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【幸せを産む天使】真の悪は、人間か悪魔か、それとも天使かー…。熾天使と悪魔の娘レティアの復讐が始まる  作者: 墨華


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レティアの子供たちが殺された理由は‥‥‥

ミラはティーカップに口をつける。



レティア『あっ!!』



ミラ『!』



ディセントラ『!』



レティアはその場で急に叫んで、

視線を集めた。



ミラは一旦 ティーカップを持つ手を止めた。



レティア『あ!‥すみません!

その‥お手洗いに‥』



ディセントラは不機嫌な顔をして

メイドを顎で使う。


メイドはすぐに部屋のドアを開けた。

レティアを案内するようだ。



レティアは立ち上がる。



レティア『うっ‥』



フラリ、とレティアはよろけ、

ミラに倒れ込んだ。



ミラ『!?

おい!!レティア!!!』



ミラは目を見開いて、レティアを支えた。



ガシャン!と 音を立てて

ミラの持っていたティーカップが

床に落ちて割れた。



ミラ『すみません‥‥‥!

彼女が急に意識を!!


失礼します‥‥‥!』



ミラはレティアを抱き抱えて、部屋を後にした。



ディセントラはその背を見送りながら

冷たい残酷な目をした。



ディセントラ『チッ‥‥‥』



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



メイドは『出口はあちらです』とだけ言って

どこかに消えてしまった。



ミラは地理が完璧だったため、

出口に案内されなくてもすぐに道はわかった。



ミラはレティアの顔を覗き込んだ。

レティアは目を閉じたままだ。


ミラは全力疾走で

トーアのいる森に向かった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ー森ー



トーア『ミラちゃん!!』



トーアは声をかけた。

まだミラに姿を見せられるほどの魔力はないようだ。



ミラ『トーア!』



ミラはトーアの声の方に顔を向ける。



トーア『まさか!レティアちゃん!

飲んだのかい!?』



トーアはミラに抱き抱えられたレティアを見て言った。



レティア『そんなわけないでしょ。』



レティアはそう言って目を開ける。



ミラ『!!!

レティア!!大丈夫か!?』



ミラは驚きながらレティアを下ろした。



レティア『ごめんね、ミラ。

私、ずっと意識あったのよ‥』



ミラ『!

そうなのか!?』



トーア『よかった!!!レティアちゃん!!』



レティア『ありがとう、トーア。

あなたのおかげで命拾いしたわ‥‥』



ミラは頭に はてなを浮かべる。



ミラ『どういうことだ?』



レティア『トーアがあの部屋まで来てくれたの。

紅茶の中に妙薬が入ってるから飲むなって

言いに来てくれたのよ。』



ミラ『!!!!

そうだったのか。


あ、俺、気づいてたよ。

媚薬みたいな 効果のやつだろう?』



レティア『えっ!?』



トーア『えええっ!?うそ!?

気づいていたのかい!?』



ミラ『ああ。

ああいう類の薬は、俺の住んでた街の店でよく使われていた。

情を売るような店でな‥‥。

だから においですぐわかったよ。』



トーア『驚いた‥‥!

あんな微かな薬の匂いに気付いたのかい!?


でも、マグナフォボスの妙薬だからね!?

普通の惚れ薬とは訳が違うよ!』



ミラ『まあそうだな‥‥‥


俺もマグナフォボスの薬を飲んでいるから効果は疑ってない。


でも、レティア!

だから 俺、言っただろう?

【魅惑的な香りですね】ってさ。』



レティア『!!!

言ってた!!

え!!あれは媚薬が入ってることに気づいてるっていうサインだったの?』



ミラ『当然だ!!!! 


だからレティアが身重ってことにして

飲まなくていいように仕向けただろう?』



レティア『確かに‥‥‥

あれはすごい機転だと感動したわ‥‥!』



トーア『驚いた!

ミラちゃん、なんて賢いんだ‥!』



レティア『本当に‥‥‥!


じゃあ私がわざと倒れたふりしたのは

無駄だったってこと〜!?

渾身の演技で頑張ったのに!!』



レティアは恥ずかしそうに顔を隠した。



ミラ『フッ‥‥‥

レティアが俺に倒れてきた時、結構焦ったぞ。

だからあの高そうなティーカップ、落として割っちまった。』


ミラはウインクした。



レティア『はあ‥‥‥。

でも、もし私が演技をしなければ、

あのまま飲むつもりだったの?』



ミラ『手首が痛むふりをして、ティーカップを叩き割るつもりだった。』



レティア『そう‥‥‥

私が大根役者にならなくても、あなたはもう回避する方法をとっくに考えていたのね。』



ミラとトーアは、レティアが恥ずかしそうにしているのを微笑ましく見つめた。



トーア『何はともあれ2人ともお疲れ様!

レティアちゃんも頑張ったさ。』



レティア『ミラって天才よね。

機転もすごいし、ディセントラとの腹の探り合いも少しも動じないのよ!』



トーア『うん。ミラちゃんはすごいよ。』



ミラ『おいおい、2人して褒めても何も出ないぞ‥‥。

トーア、俺が女だということは秘密にしてくれ。』



トーア『わかったよ。』



3人の間に、沈黙が続いた。

風が 3人の頬を撫でる。



レティア『‥ねえ、トーア。

あの城の中に‥‥

私の知り合いの、天使の剥製が置いてあったのよ‥』



トーア『なんだって!?』



トーアは目を見開く。



レティア『あなたは、私が天使だと知ってるわよね。目を見つめられたんだもの‥‥‥』



トーア『うん。

ミラちゃんも言ってたしね。

レティアちゃんは此処ヘレボルスを守護していたってね。』



レティア『ええ‥‥‥。

ねえ、ディセントラは


【能力や魔力を全て失った天使の死体は

私たち人間でも 見える】


そう言っていたわ。

本当なの?』



トーア『‥‥‥。

本当さ。』



レティアは目を見開いた。

そして深刻な顔をして下を向く。



ミラ『ってことは、殺されたのか?』



トーア『‥‥‥その可能性が高い。

普通に亡くなったとしたら、能力も魔力も

そのままのはずだから。


‥‥‥能力や魔力を奪われて殺された可能性が高い。』



レティア『はっ‥‥‥!!!!』



レティアは気づいてしまった。

ソニアとサンダーが殺されたのは

あの子たちの能力を奪うためだったのかもしれないと。



トーア『‥‥‥‥。


レティアちゃん。

僕は確かに君の目を覗いたから

ある程度のことは知ってる。



君は【熾天使シラン様と悪魔の娘】だね?

天界で毎日辛い思いをした。

ラナン君を目の前で亡くした。

その後、【幸せを産む天使】に選ばれて

前代未聞の双子を産んだ。


師匠のアウロも失踪して

君の双子の子供を見るも無惨に殺された。』



レティア『‥‥‥‥‥‥。』



レティアは悲痛な顔を浮かべ、目を閉じた。

そして 静かに頷いた。



トーア『もう少し詳しく教えてくれないかい。


天界で起こった不審な出来事

包み隠さず全て‥‥‥。』



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