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幸せを産む天使  作者: 墨華


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12/33

不穏な空気

読んでくださってありがとうございます。

横文字の名前が多くて、覚えにくくてごめんなさい。

インスタグラムに、熾天使6名+ミンのai生成画像を載せました。

いいねもフォローもしなくて大丈夫なので、

もしよければ覗いてください。


皆の見た目の雰囲気など伝わればいいなぁと思っています。


ラナンとレティアは修行の休憩中に会話をしていた。



レティア『ねえ。ラナン。

あなたのお母様、ミン様は

どんなお方なの?』



ラナン『あー‥』



ラナンは歯切れの悪い返事をした。



ラナン『俺の母さんさ、結構きつい性格なんだよ。

レティア、会ったら驚くと思う。』



レティア『そうなの‥?!』



ラナン『ああ。

レティア。もし万が一嫌なこと言われても絶対気にすんなよ!!』



レティアはそれを聞いて不安になった。



レティア『わかったわ。

だけど‥そんなに怖いの?』



ラナン『結構勝ち気でさ。

自分より目上の熾天使様にも

楯突いたりするんだよ。

だからちょっと問題視されたりしてて

俺も肩身狭いときがあるんだ。』



レティアは驚いた。

誰に対しても優しく、明るく

いつも笑顔のラナンにも

肩身が狭いと感じることがあったなんて。




アウロ『2人とも!一度天界に戻るぞ。』



アウロが声をかける。

2人は急いでアウロの元へと向かう。



ー天界ー


アウロ『ここで待っていてくれ。

忘れ物をした。』



アウロは去っていく。



すると前から

薄いピンク色の髪を靡かせながら

女天使が歩いてくる。



すぐに熾天使だとわかったレティアは

跪いた。



ラナン『母さん‥』



レティア『!?』



レティアは跪きながら

ラナンの顔を見た。



レティア(この方が‥ミン様‥

ラナンのお母様であり、私のお母様の一番の部下‥)



ミンはニコリともせずに2人に近づく。

よく見るとミンの目は翡翠のような美しい緑色で

ラナンの瞳そっくりだった。



ミン『ラナン。‥‥と、アンタがシラン様の娘ね。』



ミンはぶっきらぼうに言い放ち

レティアを見下ろした。



レティア『おっしゃる通りでございます。』



レティアは頭を下げながら言った。




ミン『ふぅん。』



するとミンは首を垂れるレティアの顎を

指でクイっと持ち上げ

ミンの方を向かせた。



レティア『!』




ラナン『母さんっ!!』



ミン『熾天使に向かって下を向きながら話すなんて

随分と生意気な小娘ね。』



ミンは嫌な笑みを浮かべて言った。

レティアは驚きのあまり目を見開いた。



レティア『申し訳ございません!』



ミンは高笑いした。



ミン『フフ‥

そんなに怯えないで。』


ミンはレティアの頬から手を離した。



するとアウロが戻ってくる。

アウロはミンの姿を見るとすぐに跪いた。



ミン『アンタ、なんでここに?』



アウロ『ラナンとレティアの指導をしておりますゆえ。』



ミンはそれを聞いて声を上げた。



ミン『なんですって?

何でアンタが?!

オルレア様の部下でしょう?』


アウロ『色々な経緯がございまして‥』



ラナン『俺が頼んだんだよ、母さん。』



ミン『!』



ラナン『まだ師匠のいないレティアと一緒に

修行を受けたかったから俺が頼んだんだ。』



ミン『‥‥‥‥‥。

ふうん。』



ミンはスタスタと行ってしまった。



ラナン『ごめんな。レティア‥

俺の母さん、あんな感じなんだよ。誰に対しても‥!』



レティア『ううん‥。

‥‥でも、なぜアウロ様との修行だと言ったら

あんなにも驚かれたのかしら‥

アウロ様に対して、なんでここに?って

仰っていたし‥』



するとアウロが遮るように口を開く。



アウロ『2人とも。

最近、天使の子供達の誘拐事件が起きている。

いずれも人間界で攫われているようだ。


俺たちも十分気をつけなければならない。』



レティア『誘拐事件‥!?』



アウロ『ああ。

先月今月合わせて8人が行方不明。

未だ何の手掛かりも見つかっていない。

大勢の天使が探しているのだが‥』



ラナン『迷子になったとか‥?』



アウロ『それなら良かったのだが‥

一瞬の隙にいなくなりそれっきりだそうだ。』



レティア ラナン『!!!』



レティア『怖いわね‥。』



ラナン『本当にな。気をつけよう。』




ー熾天使6人達の会議ー




シランは青い玉を作り出すと

その中を覗き込んだ。



シラン『男の子5人。女の子3人‥


彼らの師匠は‥いずれも権天使‥‥


時間は不規則‥


昼、夕方、夜‥

早朝に失踪した子はいないようね。



暴れた形跡‥たとえば翼の一片すら

落ちていないと言うの?』




オルレア『そうらしいわ‥‥』



シラン『‥‥。

先ほど話したけれど

人間にも特別な力をもつ者がいると言ったわね。


まずヘレボルス。

ここは魔法の国よ。

私たちが使うような魔力を使える人間が

集まっているわ。


次にマグオート。

伝説の剣士を輩出する国よ。

彼らの剣術は世の剣術とは全く異なり

妖術のように惑わされるような剣捌きとか。



それからマグナフォボス

妙薬の国よ。

どんな薬すらも作り上げるらしいわ。

たとえば惚れ薬に痩せ薬なんかもね。



碧翼国。

ここは詳しいことはよくわかっていないけど

とにかく不思議な力があるみたい。』



ヘリオス『人間がいつのまに不思議な力をつけるようになったなんてな。』



ロニス『本当に。それを聞いたら、

もしかしたら天使の姿が見える人間もいそうですね。』



リリア『人間界から1番遠い場所にいるあなたがどうやってそんなことを知ったわけ!?!?』



シラン『ミンが人間界を行き来したり

人間にも姿が見えるから、色々聞いたりできるでしょう。

それで教えてくれたのよ。』




リリア『はっ。なあんだミンの話!?


1番犯人として怪しいのに、ミンの話なんて信憑性がないわね!』



するとバァン!と扉が開く。


ミンがズケズケと部屋に入ってきた。



リリア『無礼者!

最も高貴な熾天使達の会議中よ!

桃色髪のあんたはお呼びでないわ!

今すぐ出て行きなさい!』




ミン『フン‥残念ながら私は熾天使。

あなたと同じね。

そして私は幸せを産む天使。


あなたの指図を受ける必要はないわね。』



リリア『なんですってえ!?


跪きなさいよ!!』



ミン『何のために?

私とあなたは対等よ。』



ミンはそう言い放つと

シランの前までやってきて

シランの前で跪いた。



ミン『シラン様。』



シラン『ミン‥来てくれたのね。』



シランは目を細める。



リリア『何!?!?嫌味!?!?

シランの前で跪くなんて!!!

大体、何でここに来たのよ!!』



シラン『私が呼んだのよ。


ミンが失踪した子供達のために

尽力してくれているから。』




【キャーーーーーーッ!!!!】


突然、

部屋の外から、誰かの叫び声が聞こえてきた。



全員『!!!!!』



熾天使達は皆部屋を飛び出した。



すると、女天使が走ってきた。

息も絶え絶えだ。



女天使『熾天使様!!熾天使様!!

今すぐ来てください!!!』



女天使はそう叫ぶと、

元来た道へと走っていった。



ナルシス『なんだ!?何があったのだ!』



ロニス『とにかくついて行きましょう!』



全員女天使の後について行った。


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