23.慰労会を愉しみたかった(前)
「遂にこの日が来たか!」
「今日は張り切っていますね」
「そうだね、年一回の整魔士協会主催の定例会だからね」
「ティオも一緒に行ってもらうけど初めてだったんだよね」
「はい、ちょっと緊張しています」
「全然問題ないと思うよ」と軽く説明しておく。
整魔士協会主催の定例会といっても実際は慰労会に近い。
定例会は2部構成となっている。
1部は年間の活動報告や功績があった者の表彰等だ。
2部は宴会だ。
そして1部、2部ともに参加自由で無料となっている。
唯一の条件は、整魔士協会に登録がある者と随伴者というぐらいか。
祐一は今年で3回目になるが結構愉しみにしていた。
1部での表彰とかはどうでも良かったが、現在のニーズや情報を仕入れる絶好の機会なので有意義である。
2部はタダで飲食が出来る事も嬉しい所だが、昔お世話になった整魔士への挨拶や同じ整魔士と情報交換が出来るのでこちらも有意義である。
そして今年はティオがいる。
今回の一番の目的でもあるが・・・
「結構大勢いますね」
整魔士協会主催の定例会には数百人が集まっていた。
「ティオ、退屈かもしれないので寝ててもいいよ」
「いえ、後学の為一緒にご主人様と聴講します」
後学とか聴講とか難しい言葉をどこで覚えたんだ・・・
まぁ、いいけど。
年間の活動報告や功績があった者の表彰等がプログラム通り進んでいく。
30分後。
まぁ、予想はしていたけどティオは寝てしまった。
専門用語とか初見では睡眠魔法と同じだからな。
それよりも今は情報収集。
「ふむ、転移魔道具の最新プログラムに最適化だと」
「今年は例年より不漁なのか。鮮度維持の魔道具を考えてみるか」
「予算案・・・これはどうでもいいや」
「大体こんなものかな」
第1部の終了の挨拶が終わり、拍手でティオが目を覚ました。
「あっ、申し訳ございませんご主人様。私・・・」
「大丈夫だよ、2部が本番だから」
2部の宴会が開かれる会場に移動する。
大部屋といくつもの個室に分かれている。
「ご主人様、この小部屋はいったい?」
「基本は大部屋で食事や会話を愉しむんだけど、こんな時でも商売の話があったり、聞かれたく話等が有るときに小部屋に移るんだ」
「なるほど」
それから暫くはティオと一緒に昔お世話になった整魔士への挨拶や同じ整魔士と情報交換を愉しんだ。
会う人すべてに「この人は?」とティオの事を聞かれて説明するのが大変だったけど。
「大体こんな所かな、そろそろかな」
「相変わらず、待ち合わせの時間の5分前到着だな」
「まぁ言うなって。前世からの呪いと思ってくれ」
お決まりのやり取りで親友の祐一と握手をする。
「紹介しよう、親友の博一だ。俺と同じ転生者だ」
「えっ」




