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第18話「ピカピカ黄金の茶室」

「これはいかんわ、壁も床も茶碗も金ピカでお茶の味がちっともしにゃあが! 落ち着かなくて胃がキリキリするわ!」

万作は、畳二畳ほどの黄金の茶室の中で正座したまま震えていた。農民時代に縁側で啜っていた白湯の方がよっぽど美味い。金に囲まれた空間は、万作にとって豪華な牢屋にしか感じられなかった。

「兄上いいですか、これは茶を飲む場所ではなく権力を見せつけるための武器なんです。 誰もがこの輝きに目を眩ませ、あなたに跪く。この茶室こそ、戦わずして勝つための究極の舞台兵器なんです」

秀長は、涼しい手つきで茶を点て万作の前に置いた。

「兵器って……こんな狭いとこで、わしと千利休のおっさんと二人きりで何を話せばええんだね! あのおっさん、一言も喋らんとこっちをジロジロ見て怖いんだわ!」

「それも演出です。黙って、ただニヤリと笑ってください」

万作は秀長の教え通り、ひきつった笑顔で茶を啜った。その姿を見た大名たちは、なんと底知れぬ男だと恐れおののく。

「……秀長。わし、お茶より熱々の味噌汁が飲みてゃあわ」

「そのボヤきは、金箔の下に隠しておいてください」

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