第16話 『中国作戦と新兵器』〜その後の傲慢な押し付け〜
これから描写される物語は、前回(第15回『正義』)で語られたように、あくまでニューフリーメーソンℤ会が掲げた作戦の実行であり、人類全体の誰もが認める『正義』ではありません。
制圧される者にとって、それは理不尽且つ不当な行動であり、決して承服できない暴挙であると憤慨し抗議されても仕方ない作戦行動であると理解し、冷静な見識をもって見守ってほしいと思います。
正義とは?
ここに描くのはその答えではなく、できる限り多くの民の生存権・基本的人権と自由・平等及び幸福享受権が保証される世の中の実現を目指し、宗教、性別、家格等[出自]の差別を受けない社会を全世界に実現・施行するための行動であると思って欲しい。
正義とは押し付けの傲慢。
それが今回のテーマです。
とうとう総ての準備が整いX Dayがやってきた。
ヨーロッパではロシアの独裁者プータンを失脚させ、政治体制を解体・刷新させるのが至上命題。
そして侵略戦争を終わらせて、将来に渡っての戦争の脅威を永久に排除するのが最終目的である。
二度と独裁者を産まないチェック体制を組み、国民の意識改革と教育を徹底させ、民主主義のゆるぎない国家を建設する。そのために国家を二分割し、ウラル山脈を境にした西ロシア・東ロシアに新国家を建設。
二度と周辺国に侵略できない様に改造する。
アジアでは習遠平・中国共産党一党独裁を粉砕し、朝鮮半島への影響を無力化し分断国家の統一を促す。その反面、中国は国家を五分割し世界への影響力の弱体化を図る。その後、見せかけではない真の民主化と公衆道徳の復活、及び対人平和共生能力を骨の髄まで徹底して植え込み、国際ルールを順守する思考と体制、国内社会、民族間・個人間の共存共生のための協調能力の醸造を各国家の重点最終項目と位置づけ遂行する。
アメリカではイスラエルとの関係を分断させる。
トランポリン大統領を弾劾に追い込み失脚させる。更にイスラエルのロビー活動を禁止させ政治的影響力を断つ。でもそんな一方的な政治工作だけではイスラエルが孤立し、周辺アラブ諸国との抗争に負け、国家が消滅し、ユダヤの民が再び世界への流浪を招いてしまう。
まずネタニヤス首相を退陣させ、シオニスト党の弱体工作を進めながら、周辺アラブ諸国にも融和を呼びかけ、恒久平和協定を結ばせる。イランの革命防衛隊の解体、中東各武装過激派の解組。その後の融和政策の呼びかけ。
その後、対立点を一つ一つ解決を図り、宗教・民族間の垣根を取り払い平和共存国際協調を促進させる。
機能不全の国際連合を解体、新たな世界統一国家連合(勝共連合・統一教会ではない。念の為。)を設立、常任理事国のような特権を排除、新国連組織の官僚化を阻止するため、新国連職員の職種別派遣期間を短期に設定、一般職の年限を二年、特別職を五年等きめ細かく設定し、癒着や汚職、特定国家の意向に左右されない特別採用方法を導入する。
これらすべての一大事業を再びフェーズ1からフェーズ4に段階的計画行動を設定し、組織的に取り組むこととした。
友里恵と蓮たちヨーロッパ組のエージェントの活躍は物語進行の都合上、今回お休み。
次回のお楽しみとさせてください。
悪しからず。
フェーズ 1
今作戦の成否はこのフェーズ 1の初動如何にかかっている。
そしてその成否のカギは中国での作戦が握っていた。
どういうことか?
