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一人の夜

説明回です。

昼食後に兄貴のところに車を取りに行きたいと、更に言うと少し一人になりたいと二人に伝えた。

どうせ念話を使うことと、二人を怖く思ったことは伝わっている。

この言い訳で誤魔化されてくれた。

兄貴から車をもらえる保証もなかったが新聞広告で新月明けに発売する発表があった。今いけば新月前にはつく。帰りが新月中の移動になるが。


ホテルに着いて寝る前にベッドに腰を掛け魔石に魔力を注ぐ。

このボケーとする時間が心地良い時もある。今日はとても良い感じだ。 


この国には黒いものが(あふ)れ出る大小の2つの穴がある。黒いものとは竜型だったり、獣型、虫型と様々な黒いもの。

そんな黒いものと戦ってるのが竜様や竜人様方で本能か運命かで戦うのだと。ただ加減が下手らしく、小さなものが漏れ出た時に、人の地まで追いかけ、その地の者達までが犠牲となることがあったそうだ。

そこで竜の戦場を定め漏れ出て人の地側に来た黒いものは、人が受持つことになった。


監視をして分かったのは、穴から出てくる日が例外なく新月と満月の各三日間のみ、更にその中のほぼ一日だけで、雨の日は出てこず、火には燃え、初日に出て来るのは小さく群れで、二日、三日とより大きく強くなり、個体数は減少していく。


今から300年前には、竜の山の麓にある大黒穴から、およそ半径20kMを竜の戦場とし、その戦場を囲むように岩場がある。その岩場から10KMほど後方の人の地側に低い壁を、さらにその壁の50M後方に、高さ30M 全長50KMの壁を設け、この壁の間で人は戦うことにした。

今から約200年前には南部も併合したリュウホウ王国は、三か国の国境沿いにある小黒穴にも同じような壁を自国側に築いた。

そして、今から約150年前に国民皆教育が始まり、学校卒業後の三年間は兵役に就くことが国民の義務となっていた。


年々戦いかたが洗練され武器も揃い、犠牲者もだんだん少なくなっていく。

しかし、俺が産まれる前年に、意思ある黒ガスと名付けされた可燃ガスが黒穴から(あふ)れ、前線に詰めていた大半の兵が爆発により命を落とした。


それを聞いた母は徴兵から逃れるため選んだのが妊娠で、その子種提供者が母の一歳下の兄貴だ。兄貴を守るため、母を守るため両家が選んだのは祖父(オヤジさん)と母の結婚。戸籍上の兄が本当の父で、戸籍上の父が本当は祖父。ただ幼い妹は祖父の娘らしい。

尚、伯母も妊娠して徴兵逃れをしたが、相手は不特定多数参加の妊活パーティーを複数回参加したので不明だとか。


元々徴兵は国民の義務で爵位を得る最低条件なのだ。将来、基本的人権すら与えられず不遇になることが分かっているので、娘を妊娠させないようにする魔法がはやり、それを国が後押しした。その魔法で一気に大手魔法メーカーになったのがオニキス社で、製品名が最後の魔法。今は派生品多数だ。恐くて触れたくない。法律も後押し、魔法を解除できるマジックキャンセル使用が禁止されている。

だからか最後の魔法シリーズをかけている娘はブラックオニキスの指輪をしている。もっとも指輪や石には魔法的な意味はない。


俺の家は竜様方が住む山向こうから、王家に付き従い移住した者を祖に持つ。

そのご先祖様達が興した街から橋を渡って、すぐにあるのが親父さんの魔法具工房だ。

親父さんが作るのは天然魔法玉を使う半分工芸品の高級品だが、俺は子供の頃から魔法陣を見るのが好きだった。

兄貴は魔法玉や魔法石の方が好きだったのか、人工魔法石の品質向上と大量生産方法を在学中と軍の研究所にいる間に確立させ、人工魔法石工場と魔道具工場を軍で出会った仲間と作っていた。

俺も魔法が見える目のおかげなのだが、魔道具の製品化の手伝いをしている。今回の魔動車も俺の開発した推進魔法を使っているし、一台位安くしてもらっても良いだろ。


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