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第26話 見知らぬイケメンが現れた

連投になります。サボっていたわけではないですが、遅れていた分を取り戻そうと思います。

次の話は明日か明後日にアップする予定です。

金属同士がぶつかる鈍い音がして美沙の剣がナタールの目の前で受け止められていた。

ナタールに美沙の剣を止められるほどの実力がないのは明白で、すでに死を覚悟していたナタールは何が起こったのか一瞬理解できず、地面にへたり込んだ。


「ミサ、だめだよこれ以上は。」


美沙の剣を受け止めたのはショウだった。


「ショウ・・・どいて・・・」


美沙の声はいつものような明るい声はなく、とても冷たい殺意だけを固めた声だった。


「だめだよミサ、中身はとにかく体はミサの友達のでしょ?」


「もうそんなのどうでもいいよ・・・聡子の体にあいつがいるのが気に入らない、聡子がもどるかわからないし・・・戻らなかったら私はそいつを殺す・・・だから今、切らないと・・・」


「早まりすぎ、とりあえず僕が何とかするからミサは落ち着きなよ。」


「ショウ・・・わたしがやる・・・」


このやり取りの隙にナタールは逃げ出す算段を何とか見つけようとするが、どう逃げ出そうとしても自分が殺されるイメージが頭に浮かんで逃げることはできないと絶望をかんじている・・・


パチン


まの抜けた音があたりに冷静さを取り戻させた。

ショウが美沙の頬を軽くたたいた、正気を戻せるために優しく、それでも少し強く・・・


「あ、ごめんミサ・・・ミサのそんな顔見たくないんだ…だからあとは『俺』に任せてくれ。」


「あ・・・うん・・・」


ショウは冷静ながらも怒っていた、ミサの笑顔を奪ったあいてに、奪わせてしまった自分自身に、今まで見せたこともない怒りに身を震わせている。


「ナタールさんでしたっけ?少し質問させていただいてもいいですか?」


「な・・・なんだ・・・」


「その体とナタールさんは今すぐ分離可能ですか?それから・・・どこに魔王がいるのか・・・」


「分離は可能だが、それをしたところで私を生かしておく気があるまい、どうせ死ぬなら・・・」


ナタールがそれを言った瞬間に地面に手をついている五本の指の隙間の地面に一瞬にして穴が開いた。

ショウが目にも止まらない早さで地面をエクスカリバーで撃ち抜いたのである。


「そんなこと許すと思っていますか?分離ができると分かったなら無理矢理でも俺がそうするに決まってるだろ。」


「クッ・・・」


そんなやり取りをしているいっぽうでほかのみんなはこそこそと話をしていた。


「ちょマリ、あれ止めれないの?いつもの二人じゃないよ?」


「無理に決まってるでしょ?止めたきゃ自分で生きなよ、『元コンシェルジェ勇敢な最期』って題名で後世に残してあげるから。」


「むりむりむり!」


「ゼストが体当たりするのじゃ!それで万事解決なのじゃ!」


「ばか言うな!あんなのむりにきまってるだろ!」


「リナ様の意見に賛成です!」


「アカネテメェ!」


「キュイ~・・・」


「大丈夫だよクー、お前のご主人様はすぐに戻ってくるから・・・」


「キュイ!キュイ!」


マリがクーの頭をなでながら二人を見守る。皆が二人を見守っている。


「まさかこんな化け物がいるとはな・・・私の計画はだいなしだ・・・こんな計画最初から立てる事さえ間違えていたんだな。」


「わかったならさっさと分離してどこにだって行けばいいさ、城に戻って総攻撃してきてもいい、あきらめてどこかで死ぬのも君の勝手さ。」


「そんなこと言われて、はい、そうですかって言いながら総攻撃なんてかけれないだろ、どうせお前には勝つ自信しかないんだからな・・・ねぇ?こんな立場だけど、一つ頼めるかい?」


「・・・なんだ、いってみろ。」


「お前ならできると思うからお願いする。ディアト様を・・・ディアトを助けて・・。」


「は?」


「あの人は優しい人だった・・・現魔王様のミッドガルド様のように争いが嫌いだった・・・それがグレリア山に入ってから変わってしまった・・・何かに取りつかれたように・・・だからお願い、助けて。」


