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後輩達のキス

リンは低い高度から徐々に上昇して盾を器用に乗りこなしている。ワンピースから体操着に着替えてきた、ブルマを()いたリンは可愛いと思う。


「ダーリンがリンちゃんをそんな目で見るとは思ってなかった」


「そんな目?」


「私も履いてあげるね」


(あるじ)さん。私も今度買ってきます」


「学校指定じゃないの?」


「カサヲムさんはブルマをやっぱり見てましたね」


「はめられたか」


「はい、でもあれはリンちゃんの私物です。私も準備しておきますね」


「ありがとう」


「ダメよ、タルトちゃんだとダーリンの理性が危うくなるから」


「そうなのですか?カサヲムさん」


「そんなこと、ないはず」


「歯切れが悪いわねぇ。タルトちゃんは固くなった男の子を知っているでしょ」


「タイカお姉ちゃん、男の子は固いのではないのですか?」


「待ってください。防音が無いところで話すことではないので、タルトちゃんには私が教えてあげます」


「はいフォルテお姉ちゃん。よろしくお願いします」


「でも(あるじ)さんは駄目です」


「別にいいよ、俺は魔法陣を今から組み直す時間が欲しいからな」


「カサヲムさんに、気を注いでもらいたいのですが駄目ですか?」


「終わったあとなら俺は良いよ」


「私もいいけど、私達から聞いたあとで大丈夫かな?」 


「それはタルトちゃんとリンちゃんしだいですね」


「リンとエアちゃんを任せるね」

とりあえず此処に居てはいけない


「リンちゃんのブルマ姿を見なくていいの?」


「もう見えないから」


「おー下からは見えないか」


「それじゃあとで」


「了解」「後で宜しくお願いします」「それでは後程」


今の話で来てもおかしくない風紀員がいない。飛んでいた時に居なくなっていたか。


◆◇◆


現在の問題点は、方向を変える時の反応が鈍いことと二つの魔法陣の同時使用が面倒。

本体は目的が二人で花火を見るためだからベンチ型が理想だけど、運転を考えたらボート型にして腰を掛けられるようにする。


箒の魔法陣を調べるとやっぱりエレベーターの魔法陣とそっくりで水平安定の有無の違いだった。

ただブレーキにも使えるからブレーキと本体の昇降用でそのまま使う。


方向変換は体重移動で盾に角度が出来て向きも変えられたけど、本体を前方から牽引するのではなく、本体そのものを推進させ、向きも変えられるように変更。

本体の前方に推進魔法陣を設置し、スピードを0~100KM/時間にすれば自転車の前輪ブレーキのような使いかたが出来る。

これで前方部を止めて後方部を流せば急旋回にも使える。


これなら二つの魔法陣を同時使用しながら、運転操作で空を飛べるようになる。


魔法陣はこれで良いかな。

魔法陣の公開用にも使える書式で清書しておくか。


明日はタイカの実家でやっている会社の製材所に行って、こいつを造る。


(あるじ)。ただいま』


「お帰りなさい、今までリンと飛んでたの?」


『タルトとフォルテ』


「ずっと飛んでたから、疲れたでしょ」


『うん。もうお風呂入って、食べて、寝る』


「分かった。みんな戻ってきたの?」


『わかんない』


「そうなの、ありがとう」


「ピッ」


二人には何を吹き込んだのだろう。タイカがリンに、フォルテがタルトだよな?


扉の前にいるのはリンかな。もう何も知らないリンではない。

顔でも洗って合うとするか。

扉を開けるとブルマのままのリン。


「ノックをしないで待っていたのか?」


「先輩なら気付いてくれると思ってたので待ちました」


「それでどうした?」


「気を注いでもらいたいです」


「タイカはどこ?」


「私の部屋で」


すぐだけど鍵は掛けて行くとタイカの気配が無い。


「タイカがいない?」


「10分だけ遅くなるから、タイカさんの方法で注いでもらいなさいと言われました」


「それってキスをしながらだよ」


「はい。そうすれば気で悪酔いしないはず、見ないふりをするから実験でお願いだそうです」


「リンはそれで良いの?ファーストキスでしょ」


「ファーストキスは済んでいるから大丈夫です。それに実験です。でも私を意識してくれたら嬉しいです」


「実験だからね」


「早くしないとタイカさんが来るのでお願いします」


部屋に防音の魔法を掛けてベッドに座るとリンが俺の太ももに跨がってきてから、キスをしてきたところをオーラで俺達を包み気を注ぐ。パンツを脱ぎたいと思ったのはリンには内緒だ。でも、もうバレていると思うと恥ずかしい。


