影の支配者
3人は人間界から天界に戻った。
ふとレティアは思った。
ソニアの能力を使えば
ミンがラナンに手をかけた理由、
失踪した天使達やアウロのいる場所を見つけ出せるのではないかと。
なぜ今まで気づかなかったのかと思った。
すると、首長と熾天使たちが通りかかった。
シランとリリアはいなかった。
首長『おお!レティア!!ソニアにサンダーも!』
レティアは跪いた。
ちょうど良いタイミングだ。
レティア『首長。僭越ながら‥』
首長『どうしたレティアよ。』
レティア『娘、ソニアは、
真実を暴く力を持っております。
この力で、人間界で多くの裁判の判決を翻し
被害者やその家族たちを救ってきました。
もし、ソニアの力を使えば
アウロ様や、失踪した天使たちの行方も
知ることができるのではないかと思ったのです。』
ロニス『ソニアにそんな力が!!』
ヘリオス『それは良い考えだな!!!』
首長『そんな力を持っているのだな!?
素晴らしい!』
ソニア『わたしのはなし?』
オルレア『ちょっと難しい話ね。
2人とも、人間界に降りていなさい。』
オルレアは優しくサンダーとソニアに声をかけると
2人はすぐに人間界へと降りていった。
レティア『ちょっと‥!2人とも‥!』
首長『あの2人に、残忍に殺された天使たちの話は、聞かせられないからな‥。
オルレアよ、気遣いをありがとう。』
オルレアは笑顔で首を垂れる。
レティアは ソニアとサンダーが2人で
人間界へ行くなんて大丈夫なのかと心配になった。
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ー人間界ー
ソニアとサンダーは人間界を駆け回る。
2人の前に魑魅魍魎が立ちはだかるも
一撃で2人は倒してしまうのだった。
ソニア『よわいわね。』
サンダー『すぐたおれちゃうもんねー』
その姿を見ていた者がいた。
翳丸だったー‥
翳丸『やはり俺に似て成長が早いな。
それにしても‥俺以上の才能があるようだ。
生後半年であれだけの魔力と力を持ってるなんて
面白くなりそうだぜ。』
ソニアは蝶々を追いかけていた。
サンダー『ソニア!あそこはあぶないよ!!』
蝶が舞う場所は、少し行くと崖になっており
落ちたらひとたまりもないのだ。
ソニア『あー!もうすこしなのに!!』
ソニアは花にとまった蝶々に手を伸ばす。
蝶は捕まえようとする手に気づいてすぐに動き出した。
するとソニアは足を滑らせ、崖から落っこちてしまった!!
ソニア『きゃーーっ!!』
サンダー『ソニア!!!』
ガシッと
ソニアの体が何者かによって宙に浮き
すぐに地上へと降ろされた。
黒髪に紫色の鋭い目の男が
ソニアを助けてくれたようだ。
ソニア『ありがとう‥』
サンダー『ソニアをたすけてくれてありがとう!!』
翳丸『フン。とんだ間抜け野郎だな。』
ソニアとサンダーは翳丸のことをじっと見つめる。
翳丸はその視線に気づいた。
翳丸『何だお前ら‥‥』
サンダー『なんか ぼく
おにいさんのこと しってるきがする。』
ソニア『サンダー、わたしもおなじことおもってた。』
翳丸はフッ‥と笑って言った。
翳丸『お前らみたいなグズ
知るわけないだろう。』
そう言って、翳丸は去って行く。
2人はまた人間界を走り回る。
翳丸は木の上から2人の様子を眺めていたのだった。
『サンダー!ソニアー!!』
翳丸『!』
レティアの声だ。
天界から走って
ソニアとサンダーのことを追いかけてきたようだ。
サンダー『あー!ママ!!』
ソニア『ママったらあしおそいわね!!』
レティア『あなた達が はやすぎるのよー!!』
レティアは開き直ったように2人に叫ぶ。
木の上でそれを聞いていた翳丸は
吹き出して1人笑っていたのだった。
翳丸『本当に面白い奴らだな‥!!』
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レティアが先ほど
ソニアの能力を話した後、
『熾天使たちと会議をしてから決める。』
と首長に言われたのだった。
レティアは、なぜ今すぐにでも
ソニアの力を使わないのかと思ったが
天界は秩序だらけなのだ。
何か掟があるのだろうと自分を納得させた。
サンダー『ママ!ちょっとソニアと
あっちにいってくる。』
ソニアとサンダーはものすごい速さで走り出す。
レティア『あ!ちょっと!!
危ないわよ!!』
レティアも全力で走るが
なかなか追いつかなかった。
レティアは2人を見失ってしまった。
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レティア『ソニア!!サンダー!!』
レティアは2人を呼ぶ。
2人の気配はどこにも感じなかった。
レティア『!』
レティアは辺りを見渡す。
【誰か、いる。】
レティアは何者かの気配と微かな殺気を感じたのだった。
剣を構える。
『ああ。少しは、強くなったみたいね。』
レティアは声の方を向いた。
レティア『はっ‥!!!!』
レティアは慄いた。
そこには同じように剣を構える
ミンの姿があったのだ。
ミン『お久しぶりね。小娘ー‥。』
ミンは鋭い目でレティアを見つめる。
不敵な笑みを浮かべていた。
子供達が危ない!
レティアはそう直感する。
急いで子供達のことを探そうと
無用な争いは避けようと
走り出したその時だった。
ミン『あら。誰が行っていいと言った?』
ミンは背後から
レティアの首元に剣を当てがうのだった。