ショウが剣を鞘に納めたことによってみんなが集まってくる。


「終わったの?」


マリがみんなを代表して声を掛ける。


「あぁ・・・とりあえずは。」


何時ものショウじゃない返しに誰もしゃべることができない、怒りをむき出しにして未だにナタールに殺いを向けているショウにだれもが一歩踏み出せずにいた。


「キューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーイーーーーーーーーーーーーーーー!!」


ただ一匹を除いて。

光速のスピードでショウに体当たりするクー、ショウは微動だにしない。

それでもクーは何度も何度もショウに体当たりを繰り返す。


「クーちゃん・・・もう、大丈夫だから・・・」


ミサがクーを止めようとするがクーは止まらない。


「キュイ!キュイーーーーーーーーーーーーー!!」


何度ショウに体当たりしただろうか、クーは一心不乱に体当たりを繰り返す。

普通の冒険者ならとっくに死んでいてもおかしくないぐらいの威力で体当たりをしつずけた。


「クーたん、もうやめるのじゃ・・・」


いたたまれなくなったリナがクーを抱きしめて止めようとしたとき、ショウがクーを抱きしめて話をし始めた・・・


「ありがとう、クーちゃん・・・もう、大丈夫だよ、ごめんね。」


その声はいつものショウの声に戻っていた、いや、クーの頑張りによって正気に戻されていたといった方がいいだろう。


「ショウごめん、私のせいで・・・」


「なにいってるのさ、だれのせいでもないよ、だれのね。」


「しかしさっきのショウはすごかったな。俺でもかなわないぞたぶん・・・」


「ゼストなんて普段から目じゃないのじゃ、ショウたんは最強なのじゃ!」


みんなも集まりワイワイ始めたころ、マリとショウが聡子、いやナタールを尋問し始めた。


「さっきはすみませんでした、とりみだしてしまって・・・」


「あんたバカなの?私たちは敵なんだよ?敵に謝るとかありえないでしょ?」


「そうゆう子なんだよこの子は、なんせ勇者のくせに魔王の娘と一生歩いていくとかいうバカなんだから。」


「はぁ?!そんなのできるわけないでしょ!?げんに・・・」


「げんに?あなた・・訳ありね?さっきショウとの戦いの最後にもお願いがあるとか言ってたでしょ?」


「マリさん、聞こえていたんですか?」


「そりゃ、魔法で聞いてたわよ。あんなぶち切れのショウなんて私だって初めて見るんだから。」


「まさか・・こんなに化け物だとは思わなかったわ。もう私に敵意はないのだからとりあえずこのことは分離しておくわ。」


ナタールが分離するといってから数分がたつが特に変わった様子もなく、みんなしてじーっと見ているがやはり変わることはない。


「あれ?おかしい・・・なんで?」


えい!とかうりゃ!とかちょわ~!とか言いながら何度も分離をしようとするも一向に変化はない。


「はぁはぁ・・・なんで?おかしい、どうして分離できないのかしら?」


「もしかして・・・もしかしてですよ?聡子さん本人が出てきたくなくてナタールさんを離さないとかって・・・そんなわけないか、変な小説や物語じゃあるまいし。」


「それよ!あなたさえてるわ!」


「あはは、それほどでも~・・・」


「ちょっとフィア!ふざけてる場合じゃないでしょ!ここは・・・私がやるわ。」


「マリさん何か手があるんですか?」


「えぇ・・・厳密にいうと私ではないのだけれど、それに・・・来てくれるかどうか・・・」


マリが聞いた事の無い呪文を詠唱し始める。呪文というよりもどちらかというと歌に近い。

マリの口から綺麗で澄んだ声が奏でる歌が呼び出したものは真っ白な長髪で少し華奢ともいえるような体格であり、見る者のすべてを虜にしそうな美貌の持ち主だった。


「これは・・・」


「・・・」


「ねぇマリ?誰このイケメン?」


「ほほぅ・・・久しぶりだなマリ。」


「こんなチャラオ知らないわみさっち。初めまして、誰ですか?」


「ひどいなぁ、久しぶりに会ったっていうのに、忘れちゃった?僕のこと?」


「こんなチャラオに知り合いはいません。私が呼び出したのは私のパートナーです、どうぞお帰りください。」


「呼び出したんでしょ?僕のこと、覚えててくれてほんとにうれしいよ!マリ!」


皆の顔が、えぇーーーーーー!となりながらマリを見つめる。


「・・・まさか、ケリーなの!?ウソでしょ!?」


ケリーとは以前お話に出てきたマリのパートナーのホーリードラゴンである。


「ケリーだよ!やっとわかってくれたの!?・・・そんなことよりさ、こうやって僕をまた呼び出してくれたってことはさ、僕の力が必要になったんだよね?」


「そ、そうだけど・・・なんで人型なの!?なんでしゃべれるの!?どうしちゃったの!?」


軽くパニクッたマリをなだめケリーがみんなに自分の能力を簡単に説明していく。

その①精神ダイブ(他人の心にダイビングできる能力)その②癒しの力(そのまんまである。)その③思考管理(他人の歪んでしまった思考などを正常に戻したり、正常な思考をゆがませるなど故意にできる。)

簡単に言うとその三つであった。今回は聡子の精神にダイブしてナタールとの分離をうまくやろうとしたので呼び出したのである。


「では、ミサーラ様。僕の手を離さいないでくださいね。ナタールさんはそのままじっとしていてください。」


ミサはケリーに言われた通り手を握る。その瞬間意識が遠のき目が覚めたとき見た光景は懐かしい渋谷だった。


「うそ・・・なんで渋谷にいるの・・・」


「ここは聡子さんの心の中ですよ。渋谷というところなのですね、ずいぶん文明が発達したとしにみえますが・・・」


懐かしく周辺を見渡す美沙の目に聡子と転生する前の美沙が仲良くアイスを食べて渋谷を歩く姿が見えた。


「あ・・・わたしだ・・・」


「おや?そうでしたか・・・ミサーラ様は・・・いえ、このことは僕の胸の内にしまっておきましょう。」


「ありがとう、私はこの世界に生まれる前にここで生活していたの。ある日変な人から変なペンダントのようなものをもらって・・・いきなりまぶしい光に包まれたと思ったらこの世界で魔王の娘として転生していたの。記憶も前世になるのかな?この記憶もしっかり持っているの。」


「興味深い話ではありますが、今は聡子さんのことを優先しましょう、もしそのあと私の力が必要であればいくらでもお貸しします。」


「ありがとう、ケリー・・・」


美沙とケリーは渋谷の街を歩きながら聡子と以前の美沙の後ろをだまってついていった。






ご覧いただきまして誠にありがとうございました、誤字脱字だらけで読みにくいかもしれませんが、まだまだ話は続きます、お楽しみに。

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