中国はアメリカと並び世界の覇権を競う国。しかし中国の世界進出は世界各国との摩擦・軋轢を生んでいる。対立と摩擦。
中国共産党の国内政治と同じ手法を、全世界で繰り広げているのだ。国内政治が国民にとって善政と言えるならそれほど問題は深刻ではない。
しかし、国民の自由な言論を圧殺し、異常な監視社会を形成。しかも経済政策は破綻し、多くの国民に貧困を負わせている。更に異民族であるウイグル族、内モンゴルの民、チベット及び少数民族への弾圧。
その同じ政治手法を全世界に蔓延させているのだ。
周辺国への領土・領海侵犯、国境紛争を抱え、常に緊張と圧力を加え続けている中国共産党。更にハニートラップで寝返りを画策、嘘と恫喝で相手を締め上げ、挙げ句の果てに最後は詐欺で支配する。
周辺海域では台湾の武力統一、日本の尖閣・沖縄への領土的野心、ベトナム・フィリピンの南沙諸島・南シナ海紛争、インドとの領土紛争、ロシアとの沿海州領土対立等、四方八方に紛争が絶えない。
全世界を悪の地獄に引き込む中国共産党の封じ込め及び、解党の成否が作戦全体の成否を決め、核戦争を含めた第3次世界大戦の抑止につながるのだ。
但しこのフェーズ 1、中国作戦では日本のエージェントはひとりも関与していない。
何故なら、もし一人でも中国作戦に日本人が参加していたら、戦後処理の段階で制圧された中国の民から「日本主導の破壊工作だ!」との批判を生む可能性があるから。エージェント構成要員の主体は主にベトナム・シンガポール・タイ・インド・フィリピンであり、そこにオーストリア、ニュージーランド等の混成部隊となっている。
では日本は全くの無関係で、ノータッチなのか?
そうではない。
2028年 日本は中国に対抗するために、既に最終防衛兵器『高出力レーザー砲』『電磁パルス砲(HPM)』を完成させ実戦配備させている。更にその前年、レールガンを各護衛艦及び対馬、与那国島にも配置積みである。
また『高出力電磁パルス砲(HPM)』はアメリカとの共同開発でもあるので、同じ物をアメリカの各艦隊及び、アメリカ本土にも展開していた。
これらが後方からの作戦支援となり、大きな役割を演じる結果となった。
中南海制圧作戦
中国に派遣されたエージェントたちが手筈通り一斉に動く。
中南海と各人民解放軍軍区に配置された仲間の手引きで北京政府中枢の要所要所を制圧した。
中南海はものの15分で習遠平主席を含む共産党政府首脳・要人全員の確保・拘束に成功。
習遠平たち要人一行は、直ちに東シナ海に展開中のアメリカ海軍に引き渡される。
奇襲を受け、エージェントの仕掛けた情報妨害工作をまともに受け、異変に気付いた人民解放軍は大混乱に陥る。
エージェント側は事前に中国政府が敷設した監視カメラ網をハッキング済みであり、全面的に活用。エージェント同士の持つ特殊能力と合わせ能動且つ迅速に動く。その速さは驚異的で、効果テキメンだった。予想外の速さで東部軍区以外は20分で司令部制圧、指揮命令系統を完全掌握した。
一方、東部軍区はその防御層の厚さで制圧に手こずり、3時間以上かかる。
しかもその間、核ミサイルICBMが発射されるという本来あってはならない大失態を冒す。
追い詰められた東部司令が自暴自棄になり、アメリカに一矢報いるつもりで反撃の核ボタンを押してしまったのだ。
しかも上陸戦用に配備していた軍事ドローン・突撃・自爆二足歩行軍事突撃ロボットによるアメリカ艦隊、台湾・沖縄への飽和攻撃さえ許してしまう。
だがそれも予想の範疇。
アメリカ空母打撃群に捕捉され、日本が開発した*レールガンと新開発*電磁パルスマイクロ波(HPM)、及び*高出力レーザー砲の照射などで全て粉砕する。
それを見た東武戦区司令部は衝撃を受け、エージェントたちによる反乱部隊に降伏。さらにこの結果を受け、軍区を構成する一部の勢力『朝鮮族』を拘束する。
そうして反乱部隊の指揮下に入った東部戦区の各部隊は、体制を整えてすぐに北朝鮮国境に進軍、北朝鮮軍に奇襲攻撃を仕掛ける。
何故?
