出版社からお手紙ついた
さいべり屋です。
それは1本のLI〇Eでした。
「母さん、出版社から手紙が来てるよ」
そんな報せを受けて平静でいられるなろう民がいるものでせうか。
いいえ、いません。
たとえまったく、これっぽっちも身に覚えがなくても。
それはもう、これまでの文筆家人生(半年)を総浚いしながら、残業もせずに帰宅するしかありません。
身に覚えがなさすぎて、泡沫なろう作家を狙った自費出版詐欺組織の設定が練り上がった頃合いで家に辿り着き、件の手紙とご対面しました。
……PHP研究所。
ちゃんとした出版社だったわ。
しかもこの封筒、ちょっと厚みがある。
開けてみる?
開けてみちゃう?
……どん。
あー。
あーあーあー。
むかし、ソーシャルディスタンスで無聊をかこつていた頃に子供と一緒に応募して、本に掲載していただいたんでした。
その書籍が延べ100万部を突破したということで、今まで採用された人全員に記念品をくれたらしいです。
何年も前のことだから忘れてた。
わたしだけが採用されたこともあり、
当時は「ママすげー!」って尊敬のまなざしで見られて親の面目が躍如したのでした。
掲載された書籍も一冊いただきました。
その節はありがとうございました。
……いまはもう、「母さんまた小説書いてるの(笑)」って見下ろしてくる無精ひげのモブサイコですけどね。
見下すのやめろ。
まあでも、既刊15巻。仮に一冊100作品収録として、だいたい1500作品。
キラキラシール2枚に切手代紙代封入代、さらに複数掲載者にはさらにオマケが付くとのことなので、一人頭数百円を1500人に配っている。
もう何年も前の話なのに、太っ腹ですね……。
100円でもいいから印税で下さいと思わんでもないが。
そういえば先日なろうチアーズで500円換金し、初めての執筆労働の対価を嚙みしめていたさいべり屋ですが、
改めて考えてみると、カネの無い若いころにあちこち応募して小金をせしめようとしていたことを思い出しました。
ほとんどがかすりもせんかったけど。
もしかしたら、意外といろんなところで物を書いていたのかもしれない。
まさかなろうで小説を書く日が来るなんて思ってもみませんでしたが。
もうこれは、業ですね。雀百まで踊り忘れず。
もしくはアンデルセンの赤い靴。
なろう民の皆さんは、ここに来る前は何を書いていましたか?
掘り返してみると黒い歴史のひとつやふたつ、心当たりがあるんじゃないでしょうか……?
仕方がない、みんなで踊りましょうか。
死ぬまで踊り続けるかもしれないけど。
ままならないものに憧れて、死ぬまで書くのをやめられない呪い。
あ、あの赤い靴って、そういう?




