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【幸せを産む天使】真の悪は、人間か悪魔か、それとも天使かー…。熾天使と悪魔の娘レティアの復讐が始まる  作者: 墨華


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複雑な心境

ティルケ国に行く前日の夜になった。

みんなアケミママの元へ帰ってきた。


ママもその日は仕事がないようで 

いつものように煙草をふかしていた。




ミラはみんなを囲んで真剣に話し出した。



ミラ『急に悪い。


‥皆に頼みがあるんだ。』



布道『どうしたミラ。珍しいじゃないか。』



皆は話をやめて真剣にミラの話を聞き始めた。



ミラ『‥‥俺は正直、ティルケ国に行くのに乗り気じゃないんだ。

はっきり言うと行きたくない。



‥‥。そこで、もし果実団のお頭は誰だと聞かれたら、

ラガーってことにしてくれないか。


ミラは誰だと聞かれたら、

ラガー。頼む。俺のフリをしてくれ。


みんなも頼む。ラガーがミラ

ということにしてくれ。

この通りだ。』


ミラは土下座をした。



ラガー『!!!

おいミラ、立てって。』



ラガーはミラを立たせた。



ラガー『急にどうしたんだよ。別にいいけど‥

こっ恥ずかしいぜ。

俺 お前みたいな実力ないのにさ。』



ミラ『フッ‥そんなことか。

誰がお頭だろうとどうでもいいんだ。

みんながいたから俺もここまでやってこれたんだからな。』



ミラは笑った。



ゴーキー『ミラよぉ!急になんなんだってんだ!!

知られたら何かまずいのかぁ!?!?』



ゴーキーは怒鳴るように言った。



ミラ『‥‥ああ、まずいんだ。

知られたくない。』



ゴーキー『変な野郎だなお前は!!

なにを今更!!!』



ミラ『俺は‥‥城に住んでる奴らが大嫌いなんだ。』



ミラは冷たい瞳で言い放ち

外へ出て行ってしまった。



ゴーキーもいつもとは違うミラの姿に呆気にとられて

言葉を飲み込んだ。



ライム『‥‥なんか昔にあったんだろう。

そっとしておこうぜ。


お頭はラガーだ。


既にお頭の名前がバレていたら

ラガーがミラってことにしよう。

ミラの願いなんだ。な?』



柚子『そうね。そうしましょう。』



桃『ミラ‥どうしたんだろ。

あんな表情、見たことないね。』



いちご『‥‥よほどのことが‥あったんじゃないかな‥‥』



すだち『ゴーキー、わかったか?もうなんも聞いてやるなよ。』



ゴーキー『わーったよ!!

あいつがあんな調子だと気が狂うぜ!!』




ママ『‥‥。』



ママは煙をふぅっと吐いて

遠い目をして黙っていた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ミラは皆が寝静まった深夜に帰ってきた。



ママ『おかえり。』



ミラ『!

まだ起きてたのか。すまない。』



ママ『ううん。


無理に行かなくていいと思うけど。

寸前のところで帰ってくれば。

それかラガーたちに任せて

城の外にでも隠れて待ってればいい。』



ミラ『‥‥‥。

そう‥だな。』



ミラは考え込んでいる。



ママ『‥。

あんたのことだ。

柚子たちが心配だから行くんだろう。

1人で帰ってくる選択肢はないんだろうね。』



ミラ『フッ‥ママには敵わないな。』



ミラはそう言って、寂しく笑った。



ママ『‥とりあえず早く寝な。』



ミラは頷いて去って行った。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ー朝8時ー



コンコンとノックが鳴る。


ママが開けると警察たちが立っていた。



警察『おはようございます!

皆さん!今日はありがとうございます!

よろしくお願いします!


途中までですがお送りします!』



ミラたちは荷物を持って出て行った。



ママ『いってらっしゃい。』



ミラ『ああ。』



皆は警察の用意した車に乗り込んだ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ー2時間後ー



警察『山の入り口に着きました!』



皆は車から降りる。



警察『険しい道ですが、この山を使うのが1番早いです。

おそらく皆さんの足なら3時間くらいで着くでしょう。



お手数おかけしますが、よろしくお願いします!』



警察一同 ミラたちに頭を下げた。



警察『道中、関所がいくつかあると思いますが、

皆さんが来ることは既に知っているので

役人にはこれを見せてください。


皆さんが山を降りた後

ティルケ国の者たちが待っているはずです。』




ミラは警察から手形を受け取った。



ミラ『ああ。行こう。』



ミラを先頭に山を登りだす。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ー道中ー



ゴーキー『ったくよぉ!!

あっちが呼ぶくせに

なんで俺らがこんな険しい道歩かなきゃなんねえんだっての!!』



カボス『ゴーキーの意見に賛成。

迎えにきてくれって感じだよな。

それかあっちから街に来てくれって話だよなー。』



すだち『全くだ。』



レティア『凋落の街の警察は

近隣諸国にも関与してるのね。

今回、ミラが行くのを断っていたけど

街の治安経済に関わるからって

頼まれていたものね。


凋落の街の警察‥すごいわね。』



ゴーキー『おい!!天使女!!

俺らはそんな難しい話は分からねえぜ!!』



ミラ『フッ‥。そうだな。


凋落の街は‥治安が悪い。

貧しい奴らばかりさ。

秩序なんてないみたいなものだ。


だから 唯一あの街の警察が

色々な業務を 頑張って担っているのさ。』



レティア『そう‥なの。』



ラガー『そうそう!


ほら、俺らも今回 蟒蛇団をやっつけただろ?

警察に頼まれてさ。

あの街にはお堅いルールとかそんなもん、ないんだよ。

まあ人殺すなとか その程度はあるけど。


細かいことは気にすんな!!!!

俺らもよくわかってねーからさ!!』


レティアはそんなんでいいのかと思ったが

とりあえず納得した。

天界とはあまりにかけ離れていて驚いた。

でも悪くないと思うのだった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ー3時間後ー



ミラたちは山を越え、やっと降りてきたのだった。


鎧を着た兵士たちが、6人ほど立って待っていた。



ミラ『みんな。俺はこれからラガーだ。

ラガーがこれから お頭で ミラだ。

頼むぞ。俺は最後尾を歩く。』



そう言って、ミラはラガーに手形を渡す。



ラガー『おうよ!任せとけ。』



ミラはそれを聞いて頷いた。



兵士たちが皆の姿を見ると

一斉に跪いた。



兵士『果実団の皆様ですね。

お待ちしておりました。


わざわざありがとうございます。

どうぞこちらです。


ここから約10分ほどで着きます。』



兵士たちは背中を向けて歩きだす。

皆もそれに続いて歩き出した。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



レティアはミラの前を歩いていた。

最後尾から二番目だ。


ティルケ国と聞いた時の

ミラの顔色が変わったことと、ミラの昨日の発言が

頭から離れなかった。



レティアはチラリと後ろを振り返った。

ミラは心なしか険しい顔をしているように見えた。



レティアと目が合うと、いつものように優しく

ニッコリと笑顔を向けてくれるのだった。



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