「どうかなリンちゃん、今日はちゃんと寝られそうかな?」


「はい。酔っぱらう感じはないです」


「当たりかな?フォルちゃんが声を出すのが不思議だったから、キスが関係しているかなと思ってね。フォルちゃんには私から言ってみる」


「それで俺はどうすれば良い?」


「ダーリンにも気を注ぐメリットが少しくらい欲しいでしょ。そういうこと」


「そういうことです。カサヲム様」


「様は無しで」


「やっぱり、先輩にします」


「それでいいよリン、気は感じられるか?」


「簡単ではないので、もう少し御願いします」


「私は良いわ、でも次から監視つきね」


「はい、タイカさんもありがとうございます」


「お姉ちゃんでも良いわよ」


「はい、お姉ちゃん」


「リンちゃんも可愛いぃ。ぎゅう」


「はい、ぎゅう」



フォルテの部屋へ行き、フォルテにキスをしながら気を注いだ後でタイカが説明する。体内に気を循環させ、余計に注いだ気を抜くのにキスが良いと思ったそうだ。


「むう、いつも私は気を注いでもらった後にキスをしていました。だったら後からでも大丈夫なはずです。私が後からタルトちゃんとキスします」


「タルトちゃんはフォルちゃんとキスしても良いの?」


「はい、好きでもない人とは無理ですけど、お姉ちゃんとなら大丈夫です。でもお姉ちゃんは気を扱えるのてすか?」


「頑張る」


「タイカお姉ちゃんは?」


「フォルテお姉ちゃんが頑張るみたい。私は無理よ、最後の魔法に掛かりたく無いもの」


「たぶん掛かりませんけど、分かりました」


「カサヲ、消音を掛けるから遠慮しないでタルトちゃんに気を注いで」


「カサヲムさん、ほどほどで御願いします。私が壊れちゃいます。でも当たっても平気ですから、ぎゅうで御願いします」


「それならほどほどで、自分で無理だと思ったら声を掛けてね、ゆっくり注いでみるから」


お互い立ったまま抱きしめて、オーラで包みゆっくり注いでみる。先日のアパレ君には限界まで注いではいないから同じ方法を試してみる。

タルトは声も出ていないし、瞼も閉じたままだ。気を循環させてみようとするが、この状態だと気の流れを作れない。

気を注ぐのを中断して、俺の中で気を循環させてから、その勢いのままタルトごと気を循環させる。

タルトが顔を上げうっとり目で見てきたので気をゆっくり閉じて離れる。


「もう終わりですか?」


「少し実験。注いだのはアパレ君くらいだったけど、それで気が扱えるかなと思って」


「ダーリン。それだとフォルちゃんのキスで気が抜けるか分からないよ」


「そうかな?タルトはどうだった」


「凄い勢いで気が通り抜けたのは分かりましたけど、抜けていっただけで何が何だか分かりません」


「失敗みたいだね、もう一度良いかな」


「はい、御願いします」


今度は余計なことはしないで気を注ぐと、タルトが可愛い声を出す。タルトが気を扱えるようになると、この時間が無くなるのは残念だ。タルトの力が抜けてきたところでフォルテと代わった。


二人のキスを見ている。タルトもフォルテも綺麗だな。

でも見たところ気が抜けて無いから失敗に見える。

タイカを見ると俺と同じように首をふる。第三者の方が分かりやすいから、タイカでも分かったのか。

タイカは俺を見て、放置でと唇を動かしたので頷く。

リンは顔を赤くして二人を見ている。


「リン、送って行くか?」


「はい? はい、今日は大丈夫です。盾に乗って帰ります」


「人の上を飛んだら駄目だよ」


「足が着かないくらいのすれすれのところを二人乗りして帰ります」


「パンツを他人に見せたらダメよ」


「気をつけます」


「二人で同時に操作はしないようにな」


「二人で操作できるのですか?」


「できるけど、暴走するかな?」


「取手を持っている方とか?」


「そんな機能は付けて無い。盾に座れば魔法使いなら操作が出来る」


「分かりました。気をつけます」


「ダーリン。今日はフォルちゃんとキスは無しね」


「えっ、なるほど分かった。どうやら二人で気を分けられたみたいだから成功かな?」


「半減だから身体には負担が少ないよね」


「明日は製材所に行きたいけど、会社は開いてるか?」


「任せて、今夜はあっさりしたものが食べたい」


「了解しました。でも長いね」


「リンちゃんは着替えてきたら?」


「俺達は肴屋でタイチャかな?」


「私のあだ名? ごめん鯛のお茶漬けね、良いかも。準備してくる。ホント長いから」


「私は着替えてきます。飽きたから」

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