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花火は海から見られない

もちろんフィクションです。

出てくる諺も。



はしゃぎ過ぎて寝てしまったエアちゃんを置いて、まだ寝ていたタイカを起こし、食べ歩きを続けたら食べ疲れ、休憩のつもりで服を買いに付き合うと気疲れした。

どっちが似合うと聞かれたら、どっちも似合うと言うことと本には書いてあったのになぜだ?

店員さんも笑ってないで助けて欲しい。

フォルテは優しいからお礼のキスをちゃんと嬉しそうにしてくれたのに、タイカの分は自分で払えと言いたい。


◆◇◆


「行ってきますね」

「行ってらっしゃい」

「エアちゃんを頼むよ」

「はい」


「それじゃ飛ぶよ。浴衣姿も可愛いね。フォルテは何でも似合うね」

「ありがとうございます。タイカちゃんのこと怒ってます?」

「ん?何のこと?誰?」

「あまり怒ったら可哀想ですよ」

「フォルちゃん?慰める人が違いますよ」

「はい。そうですね。よしよし。川の上は止めたのですね」

「祭り会場の上は人が多いから、浜沿いを飛ぼうと思って」

「浜にも人は多いと思います」

「だったら沖かな」

「打ち上げるのは川向側なので鉄道橋の下も見やすいと思います」

「早く出て正解だったね。少し海に出るよ」


『待つんじゃ、人の子達』

「はい?どちら様ですか?」

「いやいやフォルテさんさあ、絶対に力有る者でしょ。あっ海の中。あのう海竜様でしょうか?」

大きい。30M位ある。


『まあそんなところだ。かなへびのチョロと言う。この先は蛇が争いで集まっているから巻き込まれるぞ』

「質問してもよろしいでしょうか?」

『暇だし何でも聞くが良い』

「蛇の争いとは何ですか?」

『我等は海に出て千年修行すると海竜に、山で千年修行すると龍神様に成れるのじゃ。ただ相手を経験値ごと食らうと海での千年を短く出来る。今夜の花火が上がってからその争いじゃ。そして負けた蛇が逃げないようにするのとめぼしいやつを弟子にするのが我等海竜の目的じゃ』

「フォルテと申します。私からも一つ伺います。かなへびは足が有りますけど蛇ですか?」

『海竜には成れたぞ』

「弟子を育てるのですか?」

『弟子を二匹育てるのが陸に上がる条件なのじゃ。今回の我は兄弟子の弟子を探すのじゃ』

「この辺りで花火を見てもよろしいでしょうか?」

『花火が上がったら我も前に出て輪を狭くするから大丈夫だが、何か有っても責任は取らんぞ』

「あるじさん。どうしますか?」

「この辺りにするしかないね」

『お隣さんが浮いてきたから、移動するぞ。我等から50Mは離れて居れ』

「はい。ありがとうございました」

「チョロ様。ありがとうございました」

『おう』


「もう少し高度をとるね」

「お隣さんを見たいのですね?」

「お隣さんだけじゃ無いよ」

「沖に出るほど個体が大きくなりますね」

「囲いを作る時に綺麗な半円を作るかと思いきや」

「ぼこぼこしていますね」


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