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[キラ]
アメリカでも生活も高校も楽しかった、友達もいた、それでも行きたかったのは彼がいる日本だった。
母に何度も頼み込み断られた、その度に碧に泣きついた。
「今じゃなくても日本の大学に入ればいいじゃない?」
「今がいいの、今が!」
そう今がよかった、高校生の今じゃなきゃダメだったのだ。
「なんで?」
碧が聞いてくる。
「なんでって……、今は今なの……」
「……ふーん、それってハルと関係してる?」
図星を突かれた。
私が日本へ行きたい理由は春陽だったからだ。
「……」
「はーん、なになに? ハルといつからそんな関係になったのさ?」
碧が面白がってるのが分かった。
「面白がってるでしょ〜」
「うん、めっちゃ面白い」
「で? 何で今なのさ?」
「んー、好きだから」
好きだから、好きだからそばにいたい、今すぐ会いたいから、あの日会った時から私は彼に夢中になっていた。
「……わーお、すごいね
愛ってすごいね」
そう、愛ってすごいのだ。
「ハルと最近連絡してる?」
「うーん、たまにかな」
「しょっちゅうではないの?」
「する口実を見つけられていない」
「口実って、口実なんていらない!」
「この電話を今すぐ終えてハルに電話しな」
「いやいや、ちょっと待ってよ、無理だよ」
「無理とかないから、じゃ、またね!」
碧はそう言うと電話を切った。
電話……電話しようかな、久々に。
スマホの連絡先からハルに飛ぶ。
「キキー!」
母の呼ぶ声がした
「はーい!」
「今行くー」
その日、口実ができた、電話は勇気がなくてできなかった。
ただメールで一言日本に行くとだけ。
母が仕事で長期日本へ行くことになったため私の長年の夢が叶ったのだった。
何ヶ月も前から準備をして日本について調べた、知っていたつもりでも知らないことは多かった。




