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第47話「大坂冬の陣、家康の嘘」

「秀長、見てちょう! わしが一生懸命貯めた金銀を淀の奴、あんなに景気良く浪人らぁに配りまくっとるわ。あれじゃあ、いくらあっても足りんにゃあがや!」

あの世の雲の上から、万作は大坂城の様子を覗き込んでやきもきしていた。徳川の軍勢に囲まれた大坂城。かつて秀長に絶対に落ないと太鼓判を押された難攻不落の城も今や徳川の巨大な大砲に狙われている。

「兄上、もうお金の心配をしても仕方がありません。それより見てください、秀頼公の凛々しいお姿を。あなたが心配していた赤子があんなに立派な大将になっていますよ」

秀長は感極まった様子で目を細めたが、万作はそれどころではない。

「立派なのはええけど、家康の狸が堀を埋めろって言っとるがね! 騙されたらあかんて! 秀長、おみゃあさん、ちょっと下に行ってあいつの耳元で嘘だぞって囁いてきてちょうよ!」

万作の必死の訴えも虚しく、大坂城の自慢の堀は次々と埋め立てられていく。

「ああ……わしの黄金の城が丸裸にされてまう。秀長、わし、もう見てられんにゃあわ……」

万作は顔を覆ったが指の間から目を離すことはできなかった。

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