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文化祭当日


 

部室にメンバーや先に卒業していた四季くんが集まっていた。

バンドメンバーの海斗、凛、柊、碧、そしてわたし、みんな言葉にはしなかったが緊張しているようだった。


「よし行くか」


四季くんがみんなに声をかける。


「キラ、かましてこい」


「うんっ!」


円陣を組んだ。


「俺たちは負け犬なんかじゃない俺たちは覇者だ。いいな、それを忘れるなよ」


少し恥ずかしくなるような掛け声を海斗はかけた、でもみんなそれに頷く。

 

アナウンスされた。

さぁ、私たちの番だ

段幕が開くとそこには私たちが想像していた以上の人たちがいた、心臓が高鳴る。

来てくれるとわかっているのにそれでもハルを探してしまう。


「……っ」


ハルだ、体育館の1番後ろで壁に寄りかかりながらこちらを見ている。


「今日は来てくださってありがとうございます!

今日歌う曲は私たちのオリジナル曲です、精一杯歌うのでよろしくお願いします!」


“君の背中を追いかけるたび

少しだけ遠く感じてしまう

あなたを想うと辛い

だから私は

一番星を探してしまう”

 

1番後ろのハルを見る。

目が合った気がした。

でも次の瞬間。

ハルは目を逸らした。

そこにハルはもういなかった。


曲が終わり沈黙が続いたがその瞬間。


うわぁー!!と聞いてくれて人たちが一斉に歓声を上げた。


「キラっ!」


碧が後ろから声をかけてくる。


「これ成功だよな?」


海斗が言う。


「成功以外ないでしょ」


続けて凛も言った。


柊は何も言わなかったが満足そうな顔をしていた。

舞台袖で見ていた四季くんが優しそうに私たちを見ていた。

楽しくてこの時間がずっと続けばいいなと思った。


「キラ、ハル探してきなよ」


凛は私に小声で耳打ちした


「なんで?」


私はそう聞き返した。

凛は困ったように


「知ってるでしょ」と言った。


「っ! 私ちょっと行ってくるね!」


そうメンバーに言うと私は急いでハルを探しに行った。


「……青春だなぁ」


「羨ましいなぁ」


「あの曲ってハルを思って書いた曲だよね」


キラのいないところでメンバーたちは好きなことばかり言っていた。


「誰を思って書いてもあれはキラの俺たちの曲だ」

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