6時間目 バレた
私は信也が作ってくれたお弁当を持っては戸締まりをして部屋を出た。
「おはよう、秋本さん。それとも進藤さんって言った方がいい?」
私は玄関に鍵で閉めた直後話しかけられてはビクッとなり横を見た。そこには信也が警戒していた女成宮かなえがいた。
「おはようございます、成宮先生。なんで、ここにいるんですか?」
「しんちゃんとあなたの家の住所が同じなのに気付いてね。」
「ストーカー・・・もしくは暇ですか?それに、私は秋本です。」
「進藤しかないけど?」
成宮先生は表札を指差しては言った。
「めんどくさいので進藤にまとめただけです。そんな表札ありますよね?」
「でもそれだと郵便配達の人困らない?」
「......郵便配達の人の事まで知った事じゃありませんから。」
「ずいぶん私には冷たいのね?しんちゃんには馴れ馴れしいのに?」
「従兄弟ですから......。」
階段を降りかけては私は目眩を覚え顔に手を付く。
「秋本さん?」
「何でもない......です。まだ他に質問あるんですか?」
「私、しんちゃんと幼馴染みでね。今まで従兄弟に秋本千夏なんて名前聞かなかったなぁ、おもってね。」
「誰にでも言いたくないこと一つや二つあるじゃないですか?」
「千夏ちゃん、おはよう。これ、朝お兄さんが落としていたんだけど今から家に行こうと思ってね。でもちょうどよかったわ。」
同じアパートの管理人さんが最悪なタイミング話かけてきては信也の運転免許証を私に渡してきた。
(アイツ飛んでもないものを落としていってくれたわね。)
「ありがとうございます。後で、兄に渡しておきますね。」
私は精一杯顔を引きずっては笑顔を作って見せた。




