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「夏祭り?」
「そう! 毎年この時期になるとお祭りやるんだよ」
「でも、夏祭りって夏にやるから夏祭りでしょ?」
わたしの頭にはハテナが浮かんだ。
「ここ、桜町のお祭りに季節は関係ない!」
「それに今は9月でも暑いしね〜」
お昼休み、碧やメンバーたちとお昼を食べている時碧が夏祭りについて話してくれた。
「ハル誘って、行って来なよ」
「キラさん誘うのか?」
昼飯を天音と食べていると天音は突然突拍子のないことを言った。
「何に誘うんだよ?」
「祭りだよ、祭り!」
「……あぁ」
「あぁって、なんだよ」
「誘うのか?」
「分かんねーよ」
「なんだよそれ」
【キラ】
私より少し部活が終わるのが遅いハルをグランドの隅で待っていた。
「待った?」
「待ってないよ」
「いいなー!」
遠くの方から天音くんの声が聞こえる。
私たちのことを言っているのだろう。
「元気だな、アイツ」
ハルは呆れたように言うけど私は天音くんのあの元気さを少しハルに分けてあげてくれないかなと思ってた。
ハルはいつも私の家まで送ってくれる、自分の家とは反対なのに。
帰り道私たちはいつも無言だった、でも、ハルはいつも手だけは握ってくれていた。
私の家に着くとハルは何か言いたそうにしていた。
「どうしたの? 何かあったの?」
「……夏祭りあるだろ?」
「うん、あるね、今日あおたちと話したよ」
「一緒に行かない?」
「っ! 行く! 行く!」
「分かったよ、騒ぐな」
嬉しかった、すごく嬉しかった。
その日はわたしの家に着くまでたくさんの話をしてしまった、わたしなりの照れ隠しだった。
「いつか、一緒にサッカーもやろうね」
なんて話もしたり。
「あぁ、いいよ」
って、ハルは言ってくれた。
「お母さんー! 浴衣欲しいー!」
「浴衣ー?」
「なんでー?」
「ハルにお祭り誘われたの!」
「ハルくんに?!」
「そうなの!」
作業していた母が私の部屋にやって来た。
「ほんとに?」
「ほんと! まじ! どうしようっ!」
母と私は夜更かししてお祭りに備えて準備をすることにした。
『誘われた!』
あおにメッセージを送った。
『やっとか、あの男!』
『ずっと、ウジウジしてたからさ、やっと誘ったのか』
そのメッセージでハルがずっと私を誘ってくれようとしていたのだと知ってさらに嬉しくなった。




