17
「この学園に来てから、もう一ヶ月が経っていた。
ついにユキのBクラス昇格試験の日だ。
俺は戦闘用の大講堂にいた。入学トーナメントが行われたのと同じ場所だ。
観客席から、下で準備をする生徒たちが見える。腕や脚を伸ばす者、集中した表情で武器を点検する者。
雰囲気はトーナメントとは違っていた。緊張感は少なく、期待感が漂っていた。
試験であって、競技ではない。
何かが起きるかもしれないと思って来た。
正直、何が起こるかは全く分からなかった。
何も起こらず、ただの被害妄想で終わるかもしれない。
観客席の俺の場所からは、視界がよく開けていた。
席のほとんどは空いていて、散らばった数人の教師と、試験に参加しない数人の生徒だけだった。
魔窟の入り口前に集まった生徒たちの中から、ユキを見つけた。
群青の髪は群衆の中でもひときわ目立っていた。
彼女は落ち着きなく動き、剣のベルトを調整し、何かを探すようにあちこちを見ていた。
おそらく俺を探しているのだろう。だが、来ると言っていなかった。
ユキは俺がここにいることを知らない。
——「全員、整列!」
前の方で一人の教師が叫んだ。中年の女性だ。彼女は人工魔窟の入り口の前に立った。
学校は何年も前にこの種の試験のために作ったものだ。
本物の魔窟ではなく、管理された再現だ。モンスターはゴーレムだけだ。
教師は全員が整列するのを待ってから、ルールの説明を始めた。
——「試験は簡単です。人工魔窟に入り、モンスターを倒し、二時間以内に獲得した核の数がそのまま得点になります。上層階のゴーレムはより高い得点を与えます。詳細はこちらで計算するので心配しなくて結構です」
彼女は情報が行き渡るように一呼吸置いた。
数人の生徒が緊張した表情で視線を交わした。
——「覚えておいてください。モンスターを倒しても核を持ち帰らなければ得点になりません。チームを組むことはできますが、得点は分配されません。各人が自分の核を持ち帰らなければなりません」
教師が横に移動し、魔窟の扉がゆっくりと開き始めた。
闇へと続く暗い廊下を露わにしながら。
この魔窟には独自の核はない。
だが、ゲームでは普通の魔窟と同じように機能した。つまり、下に行けば行くほどモンスターは強くなるはずだ。
——「始め!」
教師が叫んだ。
生徒たちは入り口に向かって走り始めた。制服と武器の奔流が廊下へと消えていく。
ホログラムの画面が空中に現れ始めた。
おそらく生徒たちを追跡するドローンが捉えた映像で、彼女たちの戦闘をリアルタイムで中継しているのだろう。
それぞれの画面には異なる生徒、またはグループが映っていて、魔窟の廊下を進んでいた。
ユキの画面を探した。
難しかった。何十もの画面があり、それぞれに異なる生徒やグループが映っていて、それぞれ異なる速度で動いている。目で一つ一つ追っていく。
ついに見つけた。
見た時には、彼女はもう行動を開始していた。
映像には、ユキが石造りの廊下で最初のゴーレムと対峙している様子が映っていた。
それはずんぐりとした姿で、高さは約二メートル、金属でできた関節のように動く体を持っていた。
ユキは躊躇しなかった。
ゴーレムが攻撃する前に動き出し、剣はゴーレムの腕と胴体の接合部を捉えた。
ゴーレムは反応する間もなかった。
腕が金属音を立てて床に落ち、ゴーレムが反応する前に、ユキは既に体を回転させて再び攻撃していた。
彼女はゴーレムをまるでバターのように切断していた。その一部は彼女の自然な力のせいだが、それだけなら普通の剣でも破壊できたはずだ。
しかし、ユキは改造された剣を持っていた。刃先がミスリルでコーティングされている。
——「奇妙な剣だな」
左側の教師が言った。
——「あの青い髪の子のことですか?」
