表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
34/49

第34話「わしのホントの息子かね?」

「秀長、見てちょうだいよ! わしによう似て鼻のあたりがシュッとしとらんかね? ……いや、わしは偽物なんだで、わしに似とったらおかしいがや?誰の子だね、この子は??」

淀殿が産んだ待望の世継ぎ、鶴松。万作は赤子を抱き上げ、喜びと混乱でパニックになっていた。

本物の秀吉が死んで二十年近く。自分が父親であるはずなのに万作には自分のような偽物から、本物の主君が生まれるという事実が信じられない。

「兄上、大きな声を出さないでください。 あなたが父親だと言い張る事でこの子は天下の主になるんです。血の繋がりなんて、今の私たちには些細なことです。この子が私たちの豊臣という嘘を真実に変えてくれるんですよ」

秀長は、万作の震える肩を支え断固とした口調で言った。秀長にとっても、この子は豊臣家を永続させるための最後の1ピースだった。

「嘘を真実に……。そうか、わしがこの子を本気で愛せば、わしは本物の父親になれるんだわな。よしよし鶴松、おみゃあさんはわしが命懸けで守ってやるでよ!」

万作は赤子を強く抱きしめた。その温もりを感じた瞬間、影武者としての不安が父親としての狂おしいほどの情愛に飲み込まれていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