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第24話「おっかあも人質……」

「秀長、おっかあまで家康のとこへ送るなんて、おみゃあさんは本当の鬼かっ! わしが一番大事にしなきゃいかん人じゃにゃあか!」

万作は、母大政所を人質として送り出す策に猛反対し、地べたに這いつくばって叫んだ。万作にとって大政所は、この偽りの生活の中で唯一、心から甘えられる本当のおっかあそのものだった。

「兄上、だからこそです。あなたが完璧な家族を演じて家康の疑いを晴らさねばならない。正体がバレれば大政所だって真っ先に首を跳ねられますよ」

秀長は、冷徹なまでの正論を突きつける。

「正体、正体って……わしゃあ、おっかあが死んだら、もう何のために秀吉やっとるか分からんくなるがや! 頼むて別の策を考えてちょうよ!」

「ありません。天下という巨大な城を守るには、一番大切なものを差し出すしかないんです」

震える母の手を握り、万作は絶望の淵で天下人の面を被った。

「……おっかあ、すぐ迎えに行くでね。堪忍してちょうだいよ」

絆が権力の重みに握りつぶされていく。

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