7時間目 新婚旅行①
「予算なら気にしなくって良いわよ。私がクレジットカードで払うから。」
私は財布からクレジットカードを出しては信也に見せた。
「それは、黒色のカード、超プレミアの?」
信也より先に声をあげたのは受付のお姉さんが驚きながら席を立つ。ブラッククレジットカードはゴールドカードよりさらに上で持っているのは世界で数人しかいない。もちろん、私は秋本電気グループの会社の孫のためだ。
「お前の小遣い月1万円って決めただろうが?それ、寄越せ!」
「嫌だ!これはおじいちゃんが私に入学祝いでくれたんだから!秋本電気グループの孫なめんなよ!」
信也が私の手からブラックカードを取ろうとしては私はあわてて財布にしまい鞄にしまおうとする。
「お前の教育にならん、いいから寄越せ!」
「信也のスケベ!」
「オッホン!ゴホン!お客様、本日は休日なので大変混み合ってます!そういう兄妹のイチャイチャは家に帰ってからやってください!」
私と信也は「兄妹」という言葉に目をキョトンとさせた。
「いや、俺達は兄妹じゃなく、夫婦ですが。」
「はい?」
信也の説明に受付のお姉さんは首を傾げた。
「信也、そういうの近所で言うと同じアパートの人が聞いてたらややこしくなるよ。私が秋本なのも内緒なんだから。」
「あ、そうか。じゃ、旅行中も進藤で良いか?」
「もちろん。私は誰の嫁?」
「俺のだよ。」
「でしょう?」
「何でも良いですから決める気がないのなら出ていってください!」
私と信也の漫才(?)あるいはイチャつき(?)に苛立ちを覚えたのか、私達は二人は怒鳴られて店を追い出された。
「見ろ、お前のせいで追い出された。」
「信也のせいよ。」
「仕方ない、次に行くか。」
私達は一件目の店を追い出されては次の旅行店に行くことにした。




