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【幸せを産む天使】真の悪は、人間か悪魔か、それとも天使かー…。熾天使と悪魔の娘レティアの復讐が始まる  作者: 墨華


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丸くなったゴーキーとラガーとの再会


レティア『ミラ。ゴーキーは、

ダリアの任務のタイムリミット、知ってる?』



ミラ『ああ。伝えたよ。

明日の9時までだって。


材料は2時間あれば揃えられるってさ。


作るのも2〜3時間くらいだって。

それまで此処で待ってろって言ってたぞ。』



レティア『そうなのね。


あ、ママ。ラガーたちは?』



ママ『深夜に此処を出てったよ。

そろそろ帰ってくるだろう。』



ママはミラたちの顔を見る。

皆、目の下に大きなクマができていた。



ママ『おや。アンタ達、すごい顔してるじゃないか。』



ミラ『寝る暇がなかったんだ。』



ママ『ゴーキーが帰ってきたら起こしてやるから、

3人とも少し寝なよ。

2階の部屋使いな。』



ミラ『悪いな‥‥ママ。』



ミラとレティアが2階に上がろうとすると、

突然、ダリアがふらりとよろけてその場にしゃがみ込んだ。



レティア『ダリア!!!大丈夫?!』



ダリア『‥‥‥平気。』



ダリアの顔は真っ青だった。



ミラ『体調悪いか?』



ダリア『二日間、何も食べてなくて‥‥‥』



その言葉を聞いてアケミママは声を上げた。



ママ『なんだって!?!?

なんか作ったげる。そこ座りな!!


ほらミラもレティアも座んなよ!!!』



ママは、3人に座るよう促す。


ミラは、地面にへたり込むダリアを抱えて、ソファに横たえた。



ミラ『少し休んでいろ。』



ミラは優しくダリアに声をかける。



ダリア『‥‥‥ありがと‥‥‥』



ダリアは目を閉じた。



ママはキッチンに入り冷蔵庫を開ける。


何かを包丁で切る音が

部屋に響き渡った。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


しばらくすると、いい匂いが漂ってくる。



レティア『あ〜‥‥お腹すいた‥‥』



ミラはフッ‥‥と笑う。



ミラ『いい匂いがするもんな。』



2人の会話を聞いていたママが口を開く。



ママ『もうできるよ。』



ママは味噌汁とご飯をよそっていた。



レティアとミラはキッチンに向かい、

ママの料理を受け取った。



レティア『あ〜!ママありがとう。

美味しそう‥‥!』



ご飯とお味噌汁に、目玉焼きとサラダがついた健康的な朝食だ。



ママ『大したものじゃないけどね。

あ、野菜ジュースも飲みな。』



ママはジュースまで持ってきてくれた。



レティア『ダリア。ダリア。

ご飯できたよ。』



レティアは優しくダリアに声をかける。

ダリアはゆっくりと目を開けて体を起こした。



ダリア『ありがとう‥‥

すごく美味しそう‥‥!』



ダリアはすぐに箸を持って味噌汁を啜った。


熱い味噌汁が喉を通ると、

体がじんわりと温かくなる。


久しぶりの食事に、ダリアは顔を綻ばせた。



ダリア『美味しい‥‥‥!』



恍惚とした表情を浮かべるダリアに

ママも嬉しそうだ。



ママ『おかわりもあるからね。』



3人はママの朝食を平らげたあと、

2階に上がって、眠りについた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『ろ‥‥‥きろ‥‥

起きろっ!!!!』



レティア『はっ!!!』



レティアは飛び起きた。



目の前にはゴーキーとミラが立っている。

どうやら2人は、ダリアを起こしていたようだ。



レティア『ミラ!もう起きてたの!?!?』



ミラ『ああ。ほんとについさっきな。』



ゴーキー『ったくよぉ〜!!!

ミラは俺の足音ですぐ起きんのに

天使女はノンキにいびきかいて寝てやがるじゃねーか!!』



レティアはそれを聞いてカァァッと顔を赤くした。



レティア『ゴーキー!!!最低っ!!!』



ゴーキー『ああん?!

事実だろ!?!?』



レティアはゴーキーをキッと睨んでいる。

ミラは2人の間に入り、やれやれというポーズをした。



ミラ『ったく。お前はデリカシーのない奴だな。ゴーキー。


レティア。気にするな。

コイツはからかっただけだ。

いびきなんかかいてないからな。』



ゴーキーは悪趣味な笑みを浮かべる。

レティアは ふん!と言って顔を背けた。



ゴーキー『天使女に用はないんだが、

この人殺し女の採寸をしなきゃなんねえ!!


