第24話 勇者召喚
前回のことで不老不死となったゼストたちは一度デガルーダンの城の戻り色々と整理を始めていた。
勿論ゼストが不老父にになったのは隠しているが、マリの存在をそのままにしておくことはできないので、場内にいる数人のお目付け役とゼストの父、祖父を招集しマリがどのような仕打ちにあったあのかを徹底的に洗い出したのである、するとどうだろう、出るわ出るわ、当時の悪事やらマリを陥れるための計画書やら企画書やらよく残っていたものである。
「ゼスト様、以上がマリ様に関する報告となります。」
年を取ったお目付け役がゼストにすべての報告を終え、ゼストはため息をつくと父親と祖父の前に立ち、啖呵を切るように話し始めた。
「大爺様、父上、以上がマリに関する報告だ。この国の始まりはこんなにもひどいものだったのだ!」
「落ち着付けゼスト、ワシも親父もその話は知っておる。しかし、まさか聖女が生きていらっしゃるとは…」
「大爺様、私もびっくりです。」
「大爺様!父上!今はそんなことは!」
「ゼスト!いいの、もういいのよ。お初目にお目にかかります、前々国王様、前国王様。私が禁忌の娘、マリと申します。」
「おぉ!そなたが聖女様でありましたか…これは挨拶が遅れてしまい申し訳ございません。ゼストの父でございます。」
「うむ、そう悲観せずどうか我々の話を少し聞いていただけないでしょうか?」
「お気遣いいただきましてありがとうございます。ですが、私ももう大分歳を重ねました。ここは時代の流れをゼストと共に見守っていきたいと思い共にご挨拶に来た次第です。」
「そういうわけだ大爺様、父上。」
「「というと?」」
「俺はマリを妻としてこの国にて許される限り国民をいや、人族を守っていこうと思う。」
「な、何を言ってるんだ、いきなり出て行って帰ってきたと思ったらこの馬鹿息子は!」
「ふむ・・・」
「大爺様も何か言ってください!こいつの嫁は我々が厳選な審査をして!」
「少し黙れ、バカ息子第一号」
「大爺様!・・・くそ!」
「マリ殿、この城での歴史や生活はあなた様を苦しめてしまうのではないでしょうか?私はそれが心配です。先ほどバカ息子が言った厳選な審査などあなた様に関しまして必要がないのはもちろんですが・・・人族の寿命は短く、あなた様をまた悲しみに落としてしまうこともあるでしょう・・・」
「ご心配いただきまして誠にありがとうございます、ですが私にはもう・・・」
「大爺様!そのことなら心配しなくて大丈夫だ、実は俺も先日あるダンジョンで・・・とりあえずこれを見てくれ。」
ゼストは自分のステータスプレートを大爺様に見せると、大爺様はゼストの決心とともに優しい心をそして王として相応しき心をそのステータスプレートから見出したのである。
「ゼストよ、汝の進む道はいばらの道であるが大丈夫か?」
「大丈夫だ大爺様!今の俺にはマリだけではなく仲間がいる!仲間であり心強い友がこの旅で出来た、もう昔のちびっこゼストではないんだ!」
「懐かしいの~ちびっこゼストか、ワシがよくそう言ってお前をからかっていたな。バカ息子よ!お前も腹をくくれ!ワシはこの二人を認める!いぞんはないな!?」
「わかりました大爺様がそういうのであれば・・・」
「マリ様、どうかこのバカな孫ではありますが、おそばにいさせていただきますようよろしくお願いいたします。」
「マリ様!わたしからもどうかお願いいたします!ふつつかなバカ息子ですがよろしくお願いいたします!」
「はい、頼まれました。こちらこそふつつか物ですが精一杯ゼストを支えていきますのでよろしくお願いいたします。」
こうしてマリはデガルーダン王国の王室に正式に迎えられることとなった。
「して、お主たち式はいつする予定だ?」
「すみません大爺様、私もゼストもいま大事な使命をある方から受けておりましてまたすぐに旅立たなくてはなりません。」
「なんと、お主たちにそんなことをお願いできる人物がおり、なおかつゼストが素直にそれを受け入れているだと?その人物とはだれなのだ?」
「・・・魔王だ、大爺様。」
「ま!魔王だと!?何をばかなことを言っているのだ!?魔王は人族の敵なんだぞ?!」
「父上は黙っていてくれ、大爺様、魔王は今までの認識で行くと確かに人族の敵であり、滅ぼすべき対象だ。しかし、俺は先日この世界の現魔王と人族の王として会う機会があり、戦いではなく話すという形で相手の考えを聞いてきたんだ。」
「そうか、して現魔王は何と言っているのだ?」
「完全に信じることは今はまだできないが、人族と争うつもりはないとのことだった。」
「やはりそうじゃったか・・・」
「大爺様やはりというのはどういうことだ?」
「まぁ、お前の留守中に預言者が来てこういっていたのだ・・・『勇者召喚がカギとなる』とな。」
「なんだと?!それで大爺様、まさか勇者召喚をおこなったわけではあるまな?!」
「うむ、そのまさかじゃ、しかし、肝心の勇者はあらわれてくれなかったのじゃ・・・。」
(あたりまえだ、真の勇者であるショウは俺といたんだから、勇者がこの世に二人も現れることはないはずだ・・。)
「その代わりではあるのじゃが、別の者が出てきてくれての、なかなか話の分かるやつで重宝しておる。」
「そうなのか、どんな奴なんだ?」
「なんでもニホンという異国の世界から来た人族の娘だ。身軽なうえに特殊能力も持っているようでな、そのうちお前にも紹介しようと思っていたところじゃ。」
