後輩達からの挑戦〔1〕
ランさんから脅されたことには今のところなっていない。毒持ちの一人は見掛けたが美人には違いないけど、恋人二人やボーの方が美人で魅力的だ。だから恋人二人がいてくれたら大丈夫。
ただおっぱいお化けは怖い。
あれは魔物だ。視線が吸い寄せられて離れない、間に入って視線を切ってくれたフォルテが今度見たらアウトにするとか言っているから、お化けにはもう会いたくない。
フォルテは休みの間、寄宿舎内で勉強して過ごすつもりらしく、寄宿舎で三食分の予約をしているので、朝は俺たちも使うようにしている。
食事はパンかライス、肉か魚を選んで予約するが選べない時もある。卵料理は追加オプションでその場で作ってくれる。
でも、やっぱりサバが大漁らしく、今週の魚はサバしかない。
食事を受け取ったら、席は奥から順に空いていても詰めて座る決まりになっている。
今朝はなぜか自宅通いの後輩達がいた。
俺が先を歩いていたのにフォルテが割り込み後輩と俺の間に入る。
防衛活動なんだろうけど、この二人は問題ないと思う。
「フォルテ先輩、カサヲム先輩、タイカ先輩、おはようございます」
「リンにボー。おはよう。何で朝からいるの?」
「おはよう。ボーちゃんとリンちゃん。何でこの人の名前を知ってるの」
俺にも視線を一度向けフォルテが低い声を出す。すごい違和感がある。
「フォルテ、怖い声を出さないの。以前マナー教室で勉強した仲なんだ」
「この二人がマナー教室? 旧公爵家と旧伯爵家の名門なのに?なんの冗談」
「確かに俺に教えるためにいるのかと、思ったくらいだったけどね」
「それは私が田舎の出身なので、最新のマナーに自信がなく、近所のお友達を誘いました」
確かにボーの実家の旧公爵家は今もこの国の穀倉地帯だから田舎といえば田舎だけど、植物を使い魔にしたと言われるくらい作物の生産に長け、この国の食を支えていた為、爵位を返還した時にコウシャクの家名を送られ、農地の無料借地権を毎年更新している名門だから、ボーを田舎者呼ばわりはするやつがいたら俺がぶん殴る。
「納得いかなーい。取り敢えずご飯を食べましょ」
「おはよう。ボーちゃん。リンちゃん。話すのは初めてだけど、私のこともよろしくね」
「はいタイカ先輩。私達の方こそ、よろしくお願いします」
二人は食事が終わったにもかかわらず、興味津々らしい。
俺たちにまでお茶持ってきて、居座っている。
「それで、カサヲム先輩の彼女さんはユニゾンの魔導師さんなのですか?」
口に入っているから頷く。
それよりリンよ、なぜ居るのかの俺の問いはどうした。
「私、カサヲム先輩になりたい」
確かに二人は綺麗で可愛い。なぜか頷くボー。
「あら、私の彼氏さんになりたいの? でも駄目です。カサヲムさんに勝ってから口説いてください」
「フォルちゃん、違うと思うよ」
俺もそう思う。
「フォルテ先輩の彼氏。いいかも」
変なスイッチが入るリン。
待て、合っていたのか?
「カサヲムさん。勝負です」
「えっ。ボーちゃん、何言ってる?」




