盗賊団蟒蛇(うわばみ)との戦い
レティアはママの優しさに触れ、
しばらく会話をしていた。
ママはこの街で飲み屋を営んでおり、
ミラとの仲がいちばん長いと言う。
ミラたち10人の合法盗賊集団は、
元々はミラが1人でこの街の治安を守っていたところを
ミラに救われた者たちが集まって
徐々に人数が増えて10人になったらしい。
ゴーキーは自分より力が強いミラを
一方的に妬んでおり、犬猿の仲なように思われるが
なんやかんやミラに恩があるようでメンバーにいるらしい。
ママ『ミラはさ、慕われるんだよ。
あの子自身は、自ら人とつるもうとするタイプじゃないんだけどさ。
ミラの義理人情が、誰かの心を動かすのさ。』
ママは遠い目をして言ったのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
30分後、ミラたちが帰ってきた。
布道が負傷していたのだ。
ママ『どうしたんだい?』
布道『幻の鴉だと思った鳥がよ‥
ただのゴミで滑って階段から落ちた。』
ママは はぁ、とため息をついた。
ママ『その幻の鴉ってのはウワサなんだろう?
黒い袋が鴉に見えたとか、その程度の話さ。
たまたま見つけたらラッキーだと思えばいいじゃないか。』
柚子『そうね。
全く、布道ったらおっちょこちょいなんだから。』
すると、外からゴンゴンと激しくノックする音が聞こえた。
ママ『なんだ。物騒だね。午前中から。』
ママがドアを開ける。
そこには警察がいた。
警察『アケミさん!!果実団の皆さん!!助けてください!!』
ママはアケミという名前らしい。
ママ『なんだい。』
警察『盗賊団 蟒蛇がこの街にやってきました!!
僕ら警察では太刀打ちできません!!
力を貸してください!!』
ママはミラの方を見た。
ミラは頷いていた。
ミラ『何人いる?』
警察『11人です。』
ミラ『男女比は?』
警察『全員男です!』
ミラ『そうか‥‥』
ミラは皆に指示をした。
ミラ『桃、柚子、いちご
3人で1人相手してくれ。
南の港の方で頼む。
いざとなったら突き落とせ。
すだち、カボス、ライム。
3人で行動してくれ。
北の方 全体的に見回ってくれ。
布道はこの店付近で頼む。
ゴーキーは街の中心。
ラガー、俺とお前は
高台に登りながら場所を変えて動くぞ。
全員『おう!!』
レティア『あの!!私も行かせて!!』
レティアは大きな声で言った。
ゴーキー『おいおい!嬢ちゃんよう。
自分は天使とか言ってなかったかぁ?!
頭打っておかしくなっちまってんだろ?!
無理だって!!か弱いお前じゃあ!』
レティアは青い魔力を手に込め
布道の傷ついた体に投げつけた。
布道『うわぁっ!!』
ゴーキー『おいてめえ!!今の技はなんだ!?!?布道になにしやがった!!』
柚子『超能力みたいだったけど!?!?』
布道『あれ!!俺の怪我が治ってる!!』
ゴーキー『何!?!?』
桃『ほんとうだ!傷が塞がってるわ!』
ライム『ガチでレティアは天使だったのか!?』
カボス『すげえや!!』
レティア『助けてくれたお礼がしたいわ。
きっと私も力になる。
だから行かせて!』
レティアは真剣な眼差しで皆を見る。
ミラはフッと顔を綻ばせると言った。
ミラ『ありがとう。レティア。
じゃあ行こうか。』
皆がミラの後に続く。
レティアも最後尾に続いた。
ママはレティアの背を見て
優しく笑った。
桃『ああ〜♡ミラかっこいいーッ!!!』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ー外ー
レティアはラガーとミラと行動することになった。
ラガー『レティア、すげえな!!俺らの速さについてこれるなんて!!』
ミラ『ああ。なかなかできないことだ。』
レティアは、あの地獄のような修行を受けさせてくれたアウロに心から感謝した。
役立つ時が来たのだ。
ラガー『まだ、誰も敵とは戦っていないようだな。』
レティア『どうしてわかるの?』
ミラは笛を吹いた。
すると鷹がミラの肩に止まった。
レティア『鷹!?!?』
ミラ『ああ。この子が
鳴き声をあげたり
敵を襲ったりして
誰かが戦ってることを教えてくれるから。
俺たちが戦い出すと、彼は獰猛な性格に変わるんだ。』
レティア『すごい‥!名前は?』
ミラ『イーグルだ。』
ラガー『英語で 鷹って意味。』
レティア『そのままの名前なのね。』
レティアは笑った。
レティア『果実団って呼ばれてたけど、なんのこと?』
ラガー『ああ!あれは俺ら盗賊団のグループ名だ!
俺やミラやゴーキー以外みんな果物みてえな名前だろ!?!?だから勝手に果実団って名付けられたんだ!』
レティアは吹き出した。
レティア『確かにみんな瑞々しい名前ね!』
ミラが急に足を止めた。
レティア『!』
ラガー『!』
レティアとラガーも立ち止まる。
ミラは口元に人差し指を当てる。
ミラはそのまま、近くの家の屋根に登り出す。
ラガーもそれに続いた。
レティア(ミラ‥ラガー‥人間なのでしょう?
なんて運動神経がいいの‥
ここ、5メートルはあるわ‥
それにミラ‥あなたは‥
どんな音ですら 聞こえるというの?
すごい‥すごいわ‥)
レティアはミラとラガーの身体能力に感銘を受けながら、2人に続いて登った。
ラガー『よく登れるな。レティア。』
レティア『天使だったからね。』
ミラ『‥‥俺らの後ろに3人いる。
前に2人。
ラガー、レティア。
後ろの3人を狙ってくれ。
俺は前の2人を狙う。
いつも言うが殺さないように気をつけろ。
気絶させたら縄で手足を縛ってくれ。』
ラガー『おうよ!』
レティア『わかったわ。』
ミラが短剣を握りしめ、
屋根から飛び降りた!
イーグルもそれを合図にどこかへ飛んで行った。
ラガー『俺たちも行くぜ!レティア!!』
レティアは頷き、ラガーの後ろに続いた!




