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校内中を探し回ったがどこにもハルの姿はなかった

頭を回せ、ハルが行きそうな場所。

 

「図書館」


校内で1番静かな場所、きっとそこにハルはいる。


「……ハル?」


やっぱり、ここにいたんだね。


「……」


ハルは私に見向きもしなかった。


「ハル、ライブどうして途中で居なくなっちゃったの?」


ハルは口を開かなかった。


「ハル」


「これ以上……」


「これ以上?」


ハルが口を開く。


「これ以上お前のこと好きになりたくないんだよ!」


ハルの苦しそうな叫びが図書館中に響く。


「なんで? なんでそんなこと言うの?」


「わ、私はっ」


ハルは続けた。


「お前には歌がある、俺にはサッカーしかないんだよ

 俺が居たらお前の邪魔をする」


「だから、これ以上俺たちは一緒にいちゃダメなんだよ」


ハルは最後に私にとどめを刺した。

息ができなくなった、ハルは私のことが好き?

でも、邪魔になる?

なにそれなにそれなにそれ


「何それっ!」


「勝手にそんなこと決めないでよ! 私には確かに歌がある、ハルにはサッカーがある、だから何? 好きなのにそれ以上理由なんて必要なの?!」


私は言いたいことを言った、ハルは目を丸くして聞いていた。


「好きなんだよ、春陽のこと、春陽は? 私のこと好きじゃないの?」


涙が溢れる。


体が震える。


次の瞬間。


ぐいっと腕を引かれた。


ぎゅうっ。


気づけば春陽の胸の中だった。


「愛してるに決まってるだろっ! お前のこと考えなかった日なんてなかったよ、でもこの感情をお前にぶつけたらお前は俺を嫌いになる」


ハルの力が強くなる。


「……いいよ、その気持ち私にぶつけてよ、私全部受け止めるから」


そして私も抱きしめ返した。


「ねぇ、なら私たち一緒にいてもいいよね?」


春陽は困ったように笑った。

そんな顔を見るのは久しぶりだった。

私はハルが頬をそっと両手で包み込む。


「俺の愛は重いからな」


「離してって言っても離してやれないからな」


「うん、いいよ、私も離してやらないから」


それから私たちは会えていなかった期間、話さなかった間の話をした。

 

「この前さ一緒にいた女の子誰?」


「女の子……?」


「文化祭に来てねって行った日の廊下で」


ハルは少し考えた後


「委員会が同じ子だよ、それ以上もそれ以下もない、ただの同級生だよ」


「ふーん」


「嫉妬した?」


「……ちょっとした」


「なにそれ、可愛いな」


ハルのはにかんだ顔を直視できなかった


「ずるいっ」


「ずるい? 何がだよ」


ハルは何も分かっていなかった。

ハルの笑顔を見たらみんな気絶しちゃうよ。

それくらいハルはかっこいいんだから。


「戻ろう、みんなが心配してる」


「うんっ!」

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