食べ歩き
フォルテがランさんの用事を済ませてから、興国町商店街は王立施設近くの商店街だから徒歩で移動することにした。
まずはワンスプーングルメを確実にやっているであろう酒房竹林を目指すと、リンが店頭で店のユニホームを着て手伝いをしていた。
「おはようございます。お一つ如何ですか?」
「おはようリン。いくらが乗ってるな」
「おはようリンちゃん。ご飯物ですよね」
「はい。鮭の骨の出汁で炊いたご飯に時知らずの解し身と鱗煎餅を混ぜた、いくら乗せです」
「二つ貰えるかな」
「はい。毎度ありです」
確かにうまい。でも何を食べてもうまく感じる、空腹は最大のご馳走状態の俺は、ワンスプーンでは物足りない。飲み込んだ後も唾液が止まらない。ちゃんと味わって食べたい。
「これがワンスプーングルメをやっているお店の地図で、店名に丸印が付いているのが板長のお勧め店です」
「駅前商店街や海沿い街道も有るね」
「リンちゃんは行かないの?」
「朝番が終わったら行きます。本当は朝から行きたかったけど、人が居ないと言われて手伝いに入りました。それなのにお客さんが来なくて暇です」
「商店街から外れてるからかな?」
「この地図に竹林は丸が付いていませんよ。並ぶ時にお客さんにさりげなく見せますから、印を付けますね」
「はい。宣伝をお願いします。そういえばタイカさんは居ませんね」
「まだ寝ています」
「えっ?」
◆◇◆
『ラスクラスク♪おいしい♪ラスク♪』
「エアちゃん。良かったですね」
『うん。ラスク!お・い・し・い・ラ・ス・ク♪キュウリが欲しいぞ♪主♪』
エアちゃんはテンション爆上げで鬱陶しい。三店舗目のパン屋でラスクを買ってあげたら、ほとんど食べて無いのに一時間以上鳴き止まない。止まらない。本当に鬱陶しい。
『キュウリ♪キュウリ♪キュウリ♪』
「八百屋は通り過ぎたな。戻るか」
『キュウリ♪キュウリ♪』
「そうですね。そろそろタイカちゃんと合流しますか。キュウリを買ったら、私はスイーツかフルーツが欲しいです」
『フルーツ?キウイ?キウイ♪キュウリ♪キウイ♪キュウリ♪』
「あるじさん。何かごめんなさい」
「別に。どうせどちらも三口だし」




