後輩達からの挑戦〔2〕
後輩達と魔法対決することが、俺の意思とは関係無いところで決まってしまった。
後輩二人の憧れの先輩です。理想の女性です。の言葉で二人の恋人は簡単に堕ちてしまった。ちょろすぎる、俺には厳しいのに。
魔法で競争なら分かる。
でも戦闘は今までやったことが無い。
人を殺そうと思えば二段位で十分だ。
正しい使い方ではないがハンマーや斧を使うように頭を殴られたら死ぬ。
ナイフを使うように血管を刺されたら血が出る。
もちろん避けられる。魔法が発現する前なら木剣派なら切れるし、気弾で魔法陣を崩せる、物理をともわない高等魔法でも魔法だけなら気で弾けるはず。怖いけど。
しかし気が使えない人は、魔法盾や結界で防ぐかマジックキャンセルしかないよな。俺が知らないだけなのか。
キャンセルは最後の魔法が出た時に禁止魔法になっている。今ではマジックキャンセルの魔道具を持っているだけで性犯罪者になる。だからマジックキャンセルは学校で教えないが、今の最後の魔法はマジックキャンセルでは解除することが出来ないから、そんな法律は廃案にすれば良いと思うけど、一度作った法律を廃したら朝令暮改扱いで新聞に叩かれるから、王様が代わるまでは戻らないだろうという話しになっていた。
朝からボーとリンがいたのはこの物騒な魔法対決の試験対策をするためにいたらしく、いつの間にか俺との勝負が決まり、後輩達が勝ったらボーはフォルテと、リンはタイカとのキスを含めた三時間のお部屋デート権。
確かに同性カップルはいる。それも特に男子は女子にしか見えない子が多く理解出来なくもないけど、俺には同性にしか見えないカップルは理解が出来ないから、二人の恋人と後輩達は俺が勝つと思っていると信じたい。
もし俺が負けたら、今日のすっきりさっぱりタイムは無し、勝ってもリンとボーの頭ポンポン権とお姫さま抱っこ権に壁ドン権。
俺は二人の恋人がいるときは呆然としていて、何も要求が出来なかった。
しかし二人の恋人は勉強しなきゃ、教えなきゃの言葉を残し居なくなってしまった。
納得が出来ない俺は、二人の恋人が去ったあとに条件の変更を申し出た。
「別なものを要求する」
「フォルテさんに報告します」
「タイカ先輩に連絡します」
「いやお前達に相談があるだけだから」
「私が聞きます。ボーちゃんは二人に連絡の準備を」
「聞いてよ、女の子が耳元で囁かれたら嬉しい言葉を教えて欲しい。あと理想のデートコース」
「先輩ダメダメです。自分で努力して下さい」
「私は良いですよ」
「ボーちゃん?」
「ボーはいい子だな」
「囁かれたら嬉しい場所別に作ります、私が練習の相手も務めます。あと私の理想のデートコースで良ければ下見に付き合います」
「ボーちゃんはいい子だな。でも教えてくれるだけで良いよ」
「いえ罰ゲームですので、負けられない理由が増えただけです。そう勝てば良いのです」
「よし、ボーが強くなれるように鍛える。リンには容赦しない」
「報告します」
「何を?」
「カサヲム先輩がそう要求したと」
「別に問題ない。二人なら面白がってくれるし、自分の言葉にすれば良いだけだ」
「カサヲムさんが自分の言葉にするまで監督します」
「ありがとうボー。それでルールはどうするんだ?魔法対決なんてやったことが無いけど」
「えっ、無いんですか?」
「魔法だけなら気で弾けるから怪我をする気がしない。何段位まで使って良いんだ?」
「一段位までですけど殴るのは禁止です」
「防御もか?勝敗は?」
「防御もです。結界を使ったら終りません。一段位魔法だけで、盾か魔法具を奪うか降参させたら勝ちです」
「盾は持っていないから、魔法具を取られたら負けで良いか?」
「お貸ししますよ」
「攻撃で気を使わないことは出来るが、防御は自然に出てしまう。よっぽど余裕がなければ、わざとあたることも出来ない。だから盾無しで良い」
リンがボーっとしている
「リンどうした?」
「私の知らないボーちゃんがいた」
「何を言っている。俺の目には昔のように素直な良い子だな。お前のように俺を突き放したりしなかった。贔屓しても仕方が無い。まずはリンから相手をする。ボーに怪我をさせないための練習台になってもらう」
「泣きたい」
「リンにも怪我をさせるつもりは無いよ。ところでランさんと比べたらお前達のレベルはどの辺だ?ランさんが自称真ん中だった」
ランさんの自己申告では上位だけど、主人公の中では中位になっています。