「わかった、とりあえず俺はこれからも魔王との約束を守るため旅に出ようと思うっている、大爺様、許してもらえるだろうか。」
「うむ、お前の目で、耳で、世界の状況を確かめてこい、城のことは心配するな。バカ一号と今までやってきたんだきにせんでいってこい!そして無事に帰ってくるのだぞ!」
こうしてゼストとマリは城を後にして美沙とショウのもとに戻っていった。
「サトコにゼストの護衛をさせるのだ、何かあればすぐに報告するようにと伝えておくのじゃぞ!」
親ばかというのはどの世界にもいるものである、結局はゼストがかわいい孫であり目に入れても痛くないというこのなのであろう。
「おっそーーーーーーーーーーーーーーーい!」
「まぁまぁ、しょうがないじゃないかミサ。久しぶりの帰郷とマリとの報告まであるんだから。」
「でもーーーーーーーーーーーーー!!でもだよ!」
「そのお蔭でこうして二人で居れるんだから、僕はゼストさんに感謝ですよ。」
「ば!ばか・・・もう!」
そんなやり取りをしている中、前方からマリとゼストが戻ってくる姿が見えた。
「あーーーーーーーーー!!やっともどってきたーーーーーーー!!ふたりともおそいぃーーーーー!!」
「遅いって言っても仕方ないじゃない、バカなのみさっち?」
「人のこと待たせておいてバカとか失礼すぎじゃない?久々にやる気!?あぁ~ん?」
「なによ!やっるってやろうじゃない!あぁ~ん?!」
「ミサもマリさんもちょっと待ってください・おかしいですよ?」
「なんで止めるよのショウ!マリに私の力を改めて見せつけるとこだったのに!」
「いや、それよりもちょっとおかしいんだよ、ゼストさんもマリさんも二人でかえってきたんですよね?」
「あぁ、そうだぞ?俺たち二人で戻ってきたじゃないか。」
「はぁ、ですよね?でもなんというか、僕のスキルで確認すると三人いるんですよ。」
「はぁ?!ショウ壊れちゃったんじゃないの?私もスキルで確認してるけどそんな反応ないわよ?」
「マリさんのスキルではんのうでないんですか・・・おかしいなぁ?」
「ショウ?その反応の場所どこなの?」
「あ、えっと・・・そのあたりですね。」
「風よ、大いなる自然の息吹よ、我が声を聴け、荒れ狂う刃となりて我が敵をうて!ワールウィンド!」
美沙が呪文を唱えた美沙の周りに風が集まり美沙が指示したところに瞬時に竜巻を起こしたのである。
「ちょ!危ないじゃない!っていうか、この世界の人間は知らない人にいきなり魔法をぶっ放す行かれた集団なのか!?」
「誰だ貴様!この俺を狙う他国の刺客か!?」
「あー、違うって。私あんたのおじいさんに頼まれてあんたを監視してくれって言われてるんだよねー。」
「なんだと?まさかお前勇者召喚で現れたやっつか・・・」
「ちょ、ゼストさんなんですかそれ!?勇者召喚って!僕召喚されちゃうんですか?!」
「こんな時に変なこと言うなショウ、お前が召喚されるわけないだろ。勇者召喚は異世界、もしくは並行世界に存在する勇者をこの世界に勇者が現れなかった場合のみ召喚する儀式だ。」
「なんだ~びっくりしたじゃないですか~。ってそんなことより、この方は・・・」
「今回の勇者召喚でこの世界に召喚された・・・えっと・・・」
「初めまして、何の因果があって呼び出されたのか知らないんだけど、日本から来た『聡子』です、よろしく!」
「え?!うそ!?聡子?!」
「どうしたのみさっち?あの子知り合いなの?」
「みさっち!?どこ!?どこにいるの!?って・・・私の知ってるみさっちのわけないか~。」
「え!?いや、そんなわけ・・・・」(聡子だ・・どうして?!なんで!?)
「へ~この子もみさっちっていうんだ、私聡子よろしくね。」
「この人は危険です!わたしが尋問するからみんな先に帰って!終わったら合流するから!」
「な、何を言ってるだみさっち!それなら俺が拷問でもなんでもして・・・」
「いいから!お願い!二人にして!」
あまりの美沙の迫力にみんな何も言わず頷きほかのメンバーとの待ち合わせ場所に向かっていったのである。
「ちょ、みさっち?私悪い人じゃないよ?こわくないよ~。」
「・・・」
「え!?え?!なに?!悪いことしてたら謝るから!」
「はぁ・・・あんた、よくこの世界でやってこれたわね?」
「え?え?なに?どういうこと?」
「宿題はちゃんとやってるの?」
「宿題って・・・え?」
「学校の帰りに渋谷なんて一人で言ってないでしょうね?」
「ちょ・・・まさか・・・」
「なんであんたがこの世界にいるのよ!聡子!」
「みさっちぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
こうして二人は奇跡の再開を果たし、今までの出来事をすべて話し合い、鼻水、涙、ぐしゃぐしゃの顔になりながらもお互い抱きしめあい確認をしたのであった。
「みさっちおそいのじゃ・・・」
「なんか思いつめてたみたいだからね、今は帰ってくるのを待ってあげよう、リナ?」
「わかったのじゃショウたん、でも・・・」
「でも?」
「今回一切出番なかったのじゃ!もっと出たいのじゃ!」
「キュィ~!!」
リナのわがままとクーの雄叫びが夕日染まる空にこだましたのであった・・・
なんか、ゼストのお父さん・・・少し可哀想だったなぁ~と書き終えてから思いましたw
次回もがんばります、お楽しみに。