——「ああ、彼女の斬撃は普通の剣にしては不自然だ。多くの生徒が強化された武器を使うのを見てきたが、あの剣は…何か見覚えのないものでコーティングされているように見える」
俺は沈黙を守った。
刃先がミスリルだとは説明しなかった。
ミスリルは鋭くて硬い。だが、それだけではない。特殊な特性を持っている。
それに魔素を通すと、これらの特性が増幅されるのだ。
だから、ユキの剣にとってゴーレムの鋼鉄は何でもなかった。
ユキはゴーレムを何でもないかのように破壊していった。
戦闘の後は毎回、しゃがみ込んで核を拾い、ベルトの袋にしまった。
そして、休むことなく次の廊下へと進んでいった。
このペースなら、すぐに下層に到達するだろう。
一階層のゴーレムは単純だ。だが、二階層、三階層のゴーレムはより大きく、より速く、より頑丈だ。
もしユキが同じように簡単に倒せれば、少なくともAクラスに上がるだろう。
幸運にも最下層のボスゴーレムを倒せれば、Sクラスに到達する可能性もある。
全てを修復することはできなくても、少なくともこれくらいはできる。
ゲームのイベントを操ることはできない。ユキが進むべき道を歩むことを保証することもできない。
だが、彼女自身がその道を切り開くための道具を与えることはできる。
一時間が経ち、ただ座って見ているだけだった。
実際、特に何も起きなかった。
ユキは進み続け、他の生徒たちはそれぞれの廊下を移動し、教師たちは時々興味深い戦闘についてコメントしていた。
少し背伸びをして、同じ姿勢で長時間座っていたことで背中の筋肉が悲鳴を上げるのを感じた。
何もせずに見ているのは少し退屈だった。
一瞬、来なければよかったとさえ思った。
だが、突然何かが起こった。
音がした。深く、低く、巨大な動物の咆哮のような音だ。
スピーカーからでも、画面からでも、特定できる場所からでもなかった。魔窟そのものから聞こえてきた。
——「危ない!」
一人の教師が叫んだ。
紫色の光の筋が魔窟の入り口から飛び出した。
スローモーションで動く稲妻のように。
講堂の天井に激突し、場所全体が震えた。
何かおかしなことが起きていた。
それが何かは分からなかった。こんなものは見たことがなかった。
心臓が速く鼓動し始め、指が武器に緊張した。まだ鞘から抜いてはいなかったが。
魔窟の扉が閉まり始めた。
しかし、それは扉ではなかった。入り口を塞ぐために滑り出る石のブロックではなかった。
開口部を覆っていたのは、人工魔窟のものとは異なる素材だった。
生徒たちが映っていた画面が、一つまた一つと静止していった。
全てが。例外なく。
映像は凍り付き、歪みが到達した瞬間の生徒たちをそのまま閉じ込めた。
まるで……
まるで魔窟が開いているかのようだった。
一瞬の躊躇もなかった。
観客席から飛び降りた。
脳が決断を処理し終える前に脚が動き、足が講堂の床を叩いた。その衝撃は骨の髄まで響いた。
入り口に向かって走った。手には武器を持って。
中に何があるのか分からなかった。
だが、外にいるわけにはいかなかった。
教師たちが反応するのを待つわけにはいかなかった。誰かが決断を下すのを待つわけにはいかなかった。扉が永遠に閉まるのを待つわけにはいかなかった。
——「待って! 危険だ!」
後ろから叫び声が聞こえたが、もう遠すぎて聞こえなかった。
石の壁が閉まりつつあった。
残りの隙間は一メートルもなかった。
半メートルもなかった。
肩が石に擦れそうになりながら、隙間を滑り抜けた。
そして、闇が俺を包み込んだ。
壁が閉まる音が鈍い雷鳴のように耳に響いた。
全てが静まり返った。そして、反響。その後、魔窟の重みが石板のように俺にのしかかった。
中に入った。もう後戻りはできなかった。
目が暗闇に慣れ始めたちょうどその時、廊下の奥からよく知った音が聞こえてきた。
金属のぶつかる音。剣の音だ。」




