海に誓う
リンを降ろした後、地元に戻って屋台でテイクアウトしたホットサンドとホットドックを持って海まで来た。タイカのお母さんから開放された時は、今日の夕食は無理だと思ったけど、育ち盛りの胃から要求されては仕方がない。少し冷め固くなったけど、潮の香りが味を引き立ててくれる。
こっちの町は新月だからと特別なことはしないらしいからか、お酒が出る店しかこの時間は開いていない。
地元では新月は起きて過ごす人を相手に開いている店がそれなりにある。
橋を渡っただけなのに、新月の夜に火を灯さないのは不思議な感じがする。
家から寄宿舎まで2KM位で生活が変化した。
良い変化だと思う。
フォルテに会えて良かった。
ありがとう。
損害賠償請求権を放棄したら、軍法裁判で従姉の刑罰が決まったらしい。外出禁止での兵役延長六年だそうだ。来年には満期だったのに短いのか長いのか、でも兵役を終えたら赤爵位が貰えるから、俺と関わらないところで頑張ってもらいたい。
従姉から手紙が来ていたけど、まだ開けてもいない。何が書いてあるかも興味もない。違うか、嫌な気分になりたくない。
もう前を向いているから。
今はまだ振り向きたくないから。
他にもやることがあるから。
タイカを救って上げたいから。
でも、何でお義母さんは俺に依頼したのだろう。タイカから俺の魔眼を聞いたとしても、そこまで期待できるものでもないと思う。
それに別れさせようとして、お義母さんと呼べはおかしい。
結局、お義母さんはタイカの恋を応援しているのだろう。
まだ、おばあちゃんにはなりたくはないか。タイカの姉タイリンさんは七歳上だ。タイリンさんでほどけないことを気付いたが正解だな。
タイカの身内なら俺にとっても大切な人だ。
助けるよタイカ。
今日の一本目です。
二本目の後書きがこの作品で最も書きたかったエピソードです。




