第246話 依頼終了、しかし僕にはまだやる事が。
「はいっ、日付けが替わる前に終わって良かったですね、クエスト完了ですっ!」
他の学年代表と一緒に、
王都の冒険者ギルドでジャスミンさんに完了の手続き、
これで明日は事実上のフリータイム、と言いたいのですが……
「じゃあSET隊のみんなお休み、明日休んで良いって言っても寝るのは早くしないとね」
「私はグラ兄ぃと一緒に」「カロリちゃんはまだメイドだったよね、貴族寮の、だから僕とか」
「グランくん」「はいイレタちゃん」「リーダーとして、みんなに言葉を」「では解散!」「じゃなくって」
なんだろなんだろ。
「ええっと教えて下さい」
「みんなに、労いの言葉を」
「あっそうか、まとめちゃ駄目?」「できれば個別に」
仕方がない、
これも地味ハーレムの務めだ。
「イレタちゃんお疲れ様。サブリーダーとして色々してくれてありがとう」
「当然よ」「魔法組を見てくれたのは本当に助かったよ」「仕方ないでしょ」
「このお礼は後日、改めて」「デートがいいわ」「クエストのたんびに?」「デートはクエスト関係なくてもするでしょ」
この一筋縄じゃ行かない所が正妻っぽくって良いよね!
「カロリちゃん、ありがとうね、今夜は僕を気にせず、すぐ寝て良いから」
「お風呂は入りたいかな」「あっそうか、女子寮で入ってきてからでも良いよ」
「でしたら冒険者ギルドのお風呂を」「ジャスミンさん聞いてたんだ!」「聞こえておりましわ」
聞いたんじゃない聞こえたんだ、
って一緒だと思うのだが、まあいいか。
「ルシアちゃんご苦労様、助かったよ」
「グラン様のためですもの、それと仲間のためですわ」
「うん、これからもSET隊で助け合って行こう」「お任せあれ」
あれ、ときたか、
聖女としても慈善活動はお手の物、なのかな?
「アトリちゃん、ポーションボックス大活躍だったね」
「皆さん楽ができたみたいです!」「でも変な依頼が来るかも」
「きちんと断ります!」「うん、そうして」「受ける場合も御主人様に相談します!」
変に高レベル冒険者と一緒にソロで依頼受けて、
何かの拍子でうっかり魔物だってバレると不味いからね、
このあたり、僕が出来る限り近くで気にしてあげないと。
「ウォルちゃん、変な言い方だけど人目を引きつけてくれてありがとう」
「目立っちゃったね」「僕が変に見られなくて助かったよ、ティーナさんに絡まれたけど」
「実はティーナさんのお仲間にスカウトされちゃった」「えええ」「もちろんグランのために断ったわよ」
まったく油断できないなあ、
独断でやったことだったとしても!
あそこには、ティーナさん所には完全には気を許せないな。
「マネアちゃんにも感謝だね、どうだった?」
「少し勉強になりました、こういうのも、そこまで悪くないです」
「そう言って貰うと助かるよ」「でも、次はグランさんとのデートが良いです」
そうなっちゃうかあ、
いつか今すぐでなくて良いから、
役者談義が出来ると良いな、僕はファンとして。
(これで、もういいよね?)
あっそうだ。
「ずっと聞いていたジャスミンさん」「はい」
「変に、無理にランク上げたりしないで下さいね」
「それがご希望とあれば」「いきなり仕事増やされるのは、もう勘弁」
でもよくよく考えたら、
冒険者学校って仕事を貰えるようにするためでもあるよね?
そうなると贅沢な悩みだし、それこそ何しに来たんだって話に。
(まあいいや、立場や考え方はそれぞれなんだし)
テレビ局でも居たなあ、
ADになりたくて、ADをやりたくて働いて、
それで優秀さが認められてディレクターになったら『ADじゃなくなったんで辞めます』と。
(実家の家業を継ぐ言い訳だったのかも知れないって後から聞いたが)
まあそんなことよりもだ。
「じゃあグランくん、帰ってすぐ寝るの?」
「うん、寝るしかない、ぐうぐう眠ってやる」
「グラ兄ぃ、せめてお風呂に」「でしたらわたくしがお背中を」「ジャスミンさん……」
ということで冒険者ギルドの男湯には当然入らず、
急いで貴族寮へと帰ったのでした、ピッケくんの部屋が何かゴトゴト音してたが、
今夜でお別れのお姉さんとまくら投げでもしているのだろうか? それよりもだ。
(約束は日付の変わる頃だったな)
部屋で手早く着替えてグンタに変身っと、
さあ、間に合って良かった、僕にはまだする事がある、
モ●ポリーのアイツ、もとい陛下を淫魔村に再び、という案件だ。
(あっ、俺へのお礼が何か貰えるんだった)
次に会うまで考えておくって言っちゃってたんだっけ、
どうしよう、淫魔村をそっとしておいて、はお礼じゃないよな、
だったら……グランをどうかそっとしておいて、も違うよなあ……
「まあいっか、会ってからとっさに何か考えて言おう!)
さて、瞬間移動っと。




