオは普段から愛想が無いが、仕事を淡々と進めてくれる優秀なメイドだ。
そのティオが想いを秘めていたとは。
「その、ご主人様は私の事を・・・」
「もちろん好きだよ」
そう、メイドの仕事とか環境・異世界など色んな事を考えすぎた。
シンプルに好きか嫌いか。
きっと前世でもこの世界でもこれは変わらない。
「えと、もう知っていると思うけど俺は異世界人だ」
「はい、知っています」
「これからもメイドの仕事は続けてもらおうと思っている」
「はい、よろこんで」
「暮らしはちょっと贅沢が基本になる」
「はい、大丈夫です」
「ティオと結婚したいと思っている」
「はい、うれしいです。ご主人様一つだけ」
「これからは祐一様とお呼びさせてください」
流石に結婚はちょっと贅沢の域を超えている気がする。
前世で守りに入ってあっけなく終わった人生。
これで終わりではない。
まだまだこの世界でちょっと贅沢したい事はたくさんある。
ティオを一緒なら更に愉しめる筈だ。
それから数日後
「ティオ、本当にいいのか?」
ティオの希望で結婚式・指輪・新婚旅行等はすべていらないとの事だ。
この世界ではそういった文化は一応あるがあまり浸透していない。
色々な種族がいて、愛情の表現や形も多様だからだ。
代わりに今後はティオもちょっと贅沢をしたいという事だ。
幸いに貯えはそれなりにあるのでティオの気が変わっても大丈夫だ。
「はい、祐一様」
ご主人様でずっと呼ばれていたので名前で呼ばれるとちょっと恥ずかしい。
※12/2追記:身内で不幸がありましたので少しお休みします。次回投稿日は未定ですが、続きます!