それは東部戦区は漢民族が主流、朝鮮族が非主流で構成され、国境を接する北朝鮮との密約等、外部に知られてはならない機密が幾つも存在し、証拠隠滅の必要があったから。
非情の判断により2日で平壌を制圧。金邪恩を拘束した。
北朝鮮の政治体制は崩壊、元々経済破綻した韓国は中国貿易の窮余の一策も絶たれ体制崩壊した北朝鮮と共にIMFの金融管理下に置かれ、政治・治安は米日欧共同の統治組織 UNFORが分割国家運営を担当する国連平和維持軍として指揮下に置いた。
中国共産党は解党、人民解放軍は中国共産党の私的軍隊であるという理由で強制解散。
新たにアメリカ・日本・NATO主導で元の戦区別に新国家が設立された。中国共産党政府は消滅した後、国土が分割統治されたのだった。
国連が機能不全の状態にあるため、統治組織 UNFORが各分割国家運営をGHQ(戦後日本を占領統治したアメリカ軍の組織)と同じ、強力な統治権限を行使する手法で担当。
共産党政府の従来の政策は徹底的に否定され、無為無策の結果破綻した経済の復興と民間犯罪の巣窟と成り果てた治安の回復、国民の意識改革と治安悪化で死滅していたモラルの改革を徹底的に推し進める事とした。
本来なら100年以上かかるはずの意識・行動・モラル・他者尊重・協調意識の改革を、UNFORによる強権を行使し、国家施策の強化で道徳教育、体育・食育、サプリメント、脳内改造薬物の投与により火病の発現を抑え、温厚で落ち着いた性格と洞察力の向上を目指す事を国策とする。
民主意識を植え付け、差別を撲滅し、他民族平和・平等・協和を実現させる国是を定めて強力に推し進める計画を宣言した。
題して『新国家10ヵ年計画』
この中国共産党制圧に使用したレールガン、新開発電磁パルスマイクロ波(HPM)、及び高出力レーザー砲の圧倒的威力と効果は、全世界に衝撃を与えた。
特に核保有国にとっての切り札が無効化されるという事実の前で戦慄し、呆然とする。
自前の核戦術はもう意味を成さない。
特にロシアは愕然とし、呆然自失となった。
次回はそのロシア攻略作戦について見ていこう。
友里恵と蓮、あなたたちの出番ですよ!
つづく
* レールガン
日本が世界に先駆けて実用実験に成功した新兵器。
従来の大砲を大出力の電力だけで発砲する兵器。
火薬を一切使わず、電力だけで撃つので、砲弾もただの小金属で良い。
射程距離も考えられないほど伸びており、遠くの物体を簡単に貫通する能力あり。
しかも命中制度も高く、従来の大砲と比較にならない。
* 電磁パルスマイクロ波(HPM)砲
電子レンジの大容量版。専守防衛に特化した兵器。
現在、電子レンジの100倍の熱エネルギーを照射する実証実験に、こちらも世界に先駆けて成功している。
離れた場所から迫り来る複数の敵の電子機器の基盤回路を焼き切りショートさせて無力化する。
線ではなく面で照射するため、敵の飽和攻撃を一瞬で撃破できる。
例えば数百機のドローンを一瞬で無力化、撃墜する。
敵の空母打撃群も電子系統を焼き切り、電子機器を使用不能にし、船自体の運行もエンジンシステム・操舵機能等機能不全に陥らせ航行不能にする。殺傷能力の無い新兵器。
火薬を一切使わないため、発砲時の衝撃も硝煙反応もレーダー追跡もできない。敵から見て発砲の痕跡や証拠が 掴めない謎の現象に襲われた、と思われる脅威の兵器。
現在アメリカとの協同開発が合意されており、アメリカ国内にて今より大出力化を目指している。
これにより現在より遠くの物体や広角に対処できるようになる事を目標にしている。
2028年 実戦配備を目指す。
* 高出力レーザー砲
ご存知レーザー兵器。高出力の電力で遠距離の標的に対し、レーザーを照射して兵器そのものを破壊する。
電磁パルスマイクロ波(HPM)砲が打ち損じた敵兵器を、このレーザーで撃墜する。
但し、現在は課題がある。
天候などの気象状況に左右される等、幾つかの課題がある。
現在これら問題も解決するため、研究が進められている。
ここで解説した新兵器は全て大量の電力を消費する。
現在の装備ではそれだけの電力を賄えない。
そこでもう一つ、これらを稼働させるためのアイテム(システム)が必要になる。
そこでまた日本の新開発のシステムを紹介する。
それは小型原子炉。
これはトラックの荷台に搭載できるくらいに小型化された簡易原子炉である。
構造も従来の原子炉より簡素化され、故障等のトラブルも少ないと見られる。
既に完成済みで年間100基を生産できる見込み。
増産体制を強化すれば、数倍に延ばす可能性あり。
本来は半導体生産に大電力が必要になるので、将来の電力不足に対応するのが目的で開発されたが、この原子炉は軍事転用が可能なため、護衛艦、潜水艦、地上迎撃用移動システム等に利用できる。