だがこいつ!!!起きねえんだよ!!』



ダリアは深い眠りについているようだ。

随分とやつれた顔をして目を閉じている。



レティア『相当疲れているのよ。

じゃあ、私とミラで測りましょうか。』



ミラ『そうだな。

ゴーキー、下行っててくれ。』



ゴーキー『わーったよ。』



ゴーキーはおとなしく下へ向かった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ダリアのことはしばらく寝かせてあげることにした。


ミラとレティアが採寸を終え下に降りる。


ゴーキーはミラとレティアから聞いた数字を

紙にメモしたあと、2人に言った。



ゴーキー『3時間見とけよ!!

今から11時までには作り終えてやる!!


おいミラ!!!天使女!!!

報酬はたんまりもらうからな!!』



ゴーキーは そう吐き捨てて外へ出て行く。



ミラはその後ろ姿に、

【頼んだぞ】と声をかけた。



入れ違いに、誰かがママの家に入ってくる。

ラガーだった!



ラガー『ミラ!!!レティア!!!

久しぶりだな!!!』



ラガーはとびきりの笑顔を向けて2人の元へ近づく。



ミラ『ラガー!!!

元気にやっていたか?』



ミラもラガーの姿を見て、パァッと明るい表情を浮かべた。



ラガー『ああ!

お前らがどうしてるか 皆、心配してたんだぞ!


ヘレボルスで、戦があったそうだな。

レティアとミラも戦ったんだろ?』



ミラ『ああ。』



ラガー『ったくよ!!

やっぱりミラは、此処に留まるような器じゃねえな。』



ラガー少し悔しそうに、

でも誇らしげに言った。



ミラ『フッ‥‥‥そんなことないよ。』



ラガー『レティアの犯人探しも、一歩近づいたのか?』



レティア『ええ。少しずつ、手掛かりが出てきたわ。』



ラガー『そうか!!!


‥‥あ、さっきお前達が寝てる時、

ママから聞いたよ。

ティルケ国とティラの話。


今、ダリアっていう暗殺女子が寝てるんだってな。』




ミラ『‥‥‥ああ。』



ラガー『なんか‥‥人間界も不穏な空気だよな。』



ミラは遠い目をしてつぶやいた。



ミラ『そうだな‥‥‥。』



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ミラとレティアは、凋落の街を出てから起きたことをラガーに話した。



ラガー『お前ら、もうそんな途方もないヒントを手に入れたのか?すげえな。』



ラガーは感心したように手を組んで何度も頷いた。



ラガー『仲間もできたなんてな。


ヘレボルスの女王と仲間になったなんて、すげえじゃねえか!それに、精霊と狼か。


俺にも今度会わせてくれよ。』



レティア『もちろんよ。

なんなら、この後ヘレボルスに着いてくる?』



レティアはイタズラっぽく言った。



ラガー『いいのか!?行こうかな!』



ラガーは目を輝かせる。



ミラ『おいおい、観光じゃないんだぞ。』



ミラは呆れたようにレティアとラガーを見つめる。



ラガー『なんだよ!俺だって毎日ちゃんと修行してんだぜ!!!

ちっとはお前らの協力させてくれよ。』



ラガーは人差し指で ミラの頬をツンと突いた。



レティア『そういえば、他の果実団のみんなは?』



レティアが問うと、ラガーが頭を抱えて話し出した。



ラガー『ああ〜!聞いてくれよ!!


すだち、カボス、ライムはあの後すぐ結婚して

この街を出ちまったんだよ!!!』



ミラとレティアは叫んだ。



『ええええええええええっ!?!?』



ミラ『いつの間に!?!?』



ラガー『ああ!!!

しかも3人とも、もう奥さん妊娠してんの。

家庭持ちなんだよ。』



レティア『そうなの!?!?

おめでたいわね!』



ミラ『随分急だな。

3人に女の影すらなかったのに。』



ラガー『ほんとにな。あいつら隅に置けねえよ!』



ラガーは落胆したように肩を落とした。



レティア『じゃあ、果実団は、6人に?』



ラガー『そうだな。

女子達は変わらず、柚子、桃、いちご。

男は ゴーキー、布道、そして俺だ。』



ミラ『そうか。随分とメンバーも減ってしまったな。』



ラガー『そうだよ!!

お頭のミラがいないんだもんよ。』


ラガーはニカッと笑った。



ラガー『‥‥‥腹は大丈夫なのか。』



ミラ『ああ。心配いらないよ。』



ラガー『そうか。なら良い。』



レティアは、

ラガーとミラの会話を邪魔しないように

そっと2人のそばから離れた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


レティアは2階に上がり、

ダリアの様子を伺う。


さっきより顔色は良くなっていた。

きっと任務遂行のために体を酷使し、寝不足だったのだろう。


ダリアの美しい寝顔を見つめていると、

レティアも眠くなってきた。

再びベッドに寝転がり目を閉じると、

すぐに眠りに落ちたのだった。




